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恋の閑話4
「んっ……」
颯太はまず僕の額にキスを落とす。それから目、鼻、頬と順に唇で触れていった。そろそろ唇かなと思っていたら、次は耳にいってしまう。
「ひゃ……」
「耳も感じる?」
「ちがっ……なんか変……」
ふっと耳の中に息を吹きかけられて、ゾクゾクとした感覚が背を抜ける。
「あっ……やっ颯太、だめ……」
そしたらなんと耳の中に舌を入れてきて。
そんなとこを舐めるなんてって思うのに、くちゅくちゅという音が脳を占めると、頭がぼーっとしてしまう。体が熱くなってくる。
それなのに唇は寂しくて、キスを早く、早くと頭の中で必死に求める。
「そ……た……」
か細い声で名前を呼ぶ。随分と物欲しそうな声音になってしまった気がして恥ずかしい。
だけど颯太の耳にちゃんと届き、やっと唇に颯太のそれがやってきた。
「ふぁ……んっ……」
すぐに舌が侵入してきて逃げた僕の舌を絡めとる。じっくり口内を蹂躙され、僕はその間にとろけてしまう。
いつもより時間をかけているから、これがどれだけ愛しているかってことなのかな。確かにとても優しくて、温かい。
でも丁寧すぎる愛撫は辛いというか、なんというか。気づけば脚を擦り合わせて、もじもじしてしまう。
「んっんぁ……」
「亜樹、好きだよ」
「あっ……」
ちゅっと口が離れて、見つめられる。言葉を聞いただけで僕の下半身は疼いてしまう。
颯太は今度首元に顔を埋めて強く吸う。前みたいな、キスマークだ。
そのまま首や鎖骨を吸いながら、僕の服をまくる。首の下まで上げられて、胸もお腹も露わになってしまう。
「あっ……ひぁ……ん」
「もう立ってるね。気持ちよかった?」
「やっ……いじわる、あぅ……」
気持ちいい。熱い。気持ちいい。あつ……い……
もう既に立ち上がっていた乳首を摘まれ、こねられ、押しつぶされ。強くはなくて、ただ優しいけど、気持ちいい。
「このまま乳首だけでイッてみる?」
「む、むりっ……やっ、ひゃん!」
いたずらっぽく笑った颯太がそれを口に含む。指と異なって温かく湿った舌が乳首を包んで、もっと気持ちいい。たまに当たる歯が急な刺激となって快感が予想できない。
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