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16恋人

「ああっ、気持ちいいよ。ロン!!」 「そっ、そうか」 「うん、嫌じゃなかったらもっと触って」 「こうか、これでいいか」 「ああっ、本当に気持ちが良い!! いく!!」 「だっ、大丈夫か。オウガ?」  オウガはうっとりとした目をしていた、そうして俺に抱き着いて何度もキスをしてきた。またオウガのものが固くなってきたので、俺は手でぬいてやった。そんなことを五回した、オウガは俺のものにも触りたがったが、風呂でぬいていたので勃起できなかった。事が済んだ後にベットに座って、風呂から出た時の髪を拭いた後のタオルで手を拭いている俺に、オウガが後ろから抱き着いてこう聞いてきた。 「これで僕はロンの恋人?」 「そうなるよな、まさかオウガと恋人になるとは思わなかった」 「むぅ、それじゃ、僕はロンにとって何だったのさ?」 「そりゃ、養い子でアビスハンターのパ-トナーだ。ずっとそのままだと思ってた」 「子どもは大人になるんだよ、ロン。明日のセックスを楽しみにしてる」 「そうは言われても、俺は男同士で何やったらいいか分からないぞ」  俺がそう言ったらオウガがベッドの下から本を何冊か渡してくれた、それらは男性同士向けのエロ本だった。えっ、男性同士ってケツを使うのか!? それって痛くないんだろうか!? 今まで女にしか興味がなかった俺には衝撃的な本だった、これらを明日からオウガとするのかと思うと、とてもじゃないが自信が無かった。でも、オウガは上機嫌だった。 「そんな無理ですって顔しないでよ、最初はお互いに射精を手伝うだけでいいからさ」 「それくらいならできそうだが、それでオウガはいいのか?」 「アーツの訓練と一緒だよ、段階をふんで慣れていけばいいよ」 「そうか、それなら大丈夫かな?」 「ああ、僕は嬉しい!! やっとロンの恋人になれた!!」 「オウガ、訓練場でわざと言ってまわったりするなよ」  俺は男同士の知識をいきなり頭に詰め込まれて混乱した、だからそのままもう寝ることにした。オウガも俺に抱き着いて寝ることにしたようだ、いつもよりぴったりとくっついてくるから注意しようとして、もう俺に近づくオウガを注意する必要は無いんだと俺は思った。お休みのキスもして俺たちは眠りについた、俺はオウガとの関係が変わることが少し怖かった。 「めぼしい依頼は無いや、ハンターギルドでまた訓練だね」 「オウガ、本当に俺とのこと言って回ったりするなよ」 「どうして言ったらいけないの?」 「よく知らない奴に、わざわざ言わなくてもいいだろ」 「うん、分かった。聞かれた時だけ恋人って答えることにする」 「それで頼んだ、俺はむやみに敵は作りたくない」  ハンターギルドでオウガにまだ惚れているハンターは結構いた、夜のお誘いもアレシアの騒動前ほどではないが相変わらずあった。まぁ、オウガは腕の良いハンターだし、それにとても綺麗な顔をしていた。だからかなり一目惚れです、つきあってください。なんていう告白が多かった、もちろんオウガは全部それをすっぱりと断っていた。 「オウガ、手をぬいてんじゃないか。攻撃が軽いぞ!!」 「ロンを思いっきり殴るのに気が引けて」 「ハンターの仕事に支障をきたすようなら、俺はお前と付き合わないからな」 「全力でいくよ、覚悟して!!」 「最初からそうしてろよ、もう浮かれやがって」 「ごめん、ちゃんと全力でいくから」  最初は少し訓練に支障があったが、オウガはちゃんと全力で戦闘訓練をした。恋人になったからといって本気で戦闘訓練ができなかったら、そうしたらオウガとはアビスハンターのパートナーとしてやっていけなかった。訓練の間に休んでいるとエフィが俺たちに声をかけてきた、今日はパーティはお休みなのに訓練にきているという真面目なエフィだった。 「聞いてくれよ、エフィ。とうとうロンの本物の恋人になれたんだ!!」 「うわぁ、おめでとう。オウガ!!」 「もう嬉しくてさ、エフィに一番に報告出来て良かった!!」 「私も凄く嬉しい!! ロンもオウガも大好きだもん!!」 「さっすがエフィ、腕が立つ上に優しいね!!」 「だって大好きな二人が結ばれるのって嬉しいよ!!」  そうしてオウガとエフィは友情を確かめ合っていた、問題は他のハンターに話を聞かれていたことだけだった。俺はエフィとオウガは仲が良いから、エフィに報告するのは怒らなかった。エフィから俺もおめでとうと祝福されて、ありがとうと自然に笑顔で返事をした。それからエフィも交えてしばらく戦闘訓練をした、そのうちに昼になってエフィは帰ることになった。 「ロン、エフィに恋人のこと言ったの怒ってる?」 「いいや、エフィはお前に懐いてるしな。怒ってないよ、オウガ」 「それなら良かった、僕って本当に幸せ」 「浮かれてると怪我するぞ、気を引き締めておけよ」 「うん、分かった」 「それじゃ、飯を食って午後も訓練しようぜ」  そうして午後も訓練をして俺たちは途中の店で夕飯を食べて家に帰った、家に帰った途端にオウガから俺は熱烈なキスをされた。とても深くて舌まではいってくるキスだ、玄関で突然だったので俺はびっくりしたが拒みはしなかった。オウガは俺にキスすると早くベッドに行こうと言った、そうしてぐいぐいと俺をベッドに引っ張っていった。 「おい、オウガ。まだ風呂にも入ってないだろ」 「ロンの匂いがしていいよ、このまま愛し合おう」 「まぁ、後で風呂に入ればいいか」 「そうだよ、ロン。僕にキスして、そして僕に触って」 「それじゃ、遠慮なく」 「遠慮なんてしないで、もっと強く僕を抱きしめて」  それから俺とオウガはベッドで抱き合ってキスをして、お互いのものを愛撫して射精した。オウガがおれのものを舐めようとするので、それはもうちょっと慣れてからにしてくれっと俺は言った。オウガは不満そうな顔をしていたが、その代わりに俺の体のあちこちに噛みつくようなキスをした。そうして何回か射精して、お互いにひとまず満足した。 「ああ、久しぶりに見るけど、ロンの体ってセクシーだ」 「オウガは相変わらず、筋肉がしっかりついてるけど細いよな」 「体質なんだ、でもロンとしてはこっちの方が好みじゃない」 「確かに抱き心地が良い、身長はまだ伸びそうだな。オウガ」 「ロンを追い越しちゃうかも、それでもロン。僕の相手をしてくれる?」 「別に俺の背を追い越しても、オウガがそれで変わるわけないだろ」 「僕、本当にロンが好き」 「ははっ、俺もオウガが好きだよ」  そうして一緒に風呂にも入ったら、俺の口から自然とオウガが好きだという言葉が出た。そうか俺は気がついていなかっただけでオウガが好きだったんだ、いつからかは分からないがそう俺は自然と納得した。オウガは俺に抱き着いてまたねだって、もう一回射精をお互いにした。本当にオウガのことが好きになっていたから、俺も凄く興奮してオウガを強く抱きしめた。 「もうロンは僕の恋人、絶対に逃がさないから」 「逃がしてくれる気があったのか?」 「逃がす気なんて無いよ、僕は十歳の頃からロンが大好きだ」 「それって俺に引き取られてすぐじゃないか、いくらなんでも早くないか?」 「他の皆なんて知らない、僕が好きなのはずっとロンだけだ」 「凄く強烈な恋人ができたな、まぁ俺もオウガが好きだからいいけどさ」  その後はベッドのシーツを新しいものに変えて二人で寝た、オウガがまたしっかりと俺を抱きしめていた。俺もオウガのことを抱きしめてお休みのキスをして眠りについた、こんなにオウガのことが性的に好きになるとは思わなかった。翌日の朝はオウガからの深いキスで目が覚めた、そしてキスをねだられたので俺も深いキスでオウガに応えた。 「僕はまるで夢を見てるみたい」

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