姫野は待って待ってと焦りだす。 　まあ、姫野が可愛いのが悪い。 　姫野の腰を腕で持ち上げる。 「待って、やっ……今だめ……」 「いいよ、イッて」 「ちが、いま……や、ひゃあんっ」 　姫野の腰を離すと同時に、腰を強く浮かせた。姫野の口から大きな矯正が飛び出す。姫野のものがプルプル震え、精液が少し出た。 「まっ、はげしっ、あんっあっ……！」 「可愛い、ひめの」 「やらっ、んっ、きもちっ……わかんないぃ……」 　俺が突くたびに姫野のものから精液が出る。姫野は俺になされるがまま、ひたすら喘ぎ声を漏らした。 「あっ、れんくっ、イッちゃ……ひゃん！　やっぁっ」 「いっぱいイッて」 「やらぁっ……あっあっ、だめ、ひっ」 　姫野の喉から悲鳴にも似た声が漏れる。一瞬ののち、姫野がまた射精した。 「あと少し」 「えっ、やっ、あっ、ひぃんっ……」 「出すぞ」 「ん、んんぅっ……」 　俺も程なくして姫野の中に吐き出す。姫野の中は嬉しそうに収縮した。 　ゆるゆると腰を動かして、最後の最後まで出しきる。姫野は同時に俺の上に倒れこんだ。 「ちょっと休んだらもう一回……」 「なんだよ、さっきまで散々嫌がってたくせに」 「だって……」 　姫野はすりすりと俺の胸に顔を擦り付ける。キスをねだってくるから、大人しく従った。 「俺はあざなんか気にしないよ」 「うん……」 　姫野の口内に舌を差し入れると、自ら舌を伸ばして絡めてきた。ひとしきりキスを続ける。 「蓮くんは王子様みたいだね」 「随分と姫に振り回される王子だな」 「それでも嬉しいでしょ」 「どうだか」 　俺の返事に姫野は微笑んで、思い切り抱きついてきた。