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第16話

――翌日。 「ユリ」  気だるげにリンゴを齧っていたユリに声を掛けると、ユリは驚いた様子でライモを見た。 「毛、食ってるぞ」  ライモの指摘にユリは口元を探り、口に巻き込まれた自身の髪の毛を払った。  ライモは戸棚から革紐を出すと、寝床に座るユリの隣に腰を下ろし、ユリの金髪を手櫛で纏めてその紐で括った。 「……ありがとう」  ユリは小声で礼を述べた。  昨日、二人は何度も交わった。  発情でほころんだユリの蕾をライモは何度も剛直で突き上げ、ユリは何度も精を吐いた。  しかしユリの熱は冷めることはなく、その強いフェロモンに当てられたライモもユリを攻め続け、求め合い続けた。  ユリには『濡れたまま寝床に上がるな』と言ったのに、結局寝床は二人の体液でビショビショになってしまった。  どうせまた濡れるので、発情期か終わるまでこのままでいいと思っている。  明け方にユリが寝落ちて一旦は休憩となったわけだが、陽も高くなったつい先程、ユリは目覚めた。  しかし変わらず発情は続いている。  昨日よりはまだ落ち着いているが、ユリはすぐにライモを求めてきた。  とにかく繫がるより先に、何か食べさせなければと思い、ユリをなだめてリンゴを渡したのだが……。

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