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優しい快楽1
「あっ……あ……」
竿に舌を絡ませ、下から舐め上げる。最も敏感な先端をきつく吸い上げられると鈴口から露がこぼれだした。
「ふ、あ……や、やめろって」
キョウスケの口に包まれるのは初めてのことだ。今まで関係を持ってきた人達よりも体格の良いキョウスケのフェラチオは馬力があり、吸われると性器の奥から込み上げるものがあった。
それにキョウスケほどプライドの高い男が性器を口にしている様子は見ているだけで気分が高揚する。あっという間に上り詰めそうになった叶真は急いでキョウスケを引き離した。
「どうした?」
「どうしたじゃなくて……。あんたがフェラとか調子狂う」
「でもイイんだろう? 我慢せずに出せばいい」
「出せばいいってあんたなぁ……。ひっ、あ……っ」
再び叶真を銜えたキョウスケは鈴口に尖らせた舌を差し込む。じわりと滲む露を器用に掬い取ると、ストローでジュースでも飲むように吸い上げた。キョウスケのバキュームは力があるが、同じ男として加減が分かっているのだろう。そこに一切の痛みはなく、あるのは強い快感だけだ。
「あ……あっ、は……」
湧き出る吐精欲に叶真はキョウスケの頭を押し返す。だがキョウスケは離れようとせず、いっそう叶真を攻め立てた。
「あっ……も、マジでやばいからっ! 離れろって! 出るっ」
根元まで深く銜えこまれた叶真は強い快感にたまらず精を吐き出した。喉の奥を打ち付ける白い蜜をキョウスケは喉を鳴らし飲み込んでいく。
「はっあ……信じらんねぇ……」
口腔内で射精してしまったこと。それを美味なもののように飲み干したキョウスケ。そのどちらも叶真にとっては信じられない、いや、信じたくないこと光景だった。
「随分と濃いな。出してなかったのか?」
「うるせぇ。そんな感想聞きたくないんだよ」
まともなセックスをしたのが一ヶ月前。それからは自慰すら抵抗のあった叶真はまともに精を出せていなかった。濃いのも無理がない。
ナイトテーブルの引き出しから潤滑剤を取り出したキョウスケはそれを手のひらで暖めてから叶真の秘所へと塗りこんでいく。
無理やり拡げられ擦られた秘所は熱を持ち腫れぼったく感じられたが、痛みが走ったのはキョウスケの指が進入するほんの一瞬だった。
「んっ……あ……はっ……」
中を潤滑剤でどろどろに溶かしながら、指は器用に叶真の弱い部分を擦り上げた。ほんの数時間前に無理やり犯され、その痛みに怯えていた秘所は瞬く間にキョウスケに手懐けられていく。
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