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第36話 生け贄の王子(10)

 3ー10 交合  「レリアス・・レリアス・・・」  呼び声に僕は、目覚めた。  そこは、僕の王城の居室だった。  「ぅんっ・・」  僕は、滑らかな絹のシーツに包まれてまどろんでいた。  うん?  なんだろう。  僕は、考えていた。  何か、忘れている?  僕は、ゆっくりと目覚めた。  「レリアス。気がついたか?」  僕は、裸で。  ラクウェル兄の腕の中で眠っていた。  「ラクウェル・・兄上・・」  ぼんやりとした頭で僕は、考えていた。  なんで、僕は、ここに?  僕は、確か、ラクウェル兄に戦いを挑んで。  敗れた僕をラクウェル兄は。  そうだ。  僕は、ラクウェル兄の性奴になったんだ。  僕は、ラクウェル兄に甘く微笑みかけた。  「ラクウェル、様」  体を動かしたそのとき。  ずるり、と僕の後孔から何かが出てきた。  「あぁあっ!」  僕は、体を震わせた。  ラクウェル兄は、僕を見て笑った。  「すまないな、レリアス。眠っているお前があまりにも可愛らしくて我慢できなかった」  僕の後孔からぬるり、とラクウェル兄の体液が漏れ出る。  僕は、恥ずかしさに頬に熱が集まるのを感じてうつむいた。  「お前は、ほんとにかわいい奴だよ、レリアス」  ラクウェル兄が太い指先で僕の固く立った胸の頂きを摘まんできゅっと捻り、僕は、呻いた。  「あふっ・・ラクウェル、様・・」  「今度は、自分でいってみせろ、レリアス」  ラクウェル兄に命じられて僕は、こくん、と頷いた。  僕の王城の居室のベッドで横たわっているラクウェル兄の下半身へと屈み込むと僕は、ラクウェル兄の大きくて太いものへとおずおずと手を伸ばす。  さっきいったばかりのそれは、力なくて僕は、ラクウェル兄のそこへ唾液を滴しそっと擦る。  ぬちゅぬちゅと淫猥な音が響きそれは、すぐに力を取り戻した。  僕は、ラクウェル兄の腰に股がるとその高まりをゆっくりと自分の中へと導く。  「んっぅっ!」  圧迫感に僕は、顔を一瞬、しかめるが、すぐに愉悦の表情を浮かべて自分で腰を動かして快楽を拾った。  「はっ・・あっ・・」  僕の前は、立ち上がりとろとろと透明な液体を漏らして。  ずちゅん  ラクウェル兄のものに奥まで貫かれて僕は、気をやった。  

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