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第10話 意識ー5ー
それから数日が経った
今のところ志筑と遭遇することなく日常を過ごせている
このまま何事もなかったかのように日常が過ぎていく
正直あの出来事なんてもう頭の中から抜けていっていた
「天桐、メシ食おう」
「ああ」
いつものように教室で遠坂と昼食を食べようとしていた
それにしても遠坂は毎日毎日コンビニ食ばかりだ
まともなもの食べてない気がする
「なぁお前いつもコンビニばっかだよな
学食とか食わねえの?」
「ん?ん~……食堂行くの面倒」
そう言って彼は笑った
「じゃあ弁当とかは?」
「うち、母子家庭だから母親は仕事で忙しいし
俺料理とか無理だし朝弱いし」
そうなんだが寂しそうに話す
なら親が仕事でいないとき飯はどうしているんだ?
まさかそれもコンビニとか出前とかか?
それ不摂生ではないのか?
こんな爽やかな顔して案外だらしない気がする
「じゃあ俺がお前の分の弁当作ろうか?」
「え、マジ?お前の料理美味いから嬉しいわ」
そう爽やかな笑顔で言われたらこっちもうれしくなる
そんな中で教室の外で女の子たちが騒いでいた
「何の騒ぎだ?」
「さぁ?
ま、俺らには関係ないか」
どうでもいいと詩乃は弁当の唐揚げを突いていた
その時だった
「天桐詩乃‼」
名前を呼ばれ振り向くとそこには志筑洸夜がいた
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