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凛々奮闘記13
「な、なに、やっ、ひぅっ……」
「よかった。ここだな、前立腺」
目の前のたかちゃんの表情が一気に安らぐ。その顔を殴りたくなった。
おれは全く安らげない。
寧ろ快感とも取れる今の感覚が怖いし、なのに、なのに中心が熱くなってくるし……。
「たかちゃっ、やぁっ……はぅ……」
前立腺の存在くらい知っている。というか調べる段階で出てきた。
ここなら男も痛くない。
それはわかっているけれど、一旦止めて欲しい。整理させてほしい。だがたかちゃんへの抗議は嬌声へと変わってしまう。
それにたかちゃんは見つけたことに安心したのか、指の動きが容赦ない。
これだから童貞は。いやおれもだけど。てか差別しちゃいけないけど。
「これなら痛くないか?」
「ちが、待って……ひぁんっ」
「うん。大丈夫そうだな」
「ばっ、んんっ」
確かに快感に紛れたおかげで痛みは殆どない。たかちゃんの指もスムーズに奥まで行くようになって、中が徐々にほぐれてきている。
たかちゃんの瞳は欲と我慢と優しさに濡れていて、それが目の前にやってきた。
指の動きは大きくても重なる唇は柔らかい。
もう、なんでもいいや。
おれは自分から舌を絡めにいく。
「んっ……たかちゃん……」
「りん……」
とうとう二本目も入ってきて、おれの中は順調にほぐれていった。
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