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第22話
【暖サイド】
ドキドキ ドキドキ……
山下「楽譜をもらえなかった理由は分かるな?」
暖「……僕が下手くそだからです…」
山下「速水がパートナーって聞いているけど、何を教わってる?」
暖「呼吸法です」
山下「あとは」
あと……
サックスの基本的なところは速水先輩や他のメンバーが教えてくれた……
速水先輩から主に教わったのは呼吸法だけ……か?
山下「速水は指導者に向いていない。なぜか分かるか?」
えっ……
暖「………」
山下「あいつは天才だからだ。天才に初心者の気持ちは分からない」
暖「…………」
山下「そして速水はこの部の主力だ。あのサウンドを守るのが俺の役目でもある」
暖「…………」
山下「速水と暖のパートナーは解消!暖にはアルトサックス2年の田中を付ける。あとフルートの工口から音楽の基本を教わること。俺からは以上だ」
パートナー解消………
速水先輩からもう教われないってことかよ……
・
・
・
【速水サイド】
暖「グスン……」
俺のいないところでそんな話になってたのかよ
あの人がやりそうなことだけど……パートナー解消とはな……
暖「グスングスン……」
速水「まぁ、泣くなって……。
つうか何泣きなわけ?笑」
暖「もう教われないと思ったら寂しいです。(メソッ」
!!!
速水「バカかお前……///」
まったく……
暖のこのバカ正直過ぎるところ……
………
まただ……鼓動の高鳴り……身体全体が熱い……
なんでいつもコイツは俺を熱くするんだ……
工口「暖いたーー♪」
でたーーー!!!今大事な場面だっつーの!!
工口「速水、暖もらうよー」
速水「いやちょっとまだ話が……」
工口「ダメダメ笑。俺も今しか時間取れないの★暖に教えこまなきゃいけないことが山積みなんだよ★」
速水「………」
工口「はいおいでー♪」
暖「わーー」
………俺にはもう…暖を奪い返す権利はないのか……
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