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20.愛ともふもふに包まれて(★)
「あンっ……ふっ……」
あれからどのぐらいの時間が経っただろう。1本だった指は3本に。所謂 『くぱぁ』が出来るまでになっていた。これなら挿れる分にはOK。あとはどのぐらい呑み込めるか、だな。
「優太 、挿れるよ」
「はっ、はい! ……えっ?」
リカさんのやわらかい。まだ早くないか?
「愛してるよ」
「あっ、はい! 俺も――あ゛っ!!」
全身が震えた。リカさんのが挿ってくる。ニチャッ、ネチャッとしたやらしい音を立てながら。俺のナカがリカさんの形に。リカさんのものになっていく。
「んっ! ふぁ……っ」
痛い。熱い。苦しい。これって慣れていくもんなのかな? それともずっとこのまま? もっと酷くなる?
「はぁ……優太……ゆう、た……」
リカさんが俺の名前を呼んでいる。眉を寄せて愛おし気に。よく見たら、耳も肩もピクピクしてる。俺の体で感じてくれてるんだ。ああ……なら、いいや。リカさんが善いんなら俺はそれで。
「持ち上げるね」
「い゛でっ!?」
デコがリカさんの肩にぶつかる。これって騎乗位?
「あ゛あぁっ!!?」
貫かれた。腹の奥まで。頭の中が真っ白になった。ヤバい。マジで飛びかけた。いや、そんなことよりも……痛みが消えた? マジか。さっきまであんなに痛かったのに。
「ん……?」
アナルに何かが引っかかってる。ちょっと硬い。これは何だ? 金玉じゃないよな。こっちのアナルにあたってる仄 やわらかい方が金玉なんだろうから……!?
「あっ、あれ? もしかして……全部、挿った?」
「うん。根元までしっかりとね」
「よっ、よかった!」
リカさんがぎゅっと抱き締めてくれる。素肌と素肌が重なり合う。しっとりと汗ばんでるけど不快感はまるでない。むしろほっとして、思わず息をついた。
「動いても……いいかな?」
「勿論です」
返事をすると、そっと布団に寝かされた。騎乗位ではしないのか。……ちょっと残念。
「あッ!? あァツ……!!」
ゆっくりと引き抜かれていく。ずるずると音を立てるように。開かれた体が閉じていくのが分かる。元の形に戻ろうとしてるんだ。
「んんっ!」
何かが抜けた。たぶんさっき感じた出っ張りだ。これは……瘤 なのか? 心なしかさっきよりも大きくなってるような気がする。
「あ゛っ!」
また瘤が挿ってきた。痛いけど気持ちいい……かも?
「あっ、ふっ、ァ……あぅ゛っ!? あァ! ぁ……~~ッ!!」
なっ、何だ!? そこっ、凄くビリビリする。瘤がちょうどそこをゴシゴシ擦ってきて……~~っ、堪らない。
「そこ、だ、め! おかし、くなるっ!!」
「大丈夫。怖くないよ」
リカさんがそう言うなら。俺はこくこくと頷いて受け入れていく。この新しい感覚を。女の子みたいに抱かれるこの快感を。
「りか、さ……すき、す……きぃ……っ♡♡♡」
好きが溢れ出す。リカさんでいっぱいだ。心の中も、体の中も全部全部。ああ、これがセックスか。
「優太……かわいい……っ」
「あ゛ぐっ! んん゛~~っ!!!」
イった。飛び散った。自分の胸や顎のあたりにかかる。きしょい。拭きたいけど腕に力が入らない。頭もぽやぽやして。
「ゆう……っ、た……!」
「っ! はンッ……!!!」
リカさんもイったみたいだ。中で広がってく。じわじわだらだらと。ほっといたら染み込んでいくのかな? ……だったらいいな、なんて。
「優太、ごめん。しばらくはこのまま……」
「はっ、はい! 俺は全然――」
「いや、抜けないんだ。私達の体はそういうふうに出来ていてね」
「あっ……」
そうか。この瘤はストッパーなんだな。強い執念を感じる。メスを逃さない、絶対に孕ませてやるみたいな。勿論、全然嫌じゃない。むしろ嬉しいっていうか。マーキングされてる感がいい。ははっ、俺……本格的にヤバいかもな。
「優太、良かったらこれを」
「?」
ふわっと風が吹いたかと思ったら、手にもふっとした何かが。これは……尻尾だ!! リカさんのふっくらとした尻尾が俺の両脇腹の上に乗っている……!!!!
「好きにしていいよ」
「ふぉ……♡」
許しを得た俺は勢いよく尻尾にダイブした。やわらかい。すんすんと鼻を鳴らせば、ほんのり甘い干したての布団みたいな香りがした。
「もひゅ……もひゅ~……♡♡♡」
「ふふっ、凄い顔」
おかしそうに笑いながら、俺の頭をそっと撫でてくれる。愛ともふもふに包まれてる。まさに至福だ。天国はここにあったのか。
「…………」
ああ、幸せ過ぎて怖い。どうかこのまま……。このまま平穏な日々が続きますように。そうして切に願った。俺に最高のギフトを与えてくれた神様に向かって。
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