1 / 2
第1話
THE普通の俺の日常が少しの出来事で
変わるなんて思いもしなかった。
俺は、普通でいいのになんでこうなる?
一橋 陽二
17歳、そういやこの年手相にハマった母親から
『アンタ苦労人線があるわ!』って言われたっけ。
そんなの求めてねーよ!!!!!!
「おはようーっ!よーちゃん!」
「…はよー」
…朝から妹の声がうるさい。声がなんともデカい。
なんでこんなに元気でいられるもんかね。
何やら最近彼氏ができたとかで
本人曰く《毎日がキラキラモード♪》らしいが
側 から見たらテンション以外、何も変わってない気がするが…
どーせ楽しいのなんて今だけだろ…(´ー`)
そんな事を言ったら後がウザいだけ
何年も兄をしてきたから学習済みである。
昔はぴょんぴょん後ろをついてきて可愛かったはずなのになー…
歳月と化粧は女を強くする。
ここ重要な、『特に何とも思ってない奴には』だろ?
ふあぁぁ、あくびが止まらんな
「よーちゃんそこどいてっズレて!!」
「いてっ」
なんなんだ、我が家の妹様は、、、
「てか、お前準備できてるならそんなに何回も鏡みる必要あんの??」
「よーちゃん、歩いたせいで前髪はねてたらどうするの!?
他にも顔にまつ毛がついてたり起きたらできてたここのニキビなんて…etc」
「どーもしねーな」
前髪がはねてる位で何がどーなるって言うんですかい
顔にまつ毛がついてるなんて何回も鏡みなくてもいいだろ
どんだけ短い間にお前のまつ毛は脱毛してんだよ
その他もどうしようもねーだろ受け入れろ。
「わかってないなー乙女心!
好きな人の前では“可愛い私“でいたいだけじゃん。自己満でいいんだし」
ほー…?
あ?いやいや、なんでこいつは…みたいな感じになってんの?
やれやれ( ̄∇ ̄)なのはこっちだから。
早くどいてくれませんか絶賛思春期の妹様。
顔が洗えないんですけど。
「えみー!早くでないと遅れるわよ!ようー!早くご飯食べてっ!!
母さんもう時間ないから!あと食べたら自分でお皿片づけなさいよ!」
「やばーい!ユウ君待たせたらいけないっ!」
はいはい、お兄様は待たせてもいいのですか、そうですか。
ひでーな俺身内だぞ大切にしろっ
大体待たせたくないんだったら何回も鏡確認してないで
準備できたら早く家を出たまえ妹よ。
「やばーい!無意味なタイムロスのせいでご飯食いそこねるっ!かわれっ」
「ちょ、イッターい!!うざっ
よーちゃんを好きになる人とかいんのかなぁ…ま、一人楽しんで♪
じゃ、いってきまーす!」
あ、カッチーン。余計な事吐き捨てていきやがった。
これでも恋愛くらいした事あるわーい
好きになった女子の一人や二人…
大体恋愛が何だってんだよ、1人でも十分楽しんでるけど?
周りから聞くめんどくさい事がなくて逆に平和ですよ。
平和万歳。いえーい
あ、タオルタオル、彷徨う右手
そういやタオルだしたっけ俺…
薄く目をあけ手を伸ばすがいつものところにタオルはなく
あ、出すの忘れてるわ。
ともだちにシェアしよう!