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煌めくルビーに魅せられて番外編 吸血鬼の執愛3
瑞稀と逢えるまであと少し。そう思ったら、居てもたってもいられなくなった。それで、思いきったことすることにした。
『瑞稀、お願いがある』というLINEを、金曜日の夜に送った。すぐに既読になったのは、バイトの休憩時間を見計らって送信したから。確実に返事がほしかったのもある!
『マサさんからのお願いって、俺が叶えることができるものですか?』
『ああ、大丈夫!土曜日のバイトが終わったら、俺のマンションに帰ればいいだけだから』
流れるように願いを打ち込み、さっさと送信する。
『土曜日、お泊まりということですか?』
『少しでも瑞稀と一緒にいたい』
重いヤツと思われたらとどうしようなど、寸前までアレコレ考えたのだが、瑞稀に早く逢いたい気待ちが勝り、お願い事をしてしまった。
『君と少しでも長い時間一緒にいたいだけであって、変なことをしたいとか血が欲しいとか、そういうのではないから安心してくれ』
『変なことって?』
(――ここで瑞稀からのツッコミがぶちかまされるとは!)
『変なことというのは、俺が君に手を出さないということだ。土曜の夜は添い寝するだけ。次の日のデートのために、ゆっくり寝なければいけないね!』
文字数が増えるごとに、信ぴょう性がどんどん減っていく気がする。
『本当に添い寝だけですか?』
『勿論、そうするつもりだよ。次の日のデートが楽しみだからね』
『本当になにもしない?』
『しないよ、大丈夫!』
まるで、自分に言い聞かせる言葉に感じてしまう。
『わかりました。お泊まりの用意しなきゃですね。それじゃまた』
バイトの休憩時間が終わったらしく、あっけなく瑞稀とのLINEのやり取りが途絶えた。
「添い寝だけとか、生殺し状態になるのが目に浮かぶ……」
自分の首を絞めてしまう言葉を打ち込んでしまったことに、深く後悔したが時すでに遅しだった。
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