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ノート提出だぁ?
「貴哉~貴哉~」
朝から運動して疲れたから昼まで寝ようしてると、後ろからトントンと背中を叩かれて振り向くと、ニッコリ笑う中西がノートを渡して来た。
「あ?なんだよそれ」
「何って、ノート提出だよ~。ほら早く前に渡して」
「ノート提出だぁ?」
すっかり授業が終わった教室内を見渡すと後ろから前へ前へとノートが渡って行ってた。
俺は適当に机の中からノートを出して前の奴に渡す。
「あはは、現国のノートなのにー」
「どっちにしろ何も書いてねぇからいいや。てかまだ昼前じゃん!あと一限もあるのかよ」
「貴哉さ、遅刻しなかったのは偉いけど、授業点もちゃんとしないとヤバいんじゃないの?単位取れないよ?」
「うるせぇ。担任みたいな事言うな」
「心配してるのに~。ほら、次体育だから着替えよ」
体育とか寝れないじゃん!
俺の心配をしてくれる中西は俺を急かすように言った。中西の言う事も一理あるな。今までの俺はいろいろサボり過ぎた。そのツケが今回って来てる感じか?とにかく今は真面目にやるしかない。
「ねぇ、貴哉~。今日スイーツ食べに行かない?」
「スイーツ?お前ほんと甘いもん好きだな」
「貴哉も行くのかー?なら奢ってもらお~♪」
着替えながら中西と話してると、既に着替え終わってるチャラ男の早川が入って来た。
「あ?何でお前に奢らなきゃならねぇんだよ」
「今日遅刻しなかったのは誰のお陰でしょー?」
「てめぇ」
「言っただろ?運賃高いよって。なぁ戸塚も来んの?」
「ううん。今日は予定があるって。俺も貴哉に奢ってもらお~♪」
「ざけんな。お前は戸塚に奢ってもらえ」
「だから予定があって来れないんだって~」
戸塚と中西は付き合ってる。
クソ真面目な戸塚からは想像出来ない事だが、この爽やかイケメンの中西に告って付き合う事になったらしい。中西にベタ惚れで中西の言う事なら何でも聞く男。
中西の前の席に座る俺は中西とよく話すんだけど、どうやらそれが気に食わないらしく、よく戸塚に睨まれる。
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