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第28話 Home, Sweet Home

音川と泉はそれぞれバックパックを背負い、新大阪で新幹線を降りた。 梅田で私鉄に乗り換え音川の実家へと向かう。土地勘のまったくない泉は、駅名を聞いても東西南北すら分からない。 「遠いんですか?」 何気なくそう尋ねた泉に音川は目を細めた。 「大阪は平野が狭いから、遠い場所なんて無いんだよ」 まるで無知な子供に言い聞かせるような口調に、泉は少しむくれる。 音川はその顔がとても好きだった。 泉の提案が功を奏して、まるで通夜さながらだった副業の時間は少しずつ元の状態に戻りつつあった。 それでも音川の口数は少なく、それは泉以外の部下に対する対応となんら変わらないが、こうして音川の実家に向かっている今こそが、彼らと泉の違いを大きく隔てていることを、二人共無言で自覚していた。 最寄り駅からは歩くにはやや距離があるため待機していたタクシーに乗り込む。 音川が実家の住所を告げると、「ああ、あそこでっか」と運転手はすぐに反応した。 泉は大阪に到着してから、あらゆるものが大阪弁であることにいちいち驚きを隠せなかった。 電車のアナウンスも、駅を行き交う人々の会話も、接客スタッフも、ポスターのキャッチコピーも、警察の標語まで、なにもかもだ。 「本当にみんな大阪弁なんですね」と感心するが音川は無自覚のようで、何を言っているのかと言わんばかりに奇妙な顔をされてしまった。 タクシーはなだらかな登坂をゆっくり進む。 車窓から見えるのは高い塀や生け垣、または敷地へ繋がる私道で、住宅街であるはずなのに家屋はほんの少ししか見えない。 音川の口ぶりでは、古い喫茶がすぐ近くにあるような下町の…… 「話が違う」 車を降りて、目の前に佇む大きな純和風の門の前に立ち、泉は音川をキッと睨んだ。 とは言え、そもそもお互いの家族や実家について詳しく知らないため、話もなにもあったものではないが、それにしても想像と違いすぎる景色に泉は唖然とした。 自分は普通のサラリーマン家庭であるから特段話すことなど無いが……音川について持っていた下町のイメージが音を立てて崩れていく。 音川の家庭もマルチリンガルではあるけども普通の家庭だ。確かに門構えと家屋は立派だが、それはそうであるというだけだった。 音川がインターホンを押すと、自動で門が左右に開き、石畳が現れる。 左右に生い茂る木々の厚い葉や丈夫な幹、岩に生えた苔が歴史を感じさせる。かすかな水音は、池があるのだろう。 石畳を一歩踏み出したところで、向こうに見える家屋の大きな引き戸がガラリと勢いよく開けられ、「んまあまあまあ!いらっしゃい!!」と着物姿の背の高い女性が飛び出してきた。 あまりに優美な統一感に一見気が付かないが、よく見ると確かに白人女性だ。 「ようこそ音川家へ!」 猛烈な勢いで抱きしめられ、左右の頬にキスを受ける。 そうして「オーマイ……ソーキュートやん」とまた抱きしめられる。 「息子は無視ですか」 「さ、入って入って。暑かったやろ?麦茶淹れたるな。ビールがええか?」 どんどん背中を押されて玄関を通り、庭に面した客間へ通された。 純和風ではあるが、建具はどことなくモダンさも感じさせる。直線的ですっきりとした木造の、立派な邸宅だ。 泉は、ラタンの応接セットに腰掛ける前に、一度あらたまった。 「青木泉です。音川さんと同じ部署の、後輩で……イズミと呼んでください」 「私クバの母親のヘンリエッタです。よろしゅうにね。私もう泉君に会えるのが楽しみで楽しみで。今夜の夕食、一緒にこさえよな?材料いーっぱい買ってあるから」 「わかったわかった。とりあえず何か冷たいもの持ってきて」 音川はそのまま会話を続けそうな母親を追い立てて、泉に向き直る。 「騒がしくてごめん」 「とんでもないです。ご実家……僕、勝手にもっと下町を想像していて」 「俺の雰囲気がそっちってことだろ」 「まあそれは……焼き鳥とハイボールが主食ですから、どうしても。でも来て良かった。お母様も優しそうで」 「お、お母様やて……!」と感極まる声を出したのは、麦茶を乗せた盆を両手に持った音川の母だ。 「お母様もいいけど、ヘンリエッタって呼んで。この子にもそう呼ばせてるから」 「父さんは?」 「ゴルフ。夕方には帰るって」 「部屋はいつもの客間?あと風呂とかいろいろ教えて」 「せやせや、リフォームしてん。どこもかしこも古いやろ?ちょうどお風呂場とトイレと先月綺麗になったところよ。これも虫の知らせっちゅうやつやな。ちょっと自慢のお風呂になったから見てちょうだい。なんとドイツ製」 音川の母は着物の裾を優美に押さえて立ち上がり、まずお風呂は……と長い廊下を先導する。庭を囲う形で回廊になっているようだ。 「浴衣出しておいたから、一緒に汗流しておいで」 そう明るく言って振り返った母を、「ヘンリエッタ」と音川がじろりと睨む。 「なによ。あんたら付き合うてるんやろ?」 二人は全く同じタイミングで顔を見合わせた。 その時、音川の脳裏に、あのカフェバーで高屋が見せた気骨のある姿が蘇る。 (大切な人の不安を取り除くためなら——) しかし、小首を傾げた泉の瞳がほんの少しだけ揺れたように見えたとしても、音川はここで返せる正確な言葉を持っていなかった。 息子とその客人が無言のままで見つめ合っているのをなんと捉えたものかと、ヘンリエッタは双眸を少しだけ開き、にっこりと笑ってみせた。 息子の恋愛事情に首を突っ込むつもりはさらさら無いが、泉は、今まで浮いた話一つも寄越さなかった三十路の長男がようやく連れてきた貴重な人物であり、母親の手料理を学びたいとわざわざ足を運んでくれたことに間違いはない。 「ま、どっちにしろお部屋は一緒にしてあるから、それは譲れません。ほなまた後でな、夕方までのんびりしといて」 母が廊下を曲がり見えなくなると、音川は泉の顔を覗き込んだ。 「ごめん」 「あ、いえ……。でも、否定は……しないんですね」 「まあ、ね。ごめん」 「謝らないでください」 音川は泉が足元に落としたバックパックを拾い上げ、2人分の荷物を手にして客間に向かった。 先に風呂は譲り、音川は庭に面した縁側で、ラタンのアームチェアに体を預けてのんびりと木々を眺める。 帰省の際は、ほとんどの時間をこうして庭を眺めながら考え事をする。静かにゆったりと流れる時間に思考を乗せて、それが突飛であれ非常識であれ、行き詰まるまで頭を解放するのだ。 帰省する度に緑は濃ゆく、石の灯籠を覆う苔は深くなるが、今年は手入れが行き届いている。きっと、初めて息子が連れて来る人物を思って、ヘンリエッタが庭師を呼んだのだろう。 暦の上ではもう秋だが残暑が厳しく、しつこく夏が居座っている。どこからか蚊取り線香の匂いがするから、庭でも秋の虫よりも蚊が粘っているのだろう。 明治時代に建てられたこの家は、改築を重ねてもまだまだ古く、あちこちに隙間があるから蚊はいるし蜘蛛も出る。 廊下の隅で蚊取り線香がたかれ、縁側で風鈴がそよぎ、井戸ではいつでもスイカが冷やされていて…… ポーランドで暮らしていた中高生時分は、新学期が開始するギリギリまで、毎年長い夏季休暇を日本で過ごしていた。いつも音川が思い出す夏はここで過ごした夏だけだ。 しかしここ数年の酷暑を思えば、少し時期をずらした今頃の方が遥かに過ごしやすい。 廊下が軋むかすかな音に続いて「開けていいですか」と丁寧な声がかかり、引き戸が開かれた。 「そう気を使うな。2人の部屋なんだから——浴衣、似合うね」 麻無地の濃紺の浴衣に、光沢のある灰色の帯が泉の明るい髪色によく映えていていた。 記憶に間違いがなければ、音川が20代の頃に母が仕立てた浴衣だ。 母は自分で着るだけでなく仕立てが趣味で毎年増えていったが……結局今は実家に何着あるのかは把握できない。 「帯の結び方知ってたの?」 「剣道部だったので……この結びしかできないけど」 ああ、と音川は納得の声を出す。「通りで。意外としっかりした体つきだと思ったんだよな、このあいだ」 抱きしめた時に、と続けそうになって慌てて口をつぐんだ。 「久しぶりに着ました」 少し頬を染めた泉は、涼を求めて胸の袷を少し開いた。失言は口に出さなくても、伝わってしまえば同じことだった。 「その姿をヘンリエッタが見たら、持って帰るように言われるだろうな。いや、より似合う生地を選んで仕立てると言うかも。覚悟しろよ、毎年浴衣が送られてくるぞ」 「願ったりですよ。機会がないだけで和装は好きです。ね、音川さん。お庭見てきていいですか?」 「いいけど、蚊に噛まれるぞ」 「蚊二、蚊ニカマ……?」と呟きながら泉は部屋のテーブルに置いてあったうちわを手に、縁側のガラス戸を開けて庭に降りた。 「東の人間は”刺される”と言うんだったな」と西洋顔の男は笑い、ラタンの椅子にもたれかかったまま、陽の光で深緑や若草色などさまざまに色を返す草木の中に入っていく泉を眺める。 みごとな枝ぶりのもみじの大木があるが、紅葉にはまだほど遠いようだ。 ふと、深緑の中に佇んでいた泉が振り返って、視線が合わさった。 音川に見られていたことに照れたのか気まずさか、曖昧にふわりと破顔するが、すぐに何か覚悟したように目元に力を込めると、しっかりと見つめ返してくる。 これから、こんな瞬間が幾度も訪れてくるのだろう。その度に、俺は目を逸らし——— 好きだ、と誰にも聞こえないように小さく呟くだけなのか。 「音川さん」 ハッとするほど優しい声でよばれ、顔を上げた。 「僕、気が付いたんですが、音川さんの緑の目は、この庭なんですね……ここにある木々も、池に反射する光も、苔石が持つ歴史も落ち着きも、すべて音川さんの瞳そのものです。まるで眼球がこの庭からポンと生まれたような」 音川は、一瞬言葉を失った。 なにかに執着することのない自分に唯一の拠り所があるとすれば、この庭だからだ。 どんなに忙しくても毎年帰省し、ここで夏の匂いを吸収し、冬の静けさに寄り添う。 それが自分の中に、いや、自分自身だと泉から言われたようで。 「気に入った?」 「すごく。音川さんの目の中に入り込めたみたいで、嬉しい」 「それは……とっくにそうだよ」 「どういうことですか?」 「俺は、もうずっときみしか見ていない」 泉の双眸が驚きに開かれ、じんわりと濡れていく。 音川は今度こそ目をそらさずに、ゆっくりと微笑んだ。 「そろそろ父親が帰ってきているはずだから、居間へ戻ろうか。ヘンリエッタも料理をしたくて待ち構えていると思うよ」 時折きしむ回廊を渡り、居間のガラスの引き戸を開けるやいなや、音川の父は母に負けず劣らずの大歓迎ぶりで泉を迎え入れた。 案の定、ヘンリエッタは泉の浴衣姿を褒めに褒め、後で採寸させる約束を取り付けた。 母親似だと音川本人は言っていたが、両親揃って見てみると間違いなく父の要素も十分に認めることができる。目鼻立ちのはっきりした、上背のある快活な男性だ。 なによりも声が音川に似て低く、バリトンの艶があった。 「よう来てくれたね。早速で悪いねんけど、泉君。うちの息子をどうぞよろしく」 隣でそう宣言する夫にヘンリエッタは満面の笑みを向けた。「私からも、くれぐれもよろしくね」 「僕の方こそ音川さんにお世話になりっぱなしです。今日も押しかけて来てしまって」 「まさか!こいつの我儘に付き合って来てくれたっちゅうキミの行動が、ボクらは何よりも嬉しいんや」 「ありがとうございます。音川さんが与えてくれた仕事に相応しくあるよう努力していきます。仕事もそうだし、あと料理も」 「そんなん、あんまり気ぃ張らんでな。仕事は泉君、自分のためだけに頑張ったらええねん。ただ、もし傍におってくれるんなら、こいつの健康面だけ見張っててもらえるとありがたい。今でこそこんなんやけど、ちょっと前までは骸骨みたいに痩せててな。角砂糖齧って生き延びてたらしいから」 「あれはラムネ。角砂糖じゃねえよ」 「おんなじや」とヘンリエッタが鋭く言い睨みつけた。「ほんなら泉君、そろそろお料理始めよか?」 「じゃ俺も風呂入ってくる」 「お父さんも入ってきたら?」 「やめとく。腹筋比べられると惨めになるだけやしな」 家族の会話を聞きながらヘンリエッタの後について行く泉の顔には、無意識の微笑みが浮かんでいた。音川の底抜けの優しさの根源は、この両親にあるに違いなかった。 どこの馬の骨ともわからない自分を、何も聞かず、温かく歓迎してくれた。 なんという信頼と、愛情だろう。 広いアイランドキッチンには、以前家電量販店で音川が言っていたとおりスタンドミキサーが置いてあった。 「これでピエロギを作るって聞いてます。おふくろの味なんだって」 「まあ。食には一切興味がないと思ってたけど、ちゃんと分かってくれてたんやねえ」 「店で見かけて、作ってくれるか?って。初めて知る料理だけど美味しそうだったし、チャレンジしてみたくて……」 「ほんならまずはご馳走してあげるのが本筋ちゃいまんの、なあ?」 「ポーランド料理のお店が地元に無いみたいですよ」 「うーん、それとはまた違うんちゃうかなぁ。どれでも良ければ、レシピなんてネットに無限にあるわけ。そうじゃなくて、一番大切なのは、泉君が来てくれたこと」 「あ……それは……」 「なんかあるんやろなあ、とは思うよ。聞かへんけどね」 「……作れるようになったら音川さんに好かれるかな、と思って……ご家族にこんなこと言うのは、おかしいですよね」 尻すぼみにそう言った泉を見てヘンリエッタは目を細めた。慈愛に満ちた目元は音川と瓜二つだ。 「おふくろの味を作ってくれなんてリクエストをする時点で、結婚してくれって言うてるようなもんちゃう?知らんけど」 百貨店で新婚だと勘違いされたことを思い出し、カッと体温が上がった。 『誤解されたままでいい』と言ってくれた時、音川は今ヘンリエッタが言ったことを気付いていたのだろうか…… 「僕も、ご実家へ習いに行くかと誘われた時、ちょっと思った。びっくりしたけど音川さんはたぶん何も考えてなさそうで……」 「どやろ。ともかくレシピを聞かれたのも、私らに会わせてくれたのも泉君が初めてなんよ」 「え、あ……じゃ、じゃあ、僕が最初で最後になるように……」 「もう!ほんまかあいらしいこと」 「たぶん、今までそれなりに相手は居たと思います。会社の噂では音川さんが歩いた後はペンペン草ひとつ残らないって」 「そら、顔は私に似たからな」ヘンリエッタはバッチリウィンクしてから続けた。 「小学生の時は毎年バレンタインデーになると家まで女の子たちがチョコレート持って来てな。ポーランド行ってからは、朝起こしに行ったら誰かおったことは何回もある。向こうの子は積極的やし、それに自分の欲しいもんをよー分かってる」 「ポーランドは長く居たんですか?」 「何にも話してへんのかいな。ちょうど20年前ね、私の母が体調崩して、一人娘やからどうしても帰りとうなって。でも子供たちを置いていくわけにはいかん。お姉ちゃんはもう高校生で、お父さんはちょうど単身赴任で日本におれへん、困った困った言うてたら、『ポーランドの高校行ってみてもええけどな』て言うてくれて。結局向こうの水が合ったかしらんけど大学の途中までおったな」 泉は流れるような関西弁で話す母に向けて微笑んだ。 「たくさん喋るときの音川さんそっくり」 「ほんまに?あの子、会社で喋るんかいな」 「仕事中は雄弁で……見惚れるくらいかっこいいです。プライベートでは口数は多くないですが、時々急にたくさん喋る。きっと、頭の中ではヘンリエッタみたいにずっと喋ってるんだろうな。音川さんは、いつも優しい言葉を選ぶんです。ぶっきらぼうなところもあるけど、失言なんて絶対にしない。みんなに平等で、特に後輩からは絶大な人気がある。でも……最初から、僕の前では失言もたまに。それが面白くて、嬉しかった」 「一目惚れちゃう?何を話していいか分からんなってもうて、いらんこと言うんやろ。しかし、うちの子も見る目ある。私、泉君大好きになったわ。素直で、かあいらしくて」 音川の母は、隣でドレッシングを混ぜる手をピタリと止めて口をあんぐり開けた泉の頬に、大げさな音を立ててキスをした。 「大丈夫。母の目を信じて、な?」 伝授された料理はどれもが大変に美味しく、初めて食べるポーランド料理なのに馴染みがある味だった。音川が以前に生姜焼き定食を指して、こういうものが作れるか、と聞いたのも納得で、ロールキャベツやとんかつに非常に似ている。ピエロギは醤油をかければごはんのおかずにもなり得ると思いながら、泉のナイフとフォークは止まらない。 「なんかポーランドにお嫁にきた気分です」 食事中にもあれこれとポーランドの暮らしや音川の高校時代について教えてもらえるのが楽しく、何気なくそういった泉を沈黙が囲った。 しまったと気付き大急ぎで「ち、違っ、ホームステイの間違いです」と言い直したがすでに遅しで…… 助けを求めて音川を見れば両手で顔を覆って俯いており、両親はナイフとフォークを手にしたまま固まっている。 「僕、変なこと言って……すみません」 そこでぶわっとヘンリエッタの瞳に大きな輝きが生じた。 「クバ、私らはあんたの人生に口出しする気はあらへん。でもな、これだけは言わして。モノゴトの優先順位はバシッと決めなアカン。自分よりも大切なものに出会ったら、何が何でも捕まえて欲しい。ほんで泉君。私らはそのつもりで来てもらってるんよ。ふふ、絶対逃さへんでぇ」 まだ顔を覆ったままの音川が「俺もうアカンかも……」と低いくぐもった声を出した。 「……前にも百貨店で新婚に間違われて……」 「そらそやろ。あんたの顔にな、そうはっきり書いてあんねん」 「照れてるクバ君初めて見た」と言いながら父は席を立ち、「シャンパンを開けよう」とほとんどスキップするかのような軽やかさでダイニングから出ていった。

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