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有罪 エピローグ
繋いだ手の間で指輪がその硬質さを主張する。
オレを導くように手を繋いだ先にいるのは、アキヨシじゃない。
少したれ目気味の目を嬉しそうに細めて、「ケイ」と名前を呼ぶ恭司の姿に胸がつんと痛む。
恭司は優しくて、頼もしくて、オレを一番に考えてくれる、そんな理想的な恋人で幸せだったけれど……
オレの首元にはアキヨシからもらった指輪がまだぶら下がったままだった。
それが、酷いことをしたオレの罪を更に深いものにしているようで、ひざまずいて泣き叫び、許しを請いたくなる。
両親を嘆かさせ、姉を欺き、恭司を騙し、……アキヨシを愛しているオレは明らかに有罪だろう。
いつかこの罪を償う時がきてしまうのはわかっていたけれど、それでもオレはこの瞬間の穏やかさに縋らずにはいられなかったんだ。
END.
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