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第47話
河合さんはハイテンション
堂本さんと朔也弁護士の結婚式に招待された。
太っ腹な堂本弁護士が皆さんにはお世話になったからと招待してくれたのだ。
初の沖縄離島!南国の風に吹かれながらビーチでのんびり~。
河合さんは旦那とシュノーケリングツアーに参加して海の生き物たちと楽しく泳ごうと思っていた。
どうも行きの船で船酔いしたらしい旦那が、海に入った途端リバースした。
どうしようかと焦っていたら、小魚たちが旦那の周りにうようよと寄ってきた。もうそれは、星の数ほど。
餌を求める彼らは貪欲だった。旦那の口から吐き出されるそれらは彼らにとっては栄養だった。
逃げ惑う旦那とそれを追う小魚たち。
なかなか味わえない珍しい光景に目が釘付けになる。忘れられない思い出になった。
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麻衣ちゃんは怒っていた。
「なんでバニーガールの衣装なんて持ってきたんですか!」
空港の荷物検査で多久田君のスーツケースの中からうさ耳カチューシャと変な下着が出てきた。
「彼女のです」
いけしゃあしゃあとほざきやがった多久田。私の方を指さしている。
「変な目で見られたじゃないですか!」
麻衣ちゃん激おこ。
そもそも、バニーの衣装を普段から自分で着てるんですか?いや想像したくもない。
朔也さんが着るならまだ分かるんだけど。
この旅行で、いつそれを着るつもりだ。そしてなぜ持ってきた。
「流行っているみたいですね」
と空港の人が言ってくれたのでまぁ良かったけど。
多分気をつかってくれたのだろう。
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河合さんとは仕事の関係で何度か話したことがあったけど、沖縄で初めて顔を合わせた。
女の子がいなかったので二人で買い物でも行こうかと誘ってくれたのだ。
現地の市場みたいなところへ行って、面白い地元の果物、ミミガージャーキーなんかを買った。ホテルで食べたいですね~とか言いながら、珍しい島特有の食材に目を奪われながら楽しい時間を過ごした。
河合さんは、ゴーヤが好きみたい。いろいろなサイズを手に持ちながら眺めていた。
「世の中には朔也さんや堂本さんのようにイケメンでずっと見ていても飽きないような人がいるのに、うちの事務所には一人もいないんです!毎日朔也さんと仕事している河合さんが羨ましい」
「倉田さんだっけ?あの人も格好良くない?」
「あやつは、デカです」
「へーそうなんだ」
東京からのお友達も全てイケメンだった。
類友とはよく言ったものだ。
明日は結婚式だ。
「私、写真を取ろうと思って。イケメン図鑑完成させるつもり」
「いいですね~協力します!」
謎の同盟を組んでその日は夜中まで二人で盛り上がった。
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翌日の結婚式は素晴らしいものだった。
堅苦しくなくてなんだかアットホームな空気が流れていた式。誓いのキスは朔也さんが嫌がっていたようだったので、からかうような歓声も聞きながらの頬に口づける形になった。「美しい~!」と異様にテンションを上げていた河合さんが面白かった。
式の最中は堂本さんが、朔也さんを優しくそして力強くエスコートしていた。
そんなふうに、男としてすごくカッコいい~姿を見せられて、まぁどっちも男なんだけど、羨ましすぎる。
おめでとう!と心から友人達が祝福する。
みんなからの温かいお祝いの気持ちをしっかり受け取り、これからも末永く幸せな二人でいてくださいネ。
麻衣ちゃんは自分も早く結婚式したい!と思ったのでした。
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