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蛸は日本人の性的精神性に深く根付いた生物であり、春画にも描かれるほど芸術的価値の高い造形をしている
昨今、宇宙人の侵略行為が増え、子どもたちまで宇宙人と戦わなくてはならなくなった。
こども地球防衛隊に選ばれた中学生のツバサとカイは、二人で夜の街をパトロールしていた。
「今日も無事に終わるといいね」
戦闘能力は高いが、気の弱いツバサが言った。
「俺はせっかく厳しい訓練をしてるから、少しは戦ってみたいな」
勝気なカイが言った。
しばらく歩くと、宇宙人が近くにいることを示す警告音が鳴った。
「どこにいるんだ!」
スマートウォッチ型の宇宙人探索器をかざすと、マンションの影から、ぬるっと地味に宇宙人が出て来た。
自分たちと同じくらいのサイズで、形はタコさんウインナーだ。
二人は銃を構えた。
『マ、待ってクダサイ。私はタシカニ宇宙人デスが、故郷の星が爆発して、新しく住める星を探しに来たダケナノデス。ドウカ、地球に暮らさせてクダサイ』
タコ星人は言った。
ツバサが調べると、確かにこいつはタコ星人で、言ってることも間違いない。
「本当にそうみたいだよ」
「じゃあ、基地に保護するか」
一般地域を宇宙人と移動するときは、宇宙人のエネルギー値を下げる手錠をかけなくてはならない。
「手錠……じゃ足りないよな」
足?腕?触手?
なんとも言えない、うにょうにょしたものが、細いのから太いのまでたくさんある。
「じゃあ、拘束縄にしようか」
ツバサは縄を出して、タコ星人の胴体にかけて、締めようとした。
『コンナ近くで地球人を見たのはハジメテデス。地球人はドンナ体をシテイルノデスカ?』
タコ星人は触手を伸ばして、ツバサの口元、胸元、太ももに触手を絡ませた。
「あ……え……ちょっと……」
触手は締め付けながらも、ツバサの服の中に入っていく。
「おい! やめろよ! 何してんだ!」
カイが触手に手をかけるが、力は案外強く、びくともしない。
「んっ♡ あっ♡ ちょっと♡ だ、だめぇ……♡」
ツバサがお色気たっぷりの声を出す。
「ツバサ!! しっかりしろよ!!」
タコ星人の触手が、器用にツバサのズボンのチャックを下げて静かに入り込んでいく。
「やめろ!! やめないと撃つぞ!!」
カイはタコ星人に銃を向けた。
『コウスルト地球人ハ喜ぶンデスね。デハ、アナタもご一緒に……』
そう言って、タコ星人の触手が伸びて来た。
友好的な宇宙人を攻撃するとペナルティがある。
この場合、どっちなんだ……!!
改めてツバサを見ると、自らタコ星人の太い触手を口に運び、「タコの味がする……」と言いながらはむはむしている。
もうわかんない!!
カイはその場から逃げ出し、応援を呼んだ。
戻ってみると、タコ星人がツバサの頭をなでなが、膝枕ならぬ触手枕をしていた。
ツバサはなんか、つやぁ、ってしてる。
このタコ星人は友好的な宇宙人として地球で暮らすことになった。
ツバサはそれ以来パトロールが好きになったみたいだ。
「また友好的な宇宙人に会えるといいね♡」
「あ、うん。そうだね……」
そう言ってるうちに、イカ星人がぬるっと地味に出て来た。
(おわり)
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