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1-05罠に閉じ込めて独り占めしたい

「私、妊娠しているんです!!」 「へぇー、それで?」 「鈴くんが父親です、責任をとってください!!」 「へぇー、なんで?」 「子どもが生まれるんですよ!! 私を抱いた責任をしっかりとってください!!」 「へぇー、それって本当に俺の子?」  一体僕が何をしたのだろう何故だろうか、僕は鈴と一緒に放課後の生徒指導室に呼ばれた。そうしていきなり別のクラスの薄茶色の髪に黒い瞳をした佐々木真理(ささきまり)という女の子が喚きだした、確かに鈴が彼女を妊娠させたのならなんらかの責任をとるべきだが、どうしてその場に僕が呼ばれたのかが分からなかった。佐々木さんは妊娠の証拠としてエコー写真を持って来た、妊娠三カ月ということだった。 「なぁ、裕介。俺って三カ月前は誰を使ってたっけ?」 「ええと、確か加藤葵さん、前田祥子さん、吉村美樹さん、上田加奈さん、水口里奈さんの五人だったよ」 「俺がこの女を使ってたのはいつだ?」 「五か月くらい前だよ、一カ月で飽きたっていって止めてたね」 「詳しい証言ありがとな、裕介」 「どういたしまして、鈴」  なるほどこのために僕は鈴と一緒に呼び出されたのだ、鈴は性欲発散に使っている彼女候補に興味がなくて、あんなに記憶力がいいのに名前をほとんど覚えなかった。逆に僕は鈴が今日は誰のところだと言われるので、なんとなく誰と鈴がいつ付き合っているのか覚えていた。しかし、鈴は本当によくモテるものである、それはさておき僕の証言を聞いて、佐々木真理さんは真っ青な顔色になってしまった。 「この子は鈴くんの子どもよ!!」 「五か月前にヤッたのに、なんで三カ月の子どもになるんだよ」 「私は絶対にこの子を産むから!!」 「へぇー、勝手にすれば。DNA鑑定をすればすぐに、俺が父親じゃないって分かるからな」 「そっ、そんなの分からないわ。この子は鈴くんの子どもよ!? 鈴くんと私は結婚するの!!」 「まぁ、凄い奇跡で俺の子だったとしても、俺は養育費を払うだけでお前とは結婚しない」  こんな修羅場でも鈴は落ち着いたものだった、確かに佐々木真理さんの子どもが鈴の子だという可能性は低かった。鈴はいつもコンドームを忘れず使うからだ、それも相手が用意したものは信用できないということで必ず持参したものを使うのだ。コンドームを正確にきちんと使用した場合の妊娠率は約二%だ、佐々木真理さんの子どもが鈴の子だというのは怪しかった。そして彼女は先生に縋りついて泣き出してしまい、僕たちはとりあえず生徒指導室から追い出された。 「俺の子の可能性は限りなく低いな」 「そうだね、鈴はいつもきちんとコンドームを使うからね」 「しかも何されるか分からないから、俺はわざわざ持ち帰って捨ててるんだ」 「うわぁ、彼女候補と付き合うのも大変なんだね」 「今回みたいに学校に訴えてきたのはねぇけど、妊娠したって嘘なら何度も聞かされてるぜ」 「それで鈴は冷静だったんだ、僕は何で呼び出されたのか分からなくて、話を聞くまでびっくりしたよ」  鈴は至っていつものように冷静だった、さっきの女の子のことを嘲笑ったりしていた。こういう場合は鈴のことを薄情だという人もいるかもしれない、でも僕は彼女候補なんて不安定でしっかりしていない立場、それになりたがる女の子が悪いと思っていた。そして、僕はふと思いついて聞いてみた、鈴は子どもを欲しいと思っているのだろうかと気になったのだ。 「ねぇ、将来だけど鈴は子どもは欲しいの?」 「裕介はどうだ? 子どもって欲しいか?」 「うーん、あんまり。少子化社会だから子どもが必要なのは分かるけど、僕が子どもを育てられるとは思えないなぁ」 「そう前にも言ってよな、意見は変わらずか。それじゃ、俺も子どもは要らねぇ」 「どうして?」 「子どもなんかに好きな奴をとられたくない、俺は好きな奴とだけ楽しいことをしていたいんだ」  僕は鈴の返事を聞いてなるほどと思った、鈴は遊び人のようでいて遊びと本気を使い分けている。彼女候補は遊びの範疇で本気じゃなかった、まだ鈴が本気で好きになった女の子はいなかった。まだ運命の女性に鈴は出会ってないから子どもが欲しいと思えないのだ、いや運命の女性に出会っても鈴は嫉妬深いから子どもを作らないかもしれなかった。 「それじゃ、裕介。今日は俺の家に泊まる日だよな」 「うん、そうだね。鈴の料理が楽しみだよ」 「受験生だからあまり泊まりに来れなくなったな」 「母さんがちょっと嫌がるんだよね、成績は十分に上がったんだけどな」 「母親だからやっぱり心配なんだろ、まぁ裕介はいつもの遊びで許してやるよ」 「いつもの遊びね、僕も気持ち良いからいいけどさ」  僕は前は二、三日に一回は鈴の家に泊まっていた。それが最近ではいつも土曜日、次の日が休みの時しか鈴の家に泊まれなくなった。何故か母さんが鈴の家に泊まりに行くというと、少し心配そうな顔をするようになったのだ。少しくらい鈴と遊んでも成績は落ちていないのに、母さんは僕を心配そうに見るようになった。何故だろうか、父さんからも最近の僕は観察されていた。 「最近、母さんと父さんが少し変なんだよね」 「そうなのか、いつもどおりに見えるけどな」 「僕の成績が心配なのか、監視されてるような気がするんだ」 「受験生だからな、そりゃ親は心配だろうさ」 「合格圏内に入っても、気を引き締めろってことか」 「そりゃそうだな、油断してると成績はすぐ下がるからな」  そんなことをおしゃべりしているうちに、鈴の家について僕は鈴と一緒に中に入っていった。鈴が作ってくれた美味しい夕食を食べて、少し苦手な英語のおさらいをしたりした。新しく出たホラー映画の話なんかを鈴として、そうしていつもの遊びの時間になった。鈴のベッドに引っ張っていかれて、僕はいきなり鈴からディープキスをされた。 「ぷはっ、どうしたの。鈴?」 「前儀の一つだろ、裕介とキスするのも楽しいって思うんだ」 「それじゃ、キスだけでやめとく?」 「甘い地獄みたいなことを言うなよ、当然セックスもするに決まってるだろ」 「彼女候補を鈴が片付けたおかげで、最近は僕としかエッチなことしていないよね」 「今日みたいなことがあるからな、女で遊ぶのも考えものだぜ」  そうしていつものように僕と鈴はコンドームをつけて、手や口でお互いのものを刺激して一度いっておいた。それからはセックスする予定だったが、今回は鈴の下の穴を慣らすことができなかったので、僕が右手にコンドームをつけてローションもたっぷり使って慣らしていくことになった。鈴はある一点に触ると気持ちが良いといっていた、だから僕もそこを中心に鈴の中をほぐしていった。 「もう入れろよ、裕介」 「指が三本くらい入るようになった、もういいか鈴それじゃ入れるよ」 「ああっ!! はぁ、んん!? 気持ち良い!!」 「もっと気持ち良いところをこすってあげるね」 「やぁ!! 裕介!! そこ気持ち良い!! 凄く気持ち良い!! ああっ!! あああっ!!」 「うん、鈴もいつもどおり締め付けてきて気持ち良い。えっと胸も触るね、前もいじってあげる」  僕は鈴に教えられたことを覚えていた、だからなるべく鈴が気持ち良いように教えられたことをしてみた。鈴は色っぽい声をあげて喘いでいた、ゲイの人がこの声を聞いたら鈴が狙われそうで心配だ。そうして僕たちは体位を変えたりして、僕が四回射精するまでお互いに十分な快感を味わった。 「裕介が子どもが欲しいっていうなら、DNAが近いから狙うなら裕介の妹か、裕介に似た子どもが生まれるかもしれない」  僕は久しぶりのセックスでちょっと疲れていた、それで鈴に許可をもらってお風呂にゆったり入っていた、その間に裕介が呟いていた恐ろしい事なんて何も知らなかった。僕が少し長風呂から上がると裕介もお風呂に入っていた、お風呂から出てくると裕介は僕の布団にもぐりこんだ、それも別に困ることではないから僕たちはおやすみと言って眠りについた。 「だけどまぁ、子どもなんかいない方が良い。俺の裕介は俺だけのものだ」

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