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第82話 銀狐、目合う 其の四 ※
媚芯の先は白霆 の唾液の滑りによって照付いている。淫靡にも濡れた感触がまだ残っていた。やがて空気に触れて冷やされていく様 もまた刺激となって、無意識の内に晧 の腰が動く。
満足げにそれを見た白霆が、宥めるように晧の腰を撫でながら、臍孔に接吻 を落としてきつく吸った。
「だめだ……っ、そんなとこ……っ!」
「気持ち良くない、ですか?」
「……っ!」
気持ち良いから困るのだと、到底恥ずかしくて言えない。
だがそんな晧の気持ちを知ってか知らずか、白霆の舌が臍孔を責める。孔の中まで入り込んだ熱い舌が、ぐうるりと孔を掻き回せば、とぷと溢れるのは花芯の先走りの蜜だ。
思わず腰をくいっと突き出してしまった所為か、白霆の視線は晧の花芯に注がれる。
布越しでも分かるほどに既に勃ち上がってしまっている花芯を、白霆の熱い手がやんわりと包み込んだ。
「──ふぁ……っ、ああっ……」
撫でられているだけだというのに、白霆が自分のものに触れているのだと思うだけで、眩暈のするような高揚と快感が、背筋を駆け上がるようで堪らない。
「ああ……っ、はくて……待っ……!」
花芯に触れている白霆の手に、晧は己の手を重ねた。
臍孔を舐められながら、己のものに触れられている。
恥ずかしくて止めて欲しいと思う反面、もっと触って欲しいと思う自分がいて、心の中で鬩ぎ合う。
白霆の手は止まらなかった。
やんわりと晧の花芯を掴んでいた白霆の手が、晧の花芯の形を確かめるかのように、そして布越しから浮き彫りにさせるかのように、指先で形の際を丁寧に撫でる。
焦らすような手付きに心は戸惑っていても、身体は腰をくいっと動かして、素直にもっとと続きを求めてしまう。
「はく、て……」
濡れた晧の艶声に応えるかのように、白霆が先程よりも強く布越しに上下に撫で始める。
指先で花芯の先端を、とん、とん、と叩かれれば、くちゅりと粘りついた音がした。くるりと指で先端を撫でられ、手のひらで押し付けるように撫で付けられた後、再び先端を指先が叩けば、先程よりも酷い、くちゅくちゅとした音がする。
「は……、あ……」
布越しだというのに、白霆の指先に先走りの糸がつつと引いた。恥ずかしくて堪らないというのに、蜜は更にとろりと零れて下衣に大きな痕が染みが出来る。
腰紐は既に緩められていて、下衣が花芯に被さっているだけの状態だった。
白霆が下衣をそっと捲ると、花芯の淫口と下衣の間にも蜜の糸が引く。彼が食い入るようにそれを見つめていたかと思うと、器用に下衣を脱がせた。
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