40 / 59

甘いお薬をどうぞ③

そのままキスをされて、口内に液体が流れ込んでくる。お互いの喉仏が規則正しく上下し、その数秒後には全身がやけに熱く疼き始めた。 触られてもいないのに下半身が質量を増す。ダリウスにすがりついて、首元に鼻を近づける。そうするとフェロモンの匂いが脳を満たして、全身がふやけるような感覚がした。 「(とろ)けた顔をしているね」 「ぁ、あんっ、身体が、熱くて……」 蒸気する身体の熱を抑えたくて服を脱ぐと、ダリウスも同じように服を床へと転がす。先走りの漏れるペニスをダリウスの腹に擦り付けるながら、淫乱に腰を振る。 自分のものと俺のものを同時に手で包み込まれて、痺れるような快感に背を反らせた。 「んはぁ、あっ、気持ちぃ」 「俺もだよっ」 いつもの余裕さはダリウスにはない。 リアムにあったら、薬は効果的面過ぎるって伝えないと……。グズグズになりかけている思考を動かして、強すぎる快楽から逃れようと奮闘する。 「考え事なんて余裕だね」 「んんんんっ!!」 尿道口を指先で刺激されて、微かな理性があっという間に取り去られた。ガクガクと揺れる腰を掴まれる。指が一気に二本も蜜穴へと入れられたのに、苦しさは感じない。まるで発情期に入ったかのようだ。 「はっ、ぐちゃぐちゃだねっ」 「んぁっ、そこ押したらっ、イクっ、でちゃうっ」 前立腺を強く刺激されると、気持ちよすぎておかしくなってしまいそうになる。快感を逃がすように足のつま先に力を入れる。けれど、押し寄せてくる刺激は留まることがなく、強制的に全身を砂糖漬けのように甘くふやけさせられる。 もう、気持ちいいことしか考えられない。 目の前にあるダリウスの乳首に吸い付き、自らもダリウスと一緒にペニスを扱く。お互いの手が体液で濡れて、ヤバいくらい興奮する。 自分がされたように、乳首の先端を舌先で突く。そうすると、くぐもった声を出しながらダリウスが眉を寄せた。切なげな表情がたまらなく色気を放ち、興奮を煽る。 「ダリウスっ、欲しいっ」 乳首から唇を離し、誘うように上目遣いでオネダリする。後孔から指を引き抜いたダリウスが、ギラついた瞳で見下ろしてきた。 「よく見えるように自分で拡げてごらん」 「んっ、いじわるっ」 「出来ないのかい?」 目尻に涙が浮かぶ。言葉責めされると、ますます全身がうずいて仕方なくなるんだ。腰を微かに浮かせて、柔らかくなった蜜穴を自ら広げてみせる。欲しがるように伸縮するそこを突き出して、腰を緩く振って見せた。 「ちょうだいっ、ここに、ダリウスの欲しいっ」 「っ、よく出来ました」 頭を撫でられて目を細める。瞬間、呼吸を忘れるほどの質量が挿入された。それだけで白濁が勢いよく飛び散る。 「あっ、あんっ、いくっ、そんなに激しくっ、されたらっ、またイクううっ」 「沢山だそうね」 奥を抉られて、視界が明滅した。ビクビクと全身が痙攣を起こし、いったはずのペニスからはトロトロと液が溢れ出る。それなのに、容赦なく腰を打ち付けられてあまりの快楽に涙を溢れさせる。 「気持ちよすぎて、ひくっ、怖い」 「あはっ、可愛い……」 舌で溢れる涙を舐め取られて、そのままキスをされる。酸素を奪う激しい行為に乱れて、脳が痺れると、見計らったかのように最奥を抉られた。片足を掴まれて肩に乗せられる。今までよりも深く肉棒が突き刺さり、口から涎が溢れ出てきた。 「奥っ、当たってるっ、やだぁ」 「ここ気持ちいいよね。はぁっ、すごいフェロモンの香り……たまらないな」 舌なめずりをするダリウスの恍惚とした表情を見つめながら、また軽くイク。今は、どんな刺激でさえ快感を引き上げる材料に鳴ってしまう。 「あぁっ、あ、んっ、んんっ、そこやぁっ、つかないでっ」 「ここが好きなんだね」 「やぁっああ、んぁ」 気持ちよすぎて怖い。逃げようと腰を浮かせると、逆効果だったのか更に奥を刺激されて一際大きく全身が跳ねた。グポグポと自身の体内から卑猥な音が響く。 「やだあっ、ダリウスっ、こわいぃ」 「大丈夫、もっと気持ちよくなろう」 「あっ、あ〜〜っ」 わざと奥を重点的に突かれる。ドロドロになった身体から体液の混ざりあった雫が滴り落ちてソファーを濡らす。 「ベッドへ行こうね」 挿入されたまま身体を起こされ、抱き上げられる。グッポリとペニスを咥えこんだ蜜穴が、歩くたびに擦られて、もっと欲しいと締め付けを強めた。

ともだちにシェアしよう!