慌てて振り返ると、僕のお尻ごしに颯太の顔が見えた。かっと頬が熱くなる。 「なんでそんなの持って……」 「亜樹を傷つけたくないから」 「なっ……じゃあ最初からそのつもりでっ……」 「一本目、入れるよ」 「やっ、まっ……あんっ……」 僕の言葉に颯太は笑顔を返すと、ずぷぷっと指を侵入させる。ローションのおかげか、いつもよりすんなり入る。予想しえない速さで奥までやってきた。 気持ちよくて僕は抗議どころではなくなってしまう。枕をぎゅっと掴んで、顔を埋めて、快感を流す。 「んーっ……ンッ」 颯太の指は器用に前立腺を避けていく。 だけどそれでも十分気持ちいい。すぐにイきたいと思い始める。 でも恥ずかしい。 でも強い快感が欲しい。 指だけじゃ物足りなくて、もっともっと、って中が締め付けてしまう。 「二本目、入れるよ」 「んっんんっ……」 ローションが足されて、二本目の指が先のに揃えるように入ってくる。お尻からはやらしい音が聞こえてくる。 もういっそのこと挿れてくれていいのに。 そう考えてしまって、すぐに恥ずかしくなる。 わざと前立腺を避けて微弱な快感を与え続けられた体は、もう我慢できそうにない。じくじくと前は疼いて、早く出したいと熱が湧きだす。 「三本目、入れるね」 「やっ、颯太……もう……」 「だめ。ちゃんとほぐさなきゃ。もうイキたいの？」 「んっ……イキたい……」 「わかった」 「……ひっ！？」 ああ、挿れてもらえる。やっとイケる。と思ったのに送られてきた感覚は別物。 三本の指が勢いよく前立腺を押す。急激に大きな快感がやってきて目の前がチカチカした。 「やらっ……あぁっン……ひゃんっ、そうた……」 「可愛いね、亜樹」 ぐりぐりと三本の指が膨らみを押し、離れたと思えば擦り始める。爪がたまに引っかかるのも刺激となって、熱が次々注がれてくる。 溜まりに溜まった熱で前はもうイク寸前。痛いくらいの快感が僕を襲い、目の前がまたチカチカし始める。 「もっイク……イッちゃう……」 「いいよ」 「ひゃっ……ああっ、ひあっ……」 一瞬目の前が真っ白になって、足先から脳まで快感が貫く。いつもより強くて、今まで感じたことのない気持ちよさ。