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1回目の訓練②
頭がフワフワとしてかなりボーッとする感覚。触れられていないソコは薬の効果もあるのかずっと疼いて苦しく仕方ない。
イキたい、気持ち良くなりたいという思いが頭を支配するようになる。
部屋に時計はなく一体どれくらい放置されているのかも分からない。全身を震わせながら熱い吐息を吐き続けた。
「先輩…っ先輩ぃぃ…助けて、」
弱々しい声が部屋に響く。返ってくる言葉はなく虚しくなって、辛さで涙がこぼれ落ちる。
どんな痛みでも耐え抜いてきた自分が、まだ一日も耐えれないままこんな気持ちになるなんて。世の中には様々な種類の拷問があると知らされた。
そんな時、先輩が戻ってきた。
「…せんぱっ、助けて…!もぉ…許して…!見逃して…くださ、い…」
「先輩って何の事?随分やられちゃったな」
ニッコリ微笑む顔は、対俺ではなかった。仕事モードの先輩に拳を握り締めた。
「…はぁっ、ぁ…やめて…もぉ…」
「30分放置しただけで大分出来上がったな」
「ァァァァアアア!!」
ツツ、と乳首に触れられると自分じゃない声が放たれた。あり得ない程の快感に俺の体は混乱状態。
「うわーすごいお薬効いてる。こうしたらどうなっちゃうのかな」
両方の乳首をクニクニと摘まれて捏ねられると、背中がのけ反り、口からは叫び声が漏れる。
「ぁぁぁっ!!ぁっ!ひゃぁぁぁあ!!」
ズクンと股間に伝わってしまう乳首への刺激は耐え難く、俺は涙を豪快に垂らしながら叫び続けた。
「乳首だけでこれってすげーな。イキたくて仕方ないんじゃない?情報を吐けばイカせてあげるよ」
フッと耳に息を吹きかけられてそう呟かれると、甘い囁きに心が折れかける。
「…っ、お、俺は…。んぐ………」
一瞬心が揺らぎ、自分の名前を名乗ろうとしたがすぐにグッと拳に力を込めて歯を食い縛った。
「残念、後少しだったのに。イキたくなったら言うんだよ?可愛い敵サン」
そう呟かれた後に耳へ舌を差し込まれるとゾクリと背筋が反応し、食い縛ったはずの口が開き恥ずかしい声が漏れる。
「ふ、っぁ…ぁアッ、」
「まぁせいぜい頑張りなよ。言っておくけど、情報を吐かない限りずーっと苦しいままだよ?こんなことされても抵抗出来ないし…」
「ひゃッッ、ぅううぁっっ!!」
先輩の指は乳首から脇腹へ移動すると、触れるか触れないかのタッチでサワサワと体を撫で回す。快感が強い今の体にはビリビリとした感覚にさえ感じた。
「君の弱いお臍だって、触られちゃうよ?」
「──ッッ!!」
たどり着いたお臍周りを10本の指でソワソワとくすぐられると全身に力が入り、声すらも出なかった。
「こうやって中も弄られちゃって…おかしくされちゃうんだよ?」
大量の汗で滑りの良くなっているお臍の穴をクチュクチュ音を立てながら掻き回されると、体が異常に震えた。
「ひ、っあっ、ゃだぁ…ッッ!!触んな、ぃで…っだめ、せんぱ、もぉ…っ耐えれない…っ」
「耐えれないならお名前教えて?全て解放してあげるからさ」
「あ……ぁっ、おれ、の名前は……、ゆ…!?ァァアッッ!!!ゃめッだめっ!!!ぐぅっ、ひゃぁあ」
名前の一文字目まで言った後に、お臍を弄る指は激しくされて喘ぎ声に変換された。
「…由麗、今名乗ったら次は俺一人じゃないからもっとキツくなるよ。いいの?」
ピタリと指を止めてくれた後に先輩にそう言われた。名乗った時点で終わるこの訓練。先輩が融通を利かせて聞かなかったことにしてくれればいいのだが、それは出来ないようで。
「は…っぁぁ…」
「知ってると思うけど次はもっと容赦ないよ。俺一人の時に、耐えてよ」
グスグスとあり得ない程に涙がこぼれ落ちる。分かってるけどもう耐えられる体力も精神力もない。
俺は懇願するように先輩を見つめた。
「許して先輩…見逃してぇ…」
「いっつも生意気なことしか言わない由麗が随分可愛いこと言うねぇ」
ムニっと両頬をつねられると、クスッと笑われた。
「名乗ったら終わっちゃうからさ、名乗れないようにまたお口塞げば解決だね」
「は!?」
全く解決になってないことを提案され、俺の口には先程とは別の猿轡が嵌められた。
「んっ!んんぐっ!!」
「はーい、じゃあ再開。こちょこちょ~」
「──ッッッ!?」
突然張り詰めた自身をくすぐられた。
ビクッと今までにない程体が跳ねた俺はあり得ない程に拘束具を鳴らした。
「んっ!?ンンッ、」
サワサワと裏筋や玉、付け根に触れられるとイキたくて堪らなくなる。しかしイク刺激とはまた違うので太腿が限界を訴えるように震え出した。
「優しく裏筋を爪でカリカリすると気持ち良い?すごいビクビクしてるよ」
「んっぅぅぅぅ!!」
もっと強い刺激がほしい。自分から縋る様に動かせる範囲で腰をくねらせてみても無意味だった。
「イキたい?でもこれは訓練だからダメだよ」
自身から指が離れると、次はローションが取り出された。たっぷりと指につけると、俺の蕾に挿入される。
「──ッ!!」
「次は一番感じる所を触ろうか」
ミシッと拘束台が音を立てる程に暴れるが、挿入された指はゆっくりと奥まで進んでいった。異物感だけはあるが、体が熱りすぎて痛みはない。
良いのか悪いのかわからないがそれも恥ずかしい。
「由麗のイイトコロはどこかなー」
探る様に動く指。触れられたことはないが、かなりの快感を生み出すのは知っている。イケない状態で見つけられたらまずい。
「んぐっ!んんっ、!んぅっ!」
俺は敢えてビクンっと大きく跳ねてみた。
「あ、ここ?」
その反応に勘違いした先輩は、特に何も感じない所をグリグリと押してきた。それに合わせて見つけられたと言わんばかりに反応を示す演技をした。見つけられたら危険と脳が判断して、最後の力を振り絞った演技。
「……ねぇ、由麗。俺どんだけこの訓練を担当してると思ってるの?」
「…?」
「演技出来る程に余裕があるってこと、だね?」
先輩の目は笑っておらず、オーラも黒い。次の瞬間、意識が飛びそうな程の強い刺激が襲った。
「~~ッッ!!」
ガクッと本気で体が跳ねたかと思えば目の前が光で見えなくなる程に。
「ここだよね?大体場所と感触で分かるんだよね」
「──ッッ!!ぐ、」
グリグリと集中的に刺激されると、何も考えられなくなり、飛び跳ねた魚のように悶えた。声も変なものしか出せず、ただ苦しい。
散々媚薬で感度を高められて焦らされた今、耐えることは不可能で俺はビクビクッと最後に大きく跳ねると指の動きだけで絶頂を迎えた。
「中イキしちゃったか。苦しめてあげようと思ったんだけどな」
先輩の言葉を聞き取りながら、俺は意識を失った。
◇ ◆
ぼんやりとした意識の中で目を覚ますと、笑顔の先輩が居て。現実に引き戻された。
「おはよう、再開しようか由麗」
「嫌…っ、いや!いやっ!!」
ガシャガシャと激しく音を立てる拘束具。入らない力を振り絞って泣きながら叫んだ。
「二時間くらい寝てたよ、休憩出来たんじゃない?」
「…え、そんなに…寝かせてくれたんですか」
「辛そうだったしね」
かなり辛い訓練ではあるが、時間が少しでも経過していた事には安堵した。
「まぁ七彩だったら容赦なかっただろうから、俺で良かったね」
訓練を担当している先輩は複数居て、今俺を担当してくれているのは柚木先輩と言って比較的に優しい人。
柚木先輩が口にした七彩という人は、柚木先輩と同じ位の位置に居る人で、超スパルタ。おそらく担当が七彩先輩で、弱点を見つけられていたら即リタイアだったろう。
「じゃあ始めようか」
「…許してっ、やめて…ここまでしてくれたんだから見逃してよ…!」
「結構見逃してあげてるけどね」
先輩はまた瓶を取り出すと人差し指にたっぷりと付けて、先程まで挿入されていた蕾に塗り込むように入れた。
「ッひ!?待って…それって…」
「うん。媚薬。さっき演技した罰として、たーっぷりナカに塗ったげる」
「やめっ、やめて…!」
「名乗っちゃいそうだったらまた口塞いであげるから平気だよ」
「それ解決になってない…ッぅァァ!!」
先輩の媚薬がついた指はクイっと曲げられて再び前立腺を掠めると、ビクンと嫌でも背中が反った。
「はい発見ーいっぱい塗ろうね」
グリグリと容赦なく前立腺に指を当てられると、変な声しか出てこない。体も言う事を聞かなくてずっと痙攣したままで。
「ひッ、あッ、やめっ…ぁぁあ!!!!」
「また大きくなってきたね」
主張を始めた自身に目を向けた先輩が、また数滴媚薬を垂らそうとしたら。
バシャっと激しく大量の液体が俺の自身にかかった。
「あ、やべ。手滑ったまじでごめん」
「何してんだァァァァ!!!」
本当に手を滑らせた先輩は慌てていたが、そんな大量にかけられたらたまったものではない。俺は泣きながら叫んだ。
「あは、ごめんごめん」
「ひ、ぅぅ…ッッわか、ったからっ指抜けって!!」
「指じゃ満足出来ない?」
「ちが…っぁ、ああッ、熱い…っ熱い、やばっやばいっ」
「そりゃあんだけかかったらねぇ」
他人事のように言う先輩に腹が立ちながらもあり得ない程の自身とナカの熱さに、体が異常と送られて震え始めた。
「指は嫌みたいだから今日のために買った由麗専用のバイブ入れてあげるよ」
体が熱すぎて、先輩の声が届かずに泣いていると、突然指とは比べ物にならないモノが挿入されて目を見開いた。
「ァァァァ!!!」
挿入する刺激だけでドバッと欲を吐き出すと、クスクス先輩は笑っていた。
「あはは、入れてるだけでイッてる。すごいね」
「ぬ、でぇっっ、入れないでぇぇぇ!!」
ガクガクと身体中を震わせながら必死に言葉を叫ぶが、無情にもバイブは奥へ到達した。
「はい、スイッチオン」
「ひゃぁぁぁぁああァァァアアア!!」
「すごい声だね。ちゃんと当たってるみたいで良かった。これね、案外優れものでさぁ、先端を挟み込むようなシリコンも付いてるの」
先輩は嬉しそうに言いながら、俺の亀頭を挟み込むようにシリコンの突起部分をセットすると、先走りがすごい量出たかと思えばビリビリとした刺激に変わり俺はまた射精した。
「ぁぁぁぁぁ!!むりっっとってっ!無理っ、ぃぁぁぁあ!!」
「寸止めよりマシでしょ?」
全然マシじゃねーよ、と思いながらももう反抗的な言葉は出せそうもない。
ただひたすらやめてと無理と言う言葉を叫びながら泣きじゃくる事しか出来なかった。
「さーて…ちょっと訓練の設定に戻ろうか」
敏感になりすぎた箇所への刺激はそのままに、先輩は俺の上半身へ回り込んだ。
「限界じゃない?情報を吐いてみようか」
「ひ…ッッはァァァァアアアッ、ぁっ、あぅっ、」
もう名前を言う事すら出来ない俺はぼやけた視界で先輩を見つめた。
「もう言葉も話せないか?」
「!?ひゃぁァァあああ!!!」
こちょこちょと腋に刺激が走ると、変に体が力んでしまい、バイブを締め付けるとその締め付けで更に強い刺激に感じられた。
「ひゃめてぇぇぇぇぇっっ…!!」
「君は腋が弱いねぇ、どう?一番気持ち良い刺激を受けながら同時に触られちゃうのは」
「──っ、やめっ…ぁっ、ァァァ!!いやぁぁぁあ!!ゃめっ、でぇぇっ!!」
面白いくらいに拘束具が音を立て、拘束された台が軋む。体がずっと跳ねていて制御する事は出来なかった。
この間に何度も絶頂を迎え、大量の汗と涙が体を汚す。そんな俺の体に先輩は何かを垂らした。
「これは媚薬入りのローションだよ。体いっぱいに塗ってあげようね」
「はっ、ぅそ、ゃめぇ…っっ」
もうありえない先輩の攻めに頭と体がついていかないまま、ヌルヌルとした感触は更にくすぐったさを加速させた。
「ひぁぁぁぁああああ!!やぁぁぁぁあ!!」
「滑りが良くてくすぐりやすいよ」
クルクルと腋の窪みをくすぐられたかと思えば、脇腹を滑ったりクチュクチュと音を立てながら臍の穴へ入れられたり、何度絶頂しても体の熱は取れないまま。
「これくらい激しくすると情報を吐く余裕もないから、クリア出来るんじゃない?いいアイデアでしょ」
「ふ、ぐっっぁっ、あ!あぁっっ!!も、…っ」
もうダメだ。何度目か分からない絶頂を迎えた後、俺は白目を剥いて痙攣して再び意識を失った。
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