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第21話、リミッター解除
「ランベルト、もう一回抜こうか?」
角度を変えてまた口付ける。
一度抜いたら少しスッキリするかもと思ったが、ランベルトのソコはまだまだ元気だった。
「ううん、顎ツラいでしょ?」
「でも、これ……」
「レオン、足貸して?」
「足?」
「うん、正しくは太もも。素股したい」
四つん這いにされて股関節に近い太ももにローションを塗られて閉じられる。
足の間を行ったり来たりするたびに陰嚢から裏筋を刺激されて、快感が走った。
「あ、あっあ、あん」
「これはこれで気持ちいいね、レオン」
「ん……っ、う、ああ、気持ちいい……、ランベルト……っ、あ、これ、気持ち良い」
グチュグチュと立つ音が本当にセックスしているみたいな気になる。
「あ、でもこれじゃレオンいけない?」
「ん、あん、ああっ、別にいい、ランベルトの好きにして……あん、ああ。ちゃんと……気持ち良い……からっ」
「レオンの中もほぐしてあげるね」
後孔にも指が入ってきた。
昨日も散々突かれまくっていた後孔はまだ柔らかく、ランベルトの指を歓迎するかのように飲み込む。
「これだと大丈夫だね」
また太ももに挟まれ、ランベルトが律動を再開する。
「ん、ん、あん、んう、ああ!」
「レオン、愛してる」
仕上げに少しだけ速度を増した動きに翻弄されていると、出す直前に思わぬ刺激を送られた。
「ひん、んんん、ああああん!」
最後だけ突然後孔に入れられ、昂っていた体は挿入だけでイってしまった。
「ちゃんとイけたねレオン。気持ち良かった?」
「ん……、んー……、ぁ、んん〜〜。……っちかった」
イク直前までずっと高められてからの絶頂は、快感からの余韻までもが強くて一瞬意識さえも飛んだ。
「ちょ、レオン。そんなに良かったの? めちゃくちゃ顔蕩けててエロいんだけど?」
全然萎えない、と喚き出したランベルトにせがまれるまま、その後素股で三回は攻められた。
「レオン〜まだ元気なんだけど……」
「……」
性欲お化けをシャワールームに押し込んで、コックを捻る。
「冷たいっ!」
水浴びでもして無駄に元気なモノと頭を冷やせばいいと思う。
***
二度目の出産まで二か月もかからなかった。双子だからなのか一月半で陣痛が来て帝王切開になったからだ。
精霊族の子どもは早い周期で産まれる為、人間の赤ん坊の四分の一くらいの大きさしかない。
しかし体の作り自体が違うので、産まれてからの成長速度は目まぐるしい程に早い。
それが人間の赤子でいう一歳くらいの大きさになってからはピタリと速度を止めて、人間と同じ速度で育つようになる。
エスポワールが言っていたように、産まれた赤子は本当に純白の毛色の男の子と、目の覚めるような青の毛色をした女の子だった。
エスポワールが生まれた時もそうだったが、肩から腕にかけて小さな羽が生えているのが見える。
——あれ? でも確か……エスの羽も……。
当時を振り返り疑問が生じた。
同じ様に、羽もちゃんと生えていたのだ。
でもエスポワールはランベルトそっくりな見た目とは違って、羽は青色をしていた。
すぐに体の中に隠れて見えなくなってしまったが……。
「青だ! 青い羽が見えるぞ!」
「成程これが青の一族の!」
レオンが青の一族であるという証拠にもなり、王宮は大騒ぎとなった。
この目で是非拝もうと、mgフォンまで持ち出し、貴重な一枚を収める者まで現れたので、撮影器具は持ち込み禁止になった。
サーシャは双子を見た後、楽しそうに笑い、乳母に混じって世話を楽しんでいる。
エスポワールも自分自身とも色んな人たちに遊んで貰いながら、双子に構っていた。
双子の白いドラゴンの男の子には、勇気という意味合いを持つパレンティアという名をつけ、青いドラゴンの女の子には、愛を意味するフィーリアという名を付けた。
当のレオンは体調が思わしくないので、エスポワールと赤子はそのまま乳母とサーシャに預けたまま、部屋に篭りっきりで寝込んでいる。
「まだだいぶ顔色が悪いね。動かないでレオン。寝てていいよ〜。医療魔法師に輸血をするように言ってくる。血液は魔法で作れないのかな。聞いてくるよ」
「ん。ありがとう……。悪い。俺……眠いから寝てる」
ランベルトが居なくなって、レオンは目を閉じた。
***
体調が回復したのは、その三日後だった。
エスポワールの時よりも回復が早かったのは、ランベルトが即興で新しい医療魔法を独自で編み出したお陰だ。
輸血の代わりに、体内で血液を自動生成させる速度を上げて、心臓や脳に負担がいかないように治癒魔法と組み合わせるという新しい医療技術を作り出した。
その技術は医療魔法師たちにもきちんと伝授されている。
相変わらず規格外の男だと、レオンは嘆息した。
出歩いても目眩や立ちくらみがしないのを確認して、軽いストレッチをしてもどこにも不調がないのを確かめる。
「全快っぽいな」
「レオンが元気になって良かった」
ランベルトから口付けられ、くすぐったくて笑い返す。
部屋から出て歩いていると、廊下の向こう側からエスポワールを連れたサーシャが歩いてきた。
「レオン、もう良いのかい?」
「うん。もう大丈夫だよ母さん。それと俺……これからランベルトと訓練したいからさ、リミッター解除してくれないかな? この国なら大丈夫なんだろ?」
「そうねえ……。まあ、レオンが暴走したら王が止めてくれるだろうから……いいよ、やろう」
皆で王宮の前の広間に出る。
レオンとサーシャが向かい合って立ち、レオンに向けて両手を翳したサーシャが呪文を唱え始める。
「νΰθκρΰ νΰξονδήοιξ δι ογΰ ιάθΰ κα……〝άιζηΰ〟〝ξγδι〟〝ζιΰΰξ〟〝ογδβγξ〟〝ςάδξο〟〝βγΰξο〟〝ογνκάο〟」
「成程。精霊族の古代呪文か」
ランベルトは一人納得していた。
レオンにとっては耳馴染みのない呪文だ。
足首、脛、膝、太腿……と下から順番に体が熱くなり始め、やがて喉まで到達していく。
「っは!」
息がし辛くて喉に手を当てて喘いだ。
「う〜ダメ〜これダメ〜レオンしんじゃう〜」
ぐずぐずと泣き始めたエスポワールに「大丈夫だよ」と声をかける。とは言え、全身焼け落ちそうな熱を感じていて倒れていないのが不思議なくらいだった。
「〝γΰάί〟……『ξκηπίδκι』」
最後の詠唱が終わり、サーシャが腕を下ろす。その瞬間、心臓が壊れそうな程に脈打ち、レオンの額からは大量の汗が滴り落ちて行った。
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