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襲撃4

 男の茂みを尻に感じ、根元まで収まったのが分かると叶真はようやく息をはっと吐き出す。どこまでも続く熱さと痛みに、男の劣情が肉壁を突き破ってくるのではないかという恐怖心がずっとあったのだ。 「そのまま力を抜いてろよ」  男の言うことを聞くのは癪だったが、叶真は言われるまま全身の力を抜こうと努力する。言うことを聞きたくないというプライドよりも少しでも苦痛を取り除きたいという気持ちが強かった。  力が抜けたことで動きやすくなったのか、男が浅く抜き差しを始める。 「痛っ……あ、ぐ……」 「少し我慢してろ」  非情とも言える声に叶真は歯を食いしばり、拳を握り締めた。ゆるゆると浅い部分を擦られているうちに叶真の秘所が男の形を覚えていき、痛みが和らいでいく。ナオトのように中を擦られることで気持ちいいなどとは思わなかったが、痛みさえなくなれば男に扱かれているペニスの快感が強く感じられた。 「ふっ……あぁ……」  下着越しでも先走った液を出してしまうほど男の手淫は巧みだ。直接男の手に包み込まれている性器はあっという間に勃起し、男の手のひらを透明な液で汚してしまっている。 「ちゃんと感じてるな」 「こんなのっ……ただの生理現象だっ」  そこに触れられれば勃ってしまうのは男なら当たり前のことだ。それが例え憎い男であったとしても。  少しずつ余裕を取り戻していく叶真を見て、男は大きく腰を動かし始める。男は慰めるように触れていた叶真の性器から手を離すと、叶真の腰を引き寄せ強く打ち付けていく。痛みが薄くなったとはいえ激しい男の動きに叶真の目の前がチカチカと光った。 「う、あ……ああっ」  肉がぶつかる音が闇夜に響く。叶真の悲鳴のような喘ぎと、男の興奮したような吐息がその音に混ざり合い、淫靡で艶かしい雰囲気があたりを覆った。 「ひっ、あ……」 「なかなかイイ声で鳴くな、お前」  がつがつ貪るような男の動きに、肉食獣に背後から襲われているような錯覚を起こす。 「……一応顔を見てヤっておくか」  男は叶真の中から出ると、叶真の身体を軽々と転がす。夜の空気に冷えた地面が熱くほてった身体に心地よい。男の劣情を咥えこんでいた秘所はその形にぽっかりと開き、男は躊躇うことなく再び叶真を突き刺した。 「あ……はっ、う……」  秘所に突き刺さる男の熱と共に、自分に覆いかぶさる男の重みを感じる。  男の顔が月の光で照らされると、それまで虚ろだった叶真の瞳がカッと開かれた。  彫りの深い男の顔。真っ黒な双眸。この顔が自分を犯し、蹂躙している。決して許さない、忘れてなるものかと叶真は胸に刻みつけた。 「……面白い奴だな」  犯されてもなお生意気に睨みつけてくる叶真に男はそう呟いた。

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