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<side月坂蓮>
「ふふっ。キスをして、私たちが恋人だと実感できたか?」
ルーファスさんの問いかけに、僕はなんと答えていいか分からなかった。
だってあまりにも突然で……実感するよりも何よりも、ルーファスさんとのキスが気持ちよかったということしか覚えてないんだもん。
「あの……まだ、実感……できなくて……」
「じゃあ、どうすれば実感できる?」
どうすれば……。
そうだなぁ……。
あ、いいアイディア思いついた!!
「あの……僕、から……僕から、ルーファスさんにキス、してもいいですか?」
そうだよ!
僕からしたら、あんなにぐずぐずにならずに恋人としてもキスを実感できるんじゃない?
うわー、僕って賢いっ!!
「――っ! もちろんだ!」
僕のお願いをルーファスさんはこころよくオッケーしてくれた。
ああ、やっぱりルーファスさんって優しいな。
「レン、私はどうしていたらいい? レンの言う通りにしよう」
「えっ、あの……」
わぁ、どうしよう……っ。
そこまで考えてなかった。
「あの、じゃあ……そこに座ってください」
そう言って僕は二人がけのソファーを指さした。
「わかった」
ルーファスさんはてっきり自分一人で座りに行くのかと思ったら、僕を抱きかかえたままそのソファーに腰を下ろした。
「えっ、あの……どうして?」
「んっ? キスをするのだろう? 一緒に座った方がしやすいのではないか?」
そ、れはそうなのかな?
僕の考えでは座っているルーファスさんに近づいて、チュッてキスするつもりだったんだけど……最初っからこんなにガッツリと目の前にいたら、僕からチューするのかなり恥ずかしい気がするんだけど……。
これ、かなりの上級者レベルのキスじゃない?
僕にできるかな……。
「あの、じゃあ……ルーファスさん、目を……瞑っててください」
「ふふっ。わかったよ。レンの可愛い顔が見えないのは辛いが、レンからキスをしてもらえるのだからな」
嬉しそうに僕に顔を向けながら目を瞑るルーファスさんがあまりにも綺麗な顔立ちで、思わずキスをするのを忘れて魅入ってしまった。
本当に綺麗な顔立ち……。
こんな素敵な人が僕の恋人だなんて、いまだに信じられないんだけど……。
だって、こんなにまつ毛も長くて……。
そういえば髭とか生えないのかな。
すごく綺麗な肌をしてる。
ルーファスさんの肌に触れたい……。
そんな思いが不意に込み上げてきて、僕はたまらずルーファスさんの頬を指先で撫でてしまった。
「――っ!」
ルーファスさんは驚いたのか、ビクッと身体を震わせて目を見開いた。
「あ、ごめんなさい……っ」
「いや、いいんだが……どうした? キスをしてくれると思っていたのだが……」
「こんなに、間近でルーファスさんの顔を見たの初めてで……それでつい」
「私の顔はキスしたくなくなる程、レンの好みではなかったか?」
あからさまにがっかりするルーファスさんに誤解させちゃったらいやだと思って、
「ちが――っ! そうじゃないですっ!! ルーファスさんの顔があまりにも綺麗で……こんなに素敵な人が僕の恋人だと思ったら、なんかブワーッと思いが込み上げてきて……目の前の綺麗なほっぺたに触りたくなっちゃって……つい、触っちゃったんです……ごめんなさいっ――わぁっ!!」
必死に理由を言いながら謝ると、突然ルーファスさんに抱きしめられた。
「あの、怒ってますか?」
「ふふっ。自分に触れたいだなんて恋人から言われて、怒るわけがないだろう?」
「本当に?」
「ああ、いくらでも触ってくれていいんだよ。私の身体はどこもレンのものなのだからな」
「ルーファスさんの身体は僕のもの?」
「ああ、そうだ。触れたいところに触れてくれていいんだ」
そう言われて、僕はさっき頭の中に過ったことを思い出していた。
――ひと月後には僕のお尻に入れるモノだもんね。見てみたい気はする……。
そう。
僕のお尻をルーファスさんに見られるなら、ルーファスさんのそのおっきいと言われるモノを見てみたい。
あの時お風呂場では棒みたいなのに触っちゃったけれど、結局見ることはなかったし……。
どれくらいのモノがどれくらい大きくなって、僕の中に入るのか見てみたい。
やっぱりおっきいってお医者さまに言われるくらいだから、本当におっきいんだろうな。
あの時の棒の太さとかあんまりはっきりとは覚えてないけど、腕くらいは太かった気もするし……。
やっぱりちゃんとみておきたい!!
「あの、じゃあ……ルーファスさんの、見せてくださいっ!」
「んっ? レン、今なんて言ったんだ?」
「だから……その、僕のお尻に入れる……ルーファスさんのおっきなモノ見せてくださいっ!!」
僕の言葉にルーファスさんは驚いたのか微動だにしなくなったけれど、
「あの、ルーファスさん?」
と声をかけるとようやく我に返ったようだった。
「レン、どうしていきなりそんなことを思いついたんだ?」
「だって……僕だけお尻をみられるのも恥ずかしいし、それに……この大きさが入るまで解すんだって知ってた方がわかりやすくていいのかなって……だめ、ですか?」
「い、や……だめでは、ないが……その、まだレンを怖がらせたくないんだ」
「ルーファスさんのって、僕のとそんなに違うんですか? あっ、もしかしてこの世界の人は形が違うとか?」
身長も僕からみたらみんなおっきすぎるし、そもそもの身体の構造が違うのかもしれない。
そう考えたら、他の異世界からこっちにきた人たちが裂けちゃって血が出ちゃったのもわかる気がする。
「いやいや、そんなことはない! 同じなんだが……その、ただ身長に合わせて大きいだけだ。ただそれだけなんだよ。形が違うなんてことは、ない……と思うぞ、多分」
「ルーファスさんも詳しくは知らないでしょう? だったら、答え合わせも兼ねて、ルーファスさんの見せてくださいっ!!」
ルーファスさんはずっと渋っていたけれど、最後には
「絶対に怖がらないでくれっ!!」
と懇願しながら、ゆっくりとズボンの前を寛げ始めた。
僕はソファーに座るルーファスさんの膝から下り、くつろげたズボンの前に顔を寄せた。
「レン、あまり近づかない方が……」
「大丈夫ですよ。あの、僕が下着を下ろしてもいいですか?」
ルーファスさんはもう抵抗することなく、諦めたように
「ああ、レンの好きにしてくれ」
といい、目を瞑って見上げた。
僕はゴクリと息を呑み、ドキドキしながらルーファスさんの下着に手をかけると、下ろした瞬間、ものすごい勢いで大きなモノが天に向かって聳り立っているのが目に飛び込んできた。
「わぁーっ!!! おっきぃ!!!」
やっぱりあの棒だと思ったのはコレだったんだってすぐに納得できるくらい、大きくて逞しいモノ。
これが僕のお尻に入るのかと思ってびっくりはしたけど、ルーファスさんの言っていたように怖がるなんて気持ちは僕の中にはさらさらなかった。
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