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第25話 色香に惑わされて
「リオル、なんて可愛いんだ……」
シグルドは巣作りで使用していたシグルドのシャツを使ってリオルの吐き出した白濁で汚れたリオルの手と身体を拭いた。
「シグルドっ……服が汚れちゃう……」
「構わないって言っただろう? 服を山積みにするなり、枕にするなり、リオルの好きなようにしろ」
シグルドは身につけていたマントを取り去り、靴を脱いだ。見ればシグルドは王立騎士団の軍服のままだ。帰宅してすぐにここに駆けつけてきてくれたようだ。
「リオルっ、身体が熱いな……とりあえず服を脱ごう」
シグルドがリオルの服に手をかける。上を脱がされ、下に手が伸びたときに、ズボンと下着をびしょ濡れにしてしまったことをシグルドに気づかれてしまった。
「あっ、あっ……これはっ……」
漏らしたことを言い訳したいのに、言葉が見つからない。「身体の自由が効かなくて、処理が間に合わなかった」とは恥ずかしくて言えない。
「オメガのヒートはこんなに大変なものなのだな。今すぐ俺が楽にしてやる」
シグルドは「濡れたものは脱ごうな」と躊躇なくリオルの下着とズボンを脱がした。
「すごい潤っている。しかも入り口がヒクヒクして、こんなところに挿れたら良すぎてどうにかなりそうだ……」
「やあっ……! 見ないでぇ……」
ただでさえ恥ずかしいのに、発情期のソコを見られるのはもっと恥ずかしい。
「しかもさっきイッたばかりでこっちももう勃ってる」
「言わないでぇぇ……」
何度達しても、達しても腹の奥からいやらしい欲望が現れるのだ。終わりのないこの熱をオメガひとりで収めるのは本当に至難の業だ。
「あっ!」
シグルドの手がリオルの屹立を握り、上下に扱く。
「だめ、だめなのっ、すぐに出ちゃうから、触っちゃだめ……っ」
「ヒートなのに我慢はよくない。ほら、イッてごらん? 余計なことは考えるな。自分が気持ちよくなれることだけ考えろ。こうするのはどう? 気持ちいいか?」
「あっ、あっ、先っぽグリグリ、気持ちいいっ……」
「よし。じゃあ出そうな。大丈夫、何も怖くないし、恥ずかしくもないよ」
シグルドはリオルのすぐ横に寝そべり、下を刺激しながら、リオルの額にキスをした。
こんなみっともない姿をさらけ出しているのに、シグルドは「可愛い。大好きだ」とリオルの唇に唇を重ねてきた。
「ンンッ……! はぁ……んっ……」
すぐに口内を蹂躙される。シグルドの熱い舌はリオルの舌を絡めとり、口蓋を舐める。まるでシグルドに食べられているみたいだ。
「んんーーーッ!」
キスしながら達した。リオルはビクビクと何度も身体をわななかせて、再び欲望を解き放つ。
「偉いぞリオル。次はもっと気持ちよくなろうな」
達したばかりだというのに、シグルドはリオルの後孔に指を入れて中をクチュクチュと掻き回し始めた。
「すごい。中がビショビショだ……」
「はぁっ、あぁぁ……そこだめ、トントンしないでっ……」
シグルドも経験が少ないからわからないのだろうか。達したばかりの身体で、濡れている内壁を擦られたら頭がおかしくなるくらいに感じてしまうに決まっている。
それなのにシグルドはリオルの気持ちよくなるところばかりを指で苛めてくるから、今度はそっちで達してしまいそうになる。
「リオルはここが好き?」
「だめぇぇぇ……触らないで……っ」
シグルドに後穴の肉壁にあるオメガの膨らみを擦られて、リオルは身悶える。
ヒート中は特に敏感になっているから、リオルは足のつま先まで電流のような快感にのまれて両足をピクピクさせる。リオルの身体は限界に近づいており、これ以上触られたら間違いなく達してしまう。
「もう少し足を広げような」
シグルドに内腿をぐいっと広げられた瞬間、リオルの内壁が蠢いた。
「あーーっ! ダメっ、いっ、いっ~~ッ!」
シグルドに触れられ、度重なる快感が押し寄せてくる。良すぎてたまらない。思考が鈍くなって、快感が襲ってくるたびにリオルは頭をイヤイヤ横に振り、身をよじった。
「まだフェロモンが出るのか……すでにこんなに甘い香りがするのに……」
シグルドはまるでリオルからもっと快感を引き出そうとするかのように、卑猥な音を立ててリオルの後孔を責める。
「あっ、あっ、ン……」
「またフェロモンが……色香がすごい。はぁっ……熱い……これは、こたえる……」
シグルドがリオルからいったん指を引き抜いた。その指がするりと出ていくときの刺激ですらリオルに快感を与え、ビクビク身体を震わせる。
シグルドは身につけていた軍服を脱ぎ出した。
ボタンを外し、上着を脱ぎ捨て、下に着ていた服もガバッと腕を上げて脱ぎ去った。それから躊躇なく下着まで脱ぎ捨て、リオルと同じく裸になる。
シグルドの一糸纏わぬ姿に惚れ惚れする。隆々とした腕の筋肉も、鋼のように鍛え上げられた腹筋も、これぞ屈強の戦士といった逞 しさに目を奪われる。
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