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第27話
「分かった!恋人でいい!今はそれでいい!だから、俺のこと好きになったら婚約してくれる?」
「え……、まぁ…、それはその時に考えるよ」
「じゃあ、愛してくれたら番になって、結婚してくれる⁉︎」
大きな声で詰め寄りながら確認してくる圭に時雨は何も考えられなくて、勢いで頷いてしまった。
そんな衝動的な了承にも関わらず、圭は嬉しそうに笑って強い力で抱きしめてきた。
「時雨〜!ありがとう!俺、頑張るよ‼︎好きだから!ほんっとうに好き‼︎愛してる‼︎だから、早く俺を好きになってくれ!」
大きな声で幸せそうに愛の言葉と未来への願いを叫ぶ圭は強い力を柔らかく優しいものへと変え、時雨をぎゅうぎゅう抱きしめた。
「好きだよ……。時雨」
頬に数回軽いキスをし、圭はふわふわと甘い香りを放つ時雨の首筋へと舌を這わせた。
「時雨……、俺達恋人同士なんだよね?」
「あ……っ、ぅんっ………」
いきなり艶めかしい行動と熱の籠る声に聞かれ、時雨は背筋をぞくぞくさせた。
「本当は今日は引くべきだって分かってる。………だけど、ダメ?」
発情しながらもまだ理性を保つ琥珀色の瞳が伺いを立ててきて、時雨は距離が近すぎて圭から漂うアルファ特有の匂いに頭が痺れる感覚に陥った。
「んぅ……、ァ……」
一気に体温が上がり、圭を求めるかのように時雨の香りの濃度が増す。そんな花に惹き寄せられた圭は鼓動を早め、荒い呼吸で時雨の喉へ噛み付いた。
「ィヤァ…、あっあっ……」
大きな掌で薄い胸元を弄り、ピンクの飾りを捏ね回しながらズボンと下着を一気に脱がせて蜜に濡れたドロドロの時雨のものを圭は握りしめた。
「はぁぅ……、アッアッアッ……だ、めぇ、でるっ!」
腰を突き出し、絶頂を求める時雨に合わせるように手を動かして扱いてやると、時雨は呆気なく達した。
苦しそうに呼吸を乱し、脱力する時雨だが小豆色の瞳はまだ満足してないように熱を孕んで圭を見つめる。
その瞳に呼応するように圭は時雨の放った蜜でベタベタになった指を時雨のひくつく蕾へと伸ばした。
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