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ちげーよ!ただの虫刺されだ!
月曜日の朝は特に起きるのが面倒くさくなるもんだ。はー、もう少し寝ちゃおっかな~。
「貴哉~!起きろーい!」
「!?」
いきなりの大声に飛び起きると、まさかの早川が部屋に居た。いや、あれから毎日迎えに来てくれるようになったんだが、この前あんな事があったんだぞ?まさか来るとは思わなかった。
「テメェ、また勝手に人の部屋入りやがって!」
「早く出て来ねーのが悪いんだろ。ほら早く着替えて準備する」
「分かってるよ!」
あれ、気まずいのって俺だけ?俺と早川ってキスしたよな?あ、早川酔ってたから覚えてないとか?
着替えてる間もずっと早川に見られてた。
「って、あっち向いてろよ!着替えづらいわ!」
「ちょっと待て、貴哉。それって……」
「何だよ!近付くんじゃねぇ!」
ズカズカと近寄って来て顔と顔がくっつきそうになるぐらい接近されてぶん殴りかけた時、早川の視線が俺の首を見ていたのに気付く。
「この首の赤いのって……」
「ん?赤いの?」
心当たりがなく、手で触ってみると確かにプクッと膨れていた。あー、窓開けっ放しで寝たから虫にでも食われたんだろ。
「まさかキスマーク?」
「ちげーよ!ただの虫刺されだ!って近い近い近い!」
「誰に付けられたんだよ?こんなとこに悪趣味だな」
「だから虫だっ!ひぃぃ!な、舐めんじゃねぇよ!」
虫に刺された場所を触るだけじゃなく、ペロッと舐めやがった!ほんと何なんだよこいつは!
「俺以外にこんなことされちゃダメだからな」
「誰にもされねぇし!テメェもすんな!気持ち悪ぃなぁ!もーさっさと行くぞ!」
早川のセクハラは酔ってなくても健在だった。
ちくしょー、一気に目が覚めるのはありがてぇが、どう対処すりゃいいんだ!
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