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第26話 プッシールーム1号店

プッシールーム1号店は女性が勤務している システムや対象とする客が男性なのは同じだが、サービスを提供するのが女性プレイヤーということで、セキュリティや通勤費の面で待遇が違う 2号店は、1号店の客からの要望でできた店だ いまや売り上げは1号店と並ぶほどで、様々な嗜好を持つ人間がいかに多いかを物語っていた ※※※※※※※※※※※※ 「ここにいるイケメンたちが全員ゲイとかないわー」 2店舗の定休日が被る第二火曜日、定例会と称して合同の飲み会がある 休みの日まで新宿に来たくないというプレイヤーもいるから参加は自由だが、オーナーが経営するというバーを貸しきって飲み食いし放題なため参加率は高い 「ノンケもいるじゃん。マサトさん、ミナミさん、スタッフのエチゼンくんとタカスギくん、コノエだってバイだし」 「マサトさんはめちゃくちゃ美人な彼女いるし、ミナミさんは辞めちゃったじゃん。エチゼンくんとタカスギくんはお金なさそう!」 「ごもっともです…」 悄気たエチゼンを1号店の【スコティッシュ】担当・ココアが肩を叩いて慰めた 「エチゼンくんもかわいーよ!」 「誰もかっこよくないなんて言ってないじゃん」 そう言ったのは辛口を得意とする【ロシアンブルー】のレーコである 「そういえば、ミナミさんの後に入ったコがすごい美人だって聞いたけど」 【ペルシャ】のマヤがマルガリータをロックグラスで煽りながら言った 「あ、知ってる!ハセさんが連れて歩いてるとこ見たことある」 【アメショ】のリナが叫んだ 「まじで?!」 リナに参加者全員が詰め寄った 1号店のメンバーは【ソマリ】に、2号店のメンバーは、【ハセ】に食いついた結果だ 「てかリナっち、なんでハセさんのこと知ってるの?!」 「だってわたし、前はハセさんのキャバクラで働いてたんだもん」 九とリナは同じアメショということだけで、何故か気が合い、プライベートでも遊んでいるらしい 「どんな人?男もイケるかな?リナっち紹介して!」 「清々しいほどのビッチだなー。九の目的はお金(コレ)でしょ?」 レーコが指でコインの形を作った 「てかさ、九にはリナがいるじゃん。付き合えばいいのに。そんなに仲がいいんだからさ。女もイケるんでしょ?」 強い酒を飲んでいるにも関わらず、マヤが的確な質問を投げ掛けてきた 九と目があったリナが困ったように微笑んだ ああいう店だから、プレイヤーは当然美形ぞろいだ リナといると飾らない自分でいられるし何より楽しい だからこそ 「女の子とは友達の方が楽しいじゃん」 「名言だなー」 皆がうなずいた

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