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襲撃5

「俺はなんも面白くねぇよっ……さっさと終らせろっ! 気持ち悪ぃっ」  その言葉を男は鼻で笑うと、叶真の性器をぴんっと指で弾く。 「気持ち悪い? ガチガチに勃たせたやつの言う台詞じゃないな」  男の手が叶真の性器から離れてしばらくたつというのに叶真のペニスは萎えるどころか変わらず透明な液を滲み出していた。 「感じてるのか犯されることに興奮してるのかは知らないが、ネコの才能あるんじゃないか?」 「馬鹿にっ、うああ……」  言い終わらないうちに男が肉壁を抉るように動き出す。激しい律動に叶真は背をのけぞらせた。犯されることに痛みしか感じていなかった身体が、じわじわと確実に快感を得てきている。甘い疼きが背筋を駆けのぼり、性器からこぼれた透明な液が腹を濡らした。 「はぁ……あっ」  勃起していることを生理現象だと言いたかったがこれはその範疇を超えてしまっている。 「抱かれるのも悪くはないだろう?」  勃ち上がった性器が頷くように揺れるが叶真自身は首を横に振り、必死に否定する。だが男は僅かな叶真のプライドまでも蹂躙するように腰を打ち付けた。その強すぎる快感に叶真は涙を滲ませる。 「あ、ああっ……くそっ……」  男は根元まで入った劣情を限界まで引き抜くと再び奥まで突き立てる。それを何度も繰り返すと叶真はたまらず涙をこぼれさせた。 「うあっ……あ……」 「お前の泣き顔、たまらないな」  そう言うと男は昂った欲望で乱暴に掻き乱し始める。男の吐息に獣染みたものが混ざりはじめ、男の限界が近いことが分かった。 「あ、あ、あ」  叶真の快感もとっくに限界を迎えている。性器は張り詰めいつ弾けてもおかしくなかった。いや、いつもならすでに精を吐き出していただろう。いつまでも達することができない苦痛に叶真は喘ぐ。 「さすがに初めてじゃケツでイけないか」  男の手が叶真の性器を軽く握る。たったそれだけなのに刺激を待ち望んでいたペニスはあっという間に弾けた。 「いや、だっ……!」  男の手でイかされたことに駄々っ子のように首を振る。だが長く昂っていた叶真のマグマのようにドロドロとした欲情は簡単に止まることはなく、本人の意思に逆らい白濁した液を吐き出し続けた。  派手に達した叶真を見て男は満足したのか、ラストスパートをかけるように激しく叶真を揺さぶる。突き破られるのではないかと思うほど激しい律動の後、男の身体が小さく痙攣し、動きを止める。  終った。酸欠でうまく回らない頭で叶真はそう思う。  男は荒い息を整えてから叶真の中から劣情を引き抜いた。長く男を銜えこんでいた秘所はヒクヒクと蠢き、熱を求めているようにも見える。  男は叶真の上から身体を起こすが、叶真は地面に寝そべったまま動こうとはしない。本当は男に殴りかかってやりたい衝動があったが、指一本動かすのも億劫だった。  叶真の視界には余裕の表情でゴムを処理している男がいる。無理やり犯しておいて何事もなかったように振舞う男が腹立たしい。 「絶対に許さないからな……」  地の底から響いているような恐ろしい声が叶真から放たれる。未だかつてここまで人に怒りを覚えたことがないほど叶真の中は怒りで一杯だった。

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