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第84話 銀狐、目合う 其の六 ※

「だから変な……っ言う……っ! ──ひぁ……は……っ、ん」    白霆(はくてい)の熱い舌が裏筋を幾度と舐め上がる。  舌の腹で。  硬くした舌の先で。  先端の蜜口から溢れ出した蜜は、とろとろと茎を伝い、ふぐりを、そしてその奥にある後蕾に零れ落ちる。   そんな蜜の作った道を辿るかのように、白霆の指先が蜜を掬った。そして固く閉ざした後蕾の襞に、蜜を塗り付けてまあるく撫でれば、後蕾はまるで指の訪れを待っていたかのように、ひくついて迎えようとする。   「なんて……可愛らしい」 「は、ぁ……っ、あ……そんな、とこ………触っ……!」 「そうですね、今はまだ後蕾(ここ)は少しだけにしておきますね」    そう言いながら白霆が、まだまだ固い後蕾を解すかのように襞を念入りに撫でる。もう片方の手は(こう)の花芯の根元を優しく握って、上下に扱き出した。   「──っ、ああっ……、はく……て……──!」    花芯の薄桃色をした先端に、白霆が息を吹きかけたかと思うと、柔らかな先端が白霆の口腔に咥えられる。先走りの蜜をじゅうと優しく吸い上げられて、晧は無意識の内に腰を突き上げるような動きした。   「はぁ……ぁっあぁ……!あっ、はくて……やぁ……っ!」    白霆の熱い舌は容赦がなかった。  溢れてくる蜜を拭うように、割れ目に沿って蜜口を舌先で擦っていたかと思うと、ここも愛でたいのだとばかりに、薄赤色の孔を舌先で軽く穿り廻す。  こんな卑猥なことをされたのは、生まれ初めてだった。  蜜口を刺激されて、更に溢れ出す蜜を啜る淫らな水音が耳を犯す。それでも啜り切れなかった蜜が、後蕾まで伝う。  白霆の唇が敏感な先端を扱くように動かしながら、熱い舌で舐め回す。  限界はすぐそこまで来ていた。  あんなに小さなかった白竜が、今では自分よりも立派な体格の人形を持ち、こうして自分に悦びを与えている。熱を吐き出したい欲が妙な背徳感に煽られて、更に熱く甘猥 に込み上げてくる。   「あぁ……! はぁ……ぁっはくて……、もうくち、離し……!」 『……このまま出して。貴方を味わいたい』       脳内に響く彼の声すら、快楽の餌となり。   「──や、ぁっ、……っぁぁやぁぁっ……──!!」    いやいやと頭を振りながらも、晧は白霆の口の中に白濁の熱を吐き出した。         

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