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番外【R18】お仕置き
部屋に入り、ベッドの上に降ろされた。
護はさっそく、既に熱く硬い直桜の男根を扱き始めた。
「あの二人に、何をされたんですか? 何故、こんなことに?」
「ん、んっ……、寝てて、気付いたら、気もちくて、わかんな……ぁんっ」
護が小さく息を吐いたのが、わかった。
「とりあえず、一回出しましょうね。まだ出していないんでしょう? 焦らされ過ぎると、直桜は前後不覚になってしまうから」
直桜に添い寝しながら、護の手が直桜の男根を扱く。
「他の男に咥えさせるなんて、本当に悪い子です。私のフェラは、飽きた?」
首をぶんぶんと振るって、護を見上げる。
「護が、いい。護ので、イかせて、お願い」
護の服を掴む。その手まで震えてしまう。
荒い息を零す唇に軽く触れるキスをして、護が起き上がった。
「直桜は、本当におねだり上手ですね」
足を大袈裟に広げられる。護の舌が、根元から先へとゆっくり男根を舐めあげる。
「ぁぁ! やだ、もっと激しくして。焦らさないでぇ」
ビクビクと震える腰を、護の手が抑え込んだ。
後ろの口に指をあてて、クチクチと入り口をいじられる。
「後ろもこんなにトロトロにして。一体、どれだけ焦らされていたんですか。私が戻るのが遅れたら、白雪に掘られてましたよ」
心なしか、護の指の動きが怒っているように感じる。
「ヤダ、ヤダぁ。後ろ、挿れるのは、護じゃなきゃ、ヤダぁ。ごめん、護、ごめん」
何故、あの状況になったのかも、何がどうなって今、気持ちよくなっているのかも実はよくわからない。
護が直桜に口付ける。舌が絡んで深いところまで弄られた。
「直桜、お酒、飲んでます?」
直桜は素直に頷いた。
「間違って、コークハイ飲んで、ソファで寝ちゃって」
「なるほど、ちょっとだけ状況が分かりました」
護が直桜の足を掴んで広げると、持ち挙げた。
「惟神の直桜には呪詛も薬も毒も効果はありませんが、快楽責めなら堕とせそうだってことが、よぉくわかりましたよ」
足を持ったまま、護の顔が直桜に近付く。
顔は笑っているが、目が怒っているのが、よくわかる。
(この怒りって、俺に対してだけじゃない気が。もしかして、直日にも怒ってたりする?)
直桜の中に常にいる直日神なら、直桜に危機が迫れば助けることは可能だ。それをしなかった直日神に怒っているのかもしれない。
「不可抗力だったかもしれませんが、あの二人があそこまで調子に乗ったのは、直桜にも責任がありますよね。可愛く蕩けた顔を晒して、二人を誘ったんだから」
「誘ってなんか、ぁ、ぁあ!」
足を持ち挙げたまま、護が自分の男根を直桜の後ろの口押し当てる。
「あっ、やっ、護、この態勢、恥ずかしいっ」
「もっと恥ずかしい顔と声を二人に聴かせたんでしょう? 私にも、直桜の恥ずかしい姿を見せてください」
ぐちゅぐちゅと音を立てて、護の熱い先が少しずつ中に入ってくる。焦らすように先だけを何度も出し入れされて、もどかしい熱が堪っていく。
「まもっ、もっと、奥、まで、シて。突いてっ」
「そんな風に剣人にもおねだりしたんですか? 奥まで、舐めてって?」
「そんなの……」
したかもしれない。
ぼんやりしていたし気持ちが良くて覚えていないが、そんなような言葉を言った覚えがある。
護が突然動いて、腰を強く打ち当てた。先しか入っていなかった男根が、最奥を突く。
「ぅぁあ! 急に、そんなにっ、ぁ、や、ぁあ!」
「したんですね。剣人のフェラはそんなに悦かった? 同じ状況になったら、直桜はまた剣人におねだりしてしまうんでしょうか?」
「しない! もう、あんな風には、ならないから!」
腹の奥を抉るように何度も突かれて、掴まれて逃げ場のない足ががくがくと震える。
「同じように不可抗力なフェラをされない自信がありますか? 相手が剣人でなかったとしても、絶対に犯されないと言い切れますか?」
容赦なく何度も突かれて、快感が脳を突き抜ける。気が付いたら腹の上が熱くて、自分が達しているのだとわかった。
「ほら、またイった。もう三回も出してますよ。私に何度か突かれただけで、すぐに達してしまうのに。気持ちよくされて、訳が分からなくなったら、直桜はきっと好きなようにされてしまいますね」
ぶんぶんと必死に首を振る。
護の突く勢いが強すぎて、体が前後に激しく動く。話そうとしても、声が出せない。
(護じゃなきゃ、こんなにイかないのに。さっきだって気持ちよかったけど、イかなかったのに。でも、護すごく怒ってる)
いつもなら直桜の様子を見ながら優しくイかせてくれる。こんな風に力任せに抱かれたのは、初めてだ。
護の手が直桜の体を乱暴に反転させる。無理やりに四つん這いにされて、頭を枕に押し付けられた。
「尻を突き上げて、足を開いて。そう、ちゃんと自分から俺に犯される姿勢になってくださいね」
(俺、って……。護、ちょっと我を忘れてる? それくらい怒ってるんだ)
鬼化した時の護は話し方も一人称も変わる。けど今は興奮している感じではない。
(怒らせちゃってるの、本当に悪いって思うけど。なりふり構わず攻めてくる護に、俺、ちょっと興奮しちゃってる)
この姿勢もかなり恥ずかしい。普段なら護は、こんなことを直桜に強要しない。
「ぁぁあ!」
何の前触れもなく深いところを突かれて、声が漏れる。尻に力が入って、入り口が締まったのが自分でもわかった。
「叱られて興奮しているんですか? これじゃお仕置きになりませんね。どうしたら直桜は俺のモノだと自覚してくれるんでしょうか?」
「お、俺、もぅ、まもるのっぅ、あぁあ!」
腰を摑まえられて、何度も突かれる。いつもより高速なピストンが快楽を一気に押し上げる。気が付けば何度も吹いていた。
「直桜は潮吹きが上手になりましたね。もっと恥ずかしい姿を見せて」
「ぁ、ぅあ、はぁぁ……」
気持が良すぎて、言葉が出ない。頭が真っ白だった。
無意識に逃げようとする腰を抑え込まれる。両腕を掴まれて、後ろに引かれた。その勢いで、顔が枕に埋まる。
「快楽から逃げないで。今、直桜を気持ち悦くしているのは、誰ですか? ちゃんと覚えてください」
根元まで入った男根をぐりぐりと押し付けられる。それだけ達しそうになった。
「足りないならもっと、気持ち悦いのをあげますよ。忘れないように、体にも脳にも快楽を刻んでおきましょうね」
崩れそうになる体を、腕を掴んで持ち挙げられる。ゆっくりと引き抜いた男根を最奥に突き戻す。
「ぅっぁあ!」
何度も出し入れされて、奥に護の先が当たるたびに頭が痺れる。腕を掴まれているせいで、体が支えられず、顔が枕に埋まる。
バックで何度も突かれて、擦られる快感と最奥を突かれる快楽が腰と脳を痺れさせた。気持ちが良くて、何も考えられない。
もう何度射精しているかもわからないが、直桜の腹の下に、精液の溜まりができていた。
「バックだと直桜の一番奥に届きますね。直桜は感じすぎるから、昂っている時にここを責められると辛いでしょう? 結腸ぶち抜かれてメスイキして潮吹いて、わけわかんなくなっちゃいましたか?」
直桜の背中に覆いかぶさって、護が耳元で囁いた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
顎を上げられて、枕から顔が上がる。息をすることしかできない。
頭が真っ白で気持ちいいことしか考えられなくなっていた。
「やっぱり、護じゃなきゃ、イけない……。好き、大好き、護」
崩れそうになる直桜の体を護が支えた。
目に溜まった涙を舐めあげると、体を仰向けにする。
「朦朧としていても、そういうこと、言ってくれるんですね。こんなに酷く抱いたのに」
無意識に腕が伸びて、護の首に絡まる。護に縋り付くのは直桜にとっては普通の、いつもの動作だ。
「護にされること、全部、気持ちい……。もっと、シて、壊して」
直桜の中で、護の男根が大きくなったのが分かった。
「ああ、もう。直桜、直桜!」
直桜の体を縛るように両腕で抑え込んで、護が中を突きまわす。
「中に出すからちゃんと、受け止めて。今、直桜を抱いているのは俺ですよ」
直桜は自分から腰を下げた。護の男根を根元まで飲み込むように、深く強く締め付ける。
「誰にもあげない。護は、俺だけの。俺でだけ、気持ちよくなって」
「まるで、解けない呪いみたいで、最高です」
腰を動かす護の背中に、爪を立てる。
「違うよ、これは神様の啓示」
首筋に強く吸い付くと、思い切り噛んだ。
護の腰が震えたのが、わかった。
腹の奥に護の熱さを感じる。
「全部呑み込んで、聞食おしてあげる」
直桜の目尻に指を滑らせて、護が愛おしそうにその顔を見降ろした。
「愛しています、俺の神様」
熱い唇が重なり合って、舌が絡まる。
あれだけ深く交わり合った後なのに、この唇を離したくなくなっていた。
【補足説明】
お仕置きエッチでした。
ちなみに、皆が戻ってくる前に急いでシーツを洗って乾燥する予定だったのに、直桜が寝落ちたせいで梃子摺って、しっかりバレました。直桜は寝落ちっつーか気絶に近いと思うが。感じやすいのにあれだけされたらね(笑)。
白雪は「ちゃんと抜いてあげたんだぁ。やり過ぎじゃない?」とか皆の前で言うだろうし、剣人も気を遣いながら「瀬田さん、かなりギリギリだったんですね」とか本気で心配するんだろう。忍に何の感慨もなく「洗っておいてやるから別の部屋で一緒に休んで良いぞ」とか言われちゃったり。
部屋の事後感と寝落ちてる直桜と護を見比べながら紗月と清人にニヨニヨした顔で遠くから眺められる護はきっと焦って照れまくってて、可愛い。何も知らずに寝落ちる直桜と総てを被る護(笑)。
忍がシーツを洗うのを断固拒否する護を直桜と一緒に別部屋に連行する清人とか、シーツを洗いながら(何故こんなに……。若さか?)とか思ってる忍も面白い。なんかもう、忍はおかん以上におかんキャラになってきた。
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