633 / 961

凛々奮闘記13

「な、なに、やっ、ひぅっ……」 「よかった。ここだな、前立腺」 目の前のたかちゃんの表情が一気に安らぐ。その顔を殴りたくなった。 おれは全く安らげない。 寧ろ快感とも取れる今の感覚が怖いし、なのに、なのに中心が熱くなってくるし……。 「たかちゃっ、やぁっ……はぅ……」 前立腺の存在くらい知っている。というか調べる段階で出てきた。 ここなら男も痛くない。 それはわかっているけれど、一旦止めて欲しい。整理させてほしい。だがたかちゃんへの抗議は嬌声へと変わってしまう。 それにたかちゃんは見つけたことに安心したのか、指の動きが容赦ない。 これだから童貞は。いやおれもだけど。てか差別しちゃいけないけど。 「これなら痛くないか?」 「ちが、待って……ひぁんっ」 「うん。大丈夫そうだな」 「ばっ、んんっ」 確かに快感に紛れたおかげで痛みは殆どない。たかちゃんの指もスムーズに奥まで行くようになって、中が徐々にほぐれてきている。 たかちゃんの瞳は欲と我慢と優しさに濡れていて、それが目の前にやってきた。 指の動きは大きくても重なる唇は柔らかい。 もう、なんでもいいや。 おれは自分から舌を絡めにいく。 「んっ……たかちゃん……」 「りん……」 とうとう二本目も入ってきて、おれの中は順調にほぐれていった。

ともだちにシェアしよう!