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可愛い先輩と後輩②
軽くリバ/拘束/擽り/微裏
先輩→那月
後輩→春瀬/視点
◇ ◆
付き合いだして半年が経った。
あの日、嫌われる覚悟で誘ったら困惑しながらも応えてくれて、その後に告白もしてくれた。
大学に居る時とは別人みたいで、エッチの時は男らしくなる先輩はなんとも格好良かった。あれからも何度かお互いの家でエッチしているのだが、今日はマンネリ防止も兼ねてラブホテルで遊ぶことになった。そこはちょっとした拘束が出来る場所だったので、少し期待がある。
入ってシャワーを浴びると、すぐにニヤついた先輩にベッドに大の字で拘束された。いつもと違う場所、それに加えて初めての拘束に顔が赤くなった。
「恥ずかしいの?可愛い顔しちゃって」
「うるさいです」
「うるさくないよー」
「…あの、見てないで早くして下さいよ」
「見られると恥ずかしい?何もしてないのにここ、反応してきてるけど」
「…うるさいですってば!」
「ほら、分かる?」
ツン、と少し反応を見せている自身を指で突かれると小さく声が出てしまった。それに満足しているのか、ニヤニヤ笑っている。
「先輩、やめ…っ」
「春ちゃん可愛い」
「ちゃんやめて下さい!」
最近エッチの時に何故かちゃん付けで呼んでくる先輩。嫌ではないけどちょっと恥ずかしい。
「あんまり触ってないのにもう溢れてきてる。そんなに興奮してどうしたの?」
「こんの…変態っ」
「その変態に感じてる春ちゃんも変態だよね?」
「…~~ッも、早く…」
ずっと見られているこの時間が耐えられなくなる。早く刺激が欲しい。
「早く何?触って欲しいの?」
「焦らさないでっ」
「どうしよっかなぁ」
「…っも、意地悪しないで下さい」
「可愛くおねだりしてよ。今日は言われたことしかしないよ」
「は…っバカ、」
「バカじゃないー」
「…じゃあキスして下さい」
「はーい」
キスしたのは先輩が初めてだったのだが、とても満たされた気持ちになるので好き。しかしすぐに唇が離れると、意地悪く笑う。
「キスしたよ?」
「…っもっと、いつもみたいに…舌入れて…深いのしたいです」
「わかった」
先輩の口に舌を差し出すと、ゆっくりと絡めてくれる。先輩の優しいキスはそれだけで感じてしまう。
「はぁ…」
「可愛い春ちゃん」
「…あっ、」
耳元で囁かれると、自分も分かるくらいにピクンと体が跳ねた。しかし次の瞬間、慣れない刺激が走る。
「こちょこちょ」
「ひゃっ!?何?」
閉じられない脇に、くすぐったい感覚が襲う。
「ぁはっやだぁ、やめ…っ俺が言ったことしかしないって、言ったのに…!」
「気が変わったのーくすぐったい?」
「そりゃっくすぐった、やははは!」
「春ちゃんの笑顔可愛いね」
「やだっだめっぁはははは!」
「俺の指一本で泣かせることも出来るんだね」
「ぁはははは!せんぱっ先輩!やだぁっ」
脇をくすぐりながらニヤニヤ笑う先輩。小さい頃にくすぐられたことはあったけど、動けない状態でされると結構きついものがあった。
指が移動し、脇腹をゆっくりなぞられるとくすぐったい感覚と変な感覚が襲い、変な声が出てしまって恥ずかしい。
「ゆる…っゆるしてっもうだめ!」
「んー何か悪いことしたの?」
「してないけど…っやめて、ほしいからぁ!」
「じゃあ許すも何もないよー」
「もぉっ!やめろってば、ばかあ」
「そんな口聞いていいの?」
「あはははは!ごめんなさいぃ!」
「あー可愛い。いじめたい」
「もっ、いじめてるっ!」
「もっと、俺のことしか考えられないくらいにしたい」
耳元で熱っぽい声で囁かれると、なんだか胸がズギュンときた。元々少し高めの先輩の声が、エッチの時は興奮しているのか低いトーンになる。それがギャップで興奮してしまう。
「…!」
「何興奮してるの?」
「だって…声が…」
「声に感じるの?」
「…先輩、キスして…」
「キス好きだな」
クイっと顎を持ち上げられ、深いキスをされた。幸せで堪らない。
「ふぁ…っ先輩、好き…好き」
「ん…ありがと」
「先輩も言ってほしい」
「…」
実は付き合ったあの日以来、何度か強請っても一度も言ってくれない。その分行動で示してくれているので、今まで我慢していたのだが。
言葉だけで行動に伴ってないよりマシなんだろうけど、たまには言ってほしいと欲が出てしまう。
「…先輩、」
困ったように無言になる先輩に、再度強請るように見つめる。
「春瀬、いい子にしてて」
こうやっていつも先へ進めて、言ってくれることはない。なんだか少しモヤっとしてしまう。
「…先輩、腕解いて」
「え?」
「…この状態でしたくない!」
「…」
俺の雰囲気が違うのに驚いたのかすぐに拘束を解いてくれた。今まで我慢してた思いを伝えてみることにした。
「先輩、何で付き合った日から一回も好きって言ってくれないんですか」
「…言葉にするの、恥ずかしくて。その分大切にして行動で示してるつもりなんだけど」
「大事にしてもらってるのはわかるけど一回くらいは…言ってほしい。わがままでごめんなさい」
「…ん、俺こそごめん」
困った声色。自分のわがままでそんな声を出させてしまった。申し訳なく思ってチラッと先輩を見ると、顔を真っ赤にさせながら俯いている。口も不自然に動いているので、もしかして言おうとしてくれてるのかな。
そんな先輩を見ると、さっきまでのモヤモヤがなくなり、ムラっときてしまった。
◇ ◆
後輩×先輩
「先輩」
「ん?…っわ、何?」
きょとんとしている先輩の手を掴み、さっきまで自分が拘束されていた拘束具に先輩の腕を繋げた。
「え?何、解いて」
「…本当に恥ずかしいだけ?俺のこと嫌いじゃない?」
「嫌いなわけないじゃん」
「…じゃあ言ってよ」
「だから…」
モゴモゴしている先輩を見て、無性に言わせたくなった。それは不安からとかじゃなく、ただの意地悪な気持ちから。
「はる…あっ、」
胸にキスをして、その後可愛い乳首を軽く吸ってみると、先輩の体はビクンと跳ねた。
「ちょ…、ん、やめ…っ」
「先輩」
舌先で転がすように乳首を舐めると、更に体が反応している。今まで一度も攻めたことがなかったので、なんだか新鮮。焦り始めたのか、無意味に手足をバタバタさせている。足には俺が乗っているので殆ど動かせていないけど。
「離せって、」
「好きって言ってくれるまで離さない」
「んん…っバカ、やめ、」
執拗に乳首を攻めれば、先輩の自身はしっかり反応しており、更に顔がにやけた。
「前から思ってたけど…先輩って恥ずかしいのに弱いよね」
「はぁ?…いいから本当に離せって」
「…たまには俺に攻めさせてよ」
いつもいじめられる耳を攻めてやろうと、体を移動させた。頭を押さえつけ、軽く息を吹きかけると甘い声が聞こえた。
「…ふぁぁ、」
「声可愛い、先輩」
「ふぁ…も!お願いっ」
制止の声を無視して耳の穴へ舌を入れる。片方の耳を塞いでやり、わざと音を響かせると、声が大きくなった。
「やぁぁっ!やめッ」
「那月くん」
「んんっ!?」
耳元で先輩の名前を呼ぶと、今まで以上に体が反応した気がした。
「名前…呼んだら感じるの?」
普段は先輩としか呼ばないので、俺も多少恥ずかしかったが、それ以上に恥ずかしい思いをさせてあげたい。
「…ばか」
「那月くん、好きって言いながら俺の名前も呼んでよ」
「やだよ」
「言わないとイカせてあげないよ?」
「春瀬やめろって、」
「春瀬じゃなくて名前呼んで」
ずっと耳元で囁いてやると、耳まで真っ赤になっていた。それに気を良くし、下着の上から先輩の自身をなぞる。
「ぁっ!!触んないでっ」
「こんなに大きくして。下着苦しくない?脱がせてあげようか?」
「お前なぁ…ほら!早く手解け!」
真っ赤になりながら睨まれてもあまり怖くない。寧ろもっといじめたくなる。
「汚れちゃうけどいいの?」
「…ッ」
下着越しに裏筋を指で擦るとギュッと目を瞑る。先走りで濃くなっていく先端を少し引っ掻くように触ると、更に溢れ出してくる。
「はぁ…っ、やめ…」
「脱がして欲しい?」
「…っ」
コクンと頷き顔を逸らす。可愛いな。
要望通り下着を脱がせてやると立派に反応した先輩が姿を見せた。直接緩く握り、手を上下に動かすと小さく声が漏れている。親指で先走りで濡れた先端を擦ると、体が跳ね、イヤイヤと首を振る。
「も、…やめろってぇ…」
「恥ずかしい?」
「…恥ずかしいよそりゃ」
「どうせ恥ずかしいなら、名前呼んで好きって言ってほしいんだけど」
「…」
それでも言ってくれないので、俺は指の動きを再開して先輩を追い詰めることにした。
「ぁぁ…ッ待って春瀬…!」
「イキそうですか?」
「…はぁっ、イキそ…」
「イク時好きって言ってね」
「ひぁッ、ぁぁぁあ!」
先端を咥えて舌先で刺激しながら、裏筋を擦ると、大きく反応してくれた。
「はなし…ッ、出る!出るからっ!」
「口に出して下さい」
「そこで喋んないで…っ!待って、だめ!本当にイク!!」
「いいですよ」
「あ…っあ…!もっ!…ッ夕陽くん!夕陽くんっ、好き!好きだから…っ!」
恥ずかしさと快感で涙に濡れた顔は、何よりも綺麗だった。その直後、先輩は俺の口の中へ欲を吐き出した。言わなかったら言うまで刺激を続けるつもりだったんだけどな。
「はぁ…はぁ…」
ゴクンと先輩を飲み込み、顔を覗き込むと真っ赤になってエッチな顔をしている先輩と目が合った。
「あーもうー…口洗っといで」
「先輩のだからいいです」
「…キスしたいから洗ってきなさい」
「…分かりました」
すぐにでもキスをしたかったが、素早く口をすすぎにいった。
「先輩、体大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃねーよばーか」
「先輩、好きです」
「ありがと」
ちゅ、とキスをすると照れくさそうに笑う先輩。
「…普段言えてないけど、俺春瀬のことすごく大事に思ってるから。不安にさせてごめんな」
「いいです、今日あんなに可愛く言ってくれたから満足しました」
「…忘れて」
「これからもたまには名前呼んで下さいね」
「ん、努力します」
先輩の拘束を外すと、寝転んだまま優しく抱き締めてくれた。肌の温もりと安心感からそのまま二人で眠りについた。
end.
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