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番外編 仕返し②
「ぅ…っ、…んー…ッ、ぅぅ」
「優しく擽ると弱いんだ。気持ち良い?」
「違…っ、ぁっ……」
「声出てるよ?…我慢してる声、エッチだねぇ」
指の腹を使って胸の横辺りから脇腹を擽ってやると、顔を赤らめながら少しでも逃れようと暴れ出した。
「別に弱くないなら逃げる必要ないじゃん」
「ぅ…しつこいなぁ、…やめっ」
「弱点なんてないんでしょ?」
「ぁ、あるっ、あるからっ、擽ったいって…だめ、やめっ」
人差し指で腋の窪みをグリグリといじってやると更に強く反応を示した。
「あ、こっちの方が弱い?…素直に言わないとずっと意地悪するよ。響くんの弱い所、全部教えて?」
「ぅ…っ意地悪、しないでっ……だめ、それっやめっ…あっ、」
「何処をどうされるのが苦手か言ってみ」
「ぅ…っ、そこ…っ、擽ったい…!耐えれないからっ、触んないで…!」
「どうされるのが嫌?」
「はっぁ、それっ、ゆび、グリグリっするのやだっ」
余裕がないのかめちゃくちゃ可愛い話し方。
「指でグリグリするのやなのー?これー?」
優しくグリグリ動かしてやると、腰が跳ねて激しい声が出て悶え出した。
「あはっ…!ちょ、…ちゃん、と言ったのに…っ、詩、詩やめて…!それやだ!!やめて!むりむりむりっ」
「無理なんだぁ。かーわいい」
「ぅ、ひゃはっ…ふふ、あっ、もう!しつこいっ、やめっ、」
「ほれほれ、グリグリ~」
「んぅ…っんは、んー…っ、離せばかっ」
俺が男らしい口調で話してと伝えた時にたまに乱暴な口調を使ってくれるが、おねだりしていないのに使ってくれるのは初めてで。よっぽどこれ弱いんだなと思いながらもしつこく擽ると、苦しそうにしながらひたすらジタバタ暴れている。
「余裕ない響くん、もっと見せてよ」
「やめ…っ離して!っも、やめろ!離せっ」
拘束された腕がバタバタしているのでガッチリ押さえつけながら攻め立てた。どれだけやめてと言われても暫く解放してやる気なんてない。
「あは、初めてだね。そんな言葉遣い。よっぽど余裕ないの?…可愛いね、いつも格好付けてクール気取ってんのに。俺がちょーっと触っただけでさぁ」
「…ぅあっ、あっ…待って本当…!それやだっ…!!やばい、だめ、むりっ、ぁははっ、やはっ」
「こちょこちょ弱いみたいですねぇ」
「詩も弱かったくせに…っ」
「涙目で睨まないでよ~ほらほら、笑って?」
「ひゃはっ、んん、…ふ…っひゃはぁ、」
「声エロ」
「もう無理、ダメだってば!限界…っ」
「泣かないでよ~もっと泣かせたくなるじゃん?」
ちゅっと耳へキスしながら弱い箇所を擽るとビクン跳ねて必死に逃れようとしている。
軽く頭を押さえつけてフゥ、と息を吹きかけるとぶわっと一気に鳥肌が立ったのが見えた。そこで俺が唯一知っていた弱点を囁いた。
「日向くん」
「!…っっ、んぅ……」
「あは、すごい熱くなった。ねぇ、何でそんなに本名呼ばれんの弱いの?」
「…好き、だから」
「へ?」
「詩がめちゃくちゃ好きだから…っ、呼ばれると変になんのっ、」
「…えへへ、嬉しい。ねぇ日向くん」
「んぅ…だめ…今は名前、呼ばないで…っ」
コショコショと脇腹を擽りながら何度か名前を呼んでみると、ビクビクと痙攣をし始めて、チラッと足元を見るとピンと足が伸びた。
「もしかしてイキそうなの?名前呼ばれただけで?」
「うるさい…っ!離してよ、意地悪しすぎ!」
「俺に散々意地悪してきたくせに」
「それは…っ、ショーの時でしょ?」
「うん。一回絶対に仕返ししてやる!って心に決めた時があってさ。今実行中」
「もぉ…っ」
潤んだ瞳で睨んできたかと思えば、すぐに逸らされたのでクイッと顎を持ち上げてこちらを見るように強制した。前にされたように。
「俺の事見なよ」
「…何それ。もしかして俺の真似?」
「そうだよ?ね、照れた可愛い顔見せて?」
「…っ、」
案の定真っ赤になりながら目線だけは逸らしているので少し強めの口調で"こっち見ろ"と伝えると、悔しそうにしながら見てくれた。目が合った瞳の中に、自分が写っているのが確認出来る位に近付くと、期待したように目を閉じた響くん。
一度された時みたいに意地悪しようかとも思ったけど、可愛すぎたのでちゅっと音を立ててキスをした。
「…可愛い、響くん」
「可愛い、のかもしんないし…詩の好きなタイプとは程遠いと思うけど、ずっと好きで居てね。ていうか今めちゃくちゃダサいけど嫌いにならないでよ」
「当たり前じゃん、何言ってんの。俺ずっと響くんのこういう姿見たかった。……もっと、いじめたい。俺のことだけ求めておかしくなってほしい」
「…詩?」
「嫌いになった?…俺初めてこんな感情出てきた。響くんの事ずっと可愛がってあげたい。何処にも行かせたくない、誰にも見せたくない。…えへへ、やばいや」
「俺も、詩を何処にも行かせたくない…一緒だよ」
「あぁ…響くん可愛い…ねぇ、やばい。…もっといじめさせて」
「え…?も、もういいでしょ…っ」
俺がうっとりとした顔で見下ろすと、明らかに顔が引き攣る響くん。焦る響くんの頭を軽く押さえて耳元へキスするとビクッと跳ねた。
「日向くん」
「ぁ……ま、待って!流石に疲れちゃった…ね、もう交代、しよ?」
「ううん、やだ。日向くん。好きだよ?」
「ぅ…っ、」
暴れる体を押さえつけて耳を舐め、グリグリと股間を足で刺激すると、可愛い位に体が跳ねた。
「あ、そうだ。今から少しずつ質問していくから正直に答えてね?響くんってキャストの時、ネコはしてた?」
「…い、一回…だけ……っ」
「その後は何でやめたの?」
「……自分のこんな姿、情けなくて…っ恥ずかしい、から……っ」
「へぇ。じゃあ響くんのこんな可愛い姿見たのって俺が初めてじゃないんだ」
「も……怒るならなんで聞いたの…少しでも気にさせちゃうなら…言いたくなかった…」
「ん、怒ってないよ。寧ろちょっと興奮した。それと、麗くんが響くんの事ひーくんって恋人みたいに呼ぶのは何で?」
「あぁ、俺キャストの時ひなたって本名で働いてたんだけど、その時は呼び捨てで呼ばれてて。今の仕事するようになってから響に変えてって言ってもよくこんがらがるみたいで。だからいつしかひーくんになった」
「ん、それなら安心した」
唯一、初めて嫉妬の感情を生み出した麗くんの事だけが知りたかったので、安心して耳元にキスすると、可愛い反応が返ってきたので、意地悪も込めて胸の横をコショコショと擽ると、悲鳴を上げて暴れ出したのでゆっくりと体重をかけて動きを制限した。
「あはは、響くん。動けなくて可哀想。…俺の手から逃げれないね~?」
「ひ、あ、やめ…っ!そこやめてっ…!ぅぁっ!」
殆ど動けないからか先程よりも余裕なく叫びながら暴れる姿が可愛くて、両サイドをコショコショ擽ってみた。
「ひゃ…はッ!あはっ…や…めろ、やめッ、」
「響くん。こちょこちょこちょ~」
「ぁっ、やめてっ、お願いやめてっ…ごめんなさいっ、許してっ、やめてっ」
響くんの声とは思えない甘い可愛い声が部屋に響くと、あり得ないくらいに欲情した。
「はぁ…可愛い。よく俺の事擽ってきてたけど、気持ちが分かったよ」
「やっ…めて、っお願いっ詩、ごめんなさい…!」
「だーめ。擽ったい?ここ触ったら体凄くビクビクしてるよ?いっぱい弱い所いじめてあげる」
耳元で囁きながら響くんの弱点を責めると、身体中を熱くしながら"ごめんなさい"と叫んでいる。それが可愛くて堪らない。
「あ、そうだ。俺足弱いけど響くんはどう?」
「も…やめて…お願い、」
スルスルと上半身を堪能しながら下へ降りていき、俺が苦手な鼠蹊部と内股を擽ってみた。上半身より強い反応は返って来なかったので指を歩かせてトコトコと膝を通過した時、ビクッと激しく跳ねた。
響くんの顔を見ると、やばっ、っていう顔をしていたので、だらしなくニヤリと笑いかけてやると、やめて下さいと叫び出す。それが可愛くてコショコショと優しく膝を擽ると、ベッドが壊れそうな程に暴れ出したので、ガッチリと体と足で押さえつけて動けない様にした。
「ひあっ…!あああああ!待って!やめてっやめてってば!」
「響くんはお膝も弱いのー?」
「ぅ…っ、んんんー…っ、やめてっ…くすぐったいっ、無理っ、足、やだっ、離してっ!詩!やめてっ、やめてっお願い!!」
「だーめ、両膝くすぐったらどうなるの?」
ガッチリと押さえつけたまま両方の膝に指を這わせると、ビクビク跳ねながら激しい乱れを見せてくれた。やっぱり腕固定してて良かったと思いながら暫く擽ると、ボロボロ目尻から涙がこぼれ落ちていた。表情は熱っぽくてとてもいやらしい。
「足の裏はどう?」
「も…っ、いい加減にしろよ…っ」
少々反抗的なのでこちょこちょと足の裏を擽ると、トーンは落ちたがくすぐったそうにはしていた。
「んー、結構強そう。響くんの弱点はお膝と上半身ですねぇ。ふむふむ」
「も…!待って!やめ…っやめて!もういいって!疲れちゃった!」
コショコショと膝をくすぐると、ビクンと背中をのけ反らせて暴れるので、見てて気分がいい。
「…はぁ、可愛い」
俺が足ばかりに集中していると、いきなり勢い良くベッドに押し倒された。
「ぐえっ!?」
よく見ると響くんに巻きつけたタオルが解けていて、押し倒された。
今までにない位にキレた目をした響くんが俺の両手を掴んでいる。あ、これはまさか。
「ゴメンナサイ、ユルシテクダサイ」
「…絶対に許さない。覚悟しろよ」
うん、めっちゃ燃える。燃えるけど、それ以上に怖すぎるよ。
全力で暴れても、キレた響くんの腕から逃れる事は出来ず、思いっきりタオルで両手を縛り上げられた。
「痛くない?」
キレてるくせに変な所だけ優しいのも燃えてしまう。
「痛い!めっちゃ痛い!解こう!腕解こう!!」
全然痛くないがバタバタと腕を動かすも、しっかりと様子を見ている響くんはそれが嘘と気付いた様で。
「じゃあ、仕返しさせてもらいます」
響くんの笑った顔はとても爽やかだったが、その笑顔とは真逆の鬼畜攻めが始まったのは言うまでもない。
end.
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