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最終話:ディオス国王、美しき皇子を奪い、身も心も手に入れるの事(♡)
帝国に赴いたディオス国王が帰ってくると聞いて、アルモダの町の大通りには、大勢の人々が詰めかけた。
ディオス国王は、鞍の前に帝国の第二皇子リシェルを乗せ、堂々たる威厳で馬を進めた。
美しいリシェル皇子は、ディオス国王の胸にプラチナブロンドの頭をもたせかけて、優しげな微笑みを浮かべている。
城へと続く大階段の前に馬を寄せると、ディオス国王は、リシェル皇子と婚姻することを宣言した。
リシェル皇子は、帝国におけるあらゆる権限を放棄し、王配としてディオス国王とティエラモダ王国のために尽くすことを誓った。
男の王配というのは民にとって初めて聞く存在だったが、帝国の皇子が何もかも捨てて新しい王に忠誠を誓うのを目の当たりにして、群衆の熱気は頂点に達し、地響きのような歓声が沸き起こった。
◇ ◇ ◇
城内の私室に連れ帰るなり、ディオスはリシェルをベッドに放り投げ、服をむしった。
「あぁんっ♡」
シャツのボタンが飛び、肌着の脇が裂けたが、帝国の物は何もかも脱ぎ捨てて、これからはディオスのものになるのだから、リシェルの心はむしろ満たされていった。
「ディオス、会いたかった……!」
「俺もだ……」
はあはあと息をつきながら、二人は必死に互いを求めあい、身体の隅々まで感触を確かめあった。
もはや、二人を隔てるものは何もない。
生まれたままの姿になって、リシェルは全身をディオスに絡みつかせ、文脈も流れも気にせず、とにかく言いたいことを言った。
「ディオス、好きだ。愛してる」
「先に言いやがって……。俺もだ、リシェル、愛してる……愛してる……」
無理矢理凌辱したことにして、リシェルを毎日毎晩抱いてくれた。
危険を冒してリシェルを奪いに来てくれた。
そして、城壁から飛び下りた時に抱きしめてくれた腕の強さ──。
リシェルはすでに、ディオスの愛を感じていた。
しかしこうしてディオスが確かな言葉にしてくれたことで、リシェルの胸は幸せでいっぱいになり、それだけで脳が蕩けてしまった。
「あっ♡、んっ♡……、んっ……♡」
唇を重ね、吸い付き、ちゅぱちゅぱと互いの唇の感触を味わってから、舌を突き出してくっつけ合う。
唇の端から唾液が垂れるのもかまわず、懐かしいディオスの舌の感触と身体の匂いに、リシェルは夢中になった。
「んんっ♡、早く、早く犯してくれ……♡」
すでに昂った陰茎を、ディオスの腰にこすりつけると、ディオスは呆れたように笑った。
「お前はホントに無理矢理されるのが好きだな。俺はそうでもねーんだけど」
「だって、ディオスが大大大大大好きだから……♡」
リシェルが蕩けた瞳で、野性味を増したディオスの精悍な顔立ちをうっとり眺めると、ディオスはリシェルの前髪をかき分けて額を撫で、ベッドサイドから潤滑剤を取り出した。
指先どころか手首まで垂れるほどたっぷりと取り、リシェルの股間に手を這わせる。
「ぐちゅぐちゅにほぐしてやるからな」
「あぁん……♡」
ディオスはリシェルの乳首にしゃぶりつき、歯と舌の先で軽く食みながら、穴の外側からぐりぐりと窄まりを押した。
指先で入口を押すたびに、掌底で会陰をぐっぐっとこすり、陰嚢の裏に手首を当ててくる。
「あっ、はぁっ……♡」
じゅくじゅくした快感に期待を煽られて、リシェルが切なさに身悶えすると、半分溶けた視界の中で、ディオスが顔を覗き込んでくる。
「はぁっ……、焦らさないで、くれ……♡」
吐息交じりに小さな声を漏らすと、「はーっ……」とディオスの熱い吐息が頬にかかり、中指が湿った音を立てて後孔に入ってきた。
「は、あんっ……♡」
指を入れられただけで溶けてしまいそうなほど嬉しくなって、リシェルは甘い声を上げた。
もうこれからは、我慢しなくてよいのだ。
ディオスはわざと秘所を避けながら、リシェルの入り口をくちゅくちゅとほぐす。
「あん……♡、あん……♡」
イイところを触ってほしくて、瞳でディオスに訴えかけると、鋭い瞳がニヤリと笑った。
「どうした。気持ちよくないのか?」
「はぁ、ああぁん……♡ 気持ちいい……♡」
大好きなディオスを見ていると嬉しくなって、リシェルは自ら腰を動かした。
「ディオス……♡ 好き……♡」
「煽りやがって……」
ディオスは自らの上体でリシェルの身体を逃げられないように支え、指を増やしてさらに奥まで挿入した。
「ひゃあんっ♡ あぁんっ……♡」
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、とさんざん中の媚肉をこすられ、掌底で会陰をグニグニと押され、リシェルは涙をにじませた。
「あっ、あっ♡ あっ♡」
脳を走るチカチカとした稲妻をこらえていると、ようやく指がぐぷっと引き抜かれ、同時にリシェルの陰茎から、ぴゅぴゅっ♡と白濁液が漏れた。
「はぁん……♡」
ディオスに貫かれながら出したかったのに、全然もたなかった。
「あぁんっ♡、はぁっ……♡、もう、ダメだ……♡ 早く……♡」
後孔は、ひゅくひゅくと震えながら口を開けて、ディオスの屹立を待ち望んでいる。
ディオスはベッドの上に膝立ちになって、自らの屹立を見せつけた。
臍まで貫かれてしまいそうなほど大きく、太く、赤黒く、穂先に先走りをにじませながらビキビキと怒張している。
「こいつを塗ってからだ」
ディオスに潤滑剤を手渡され、リシェルは荒い呼吸に肩を上下させながら、屹立に手を伸ばした。
手で触れただけで自分の身体が悦んでいるのがわかる。
雄の臭いをさせながら、荒々しく、上へ上へとそそり立つソレは、まさにディオスの象徴と言ってもいい。
リシェルが白く細い指でぬちゅ、ぬちゅと潤滑剤をまぶすと、屹立はますますテラテラと光り、リシェルの身体を熱くした。
なんとなく、口に迎え入れてみたい気がして、リシェルが舌を出して唇を寄せると、ディオスに頬を持ち上げられた。
「ソレは今度ねっぷりやってもらうから、今はいい。中にたっぷりブチ込んで欲しいだろ?」
確かにその通りだった。
ディオスはリシェルの耳たぶをペロリと舐めて、無声音で囁いた。
「お前は俺に攫われたんだ。哀願してみろ」
それだけで達してしまいそうなほど中が疼き、リシェルはシーツに背中を預け、流れるように脚を上げて股を大きく広げてしまった。
さっき出したばかりのリシェルのモノは、先端に白濁液を絡ませて、再び勃ち上がろうとビュクビュクと震えている。
「お願い、します……、ディオス様……♡」
入り口がヒュクヒュクと疼くのがわかる。もう、我慢できない。
「最高だ」
ずぷうっ!!
「はぁああんっ♡」
たっぷりとほぐされた後孔は、何の痛みもなくディオスのモノを飲み込んだ。
待ち望んだ逞しい屹立が打ち込まれ、全身を突き抜ける快感に、リシェルは絶頂をこらえるので精いっぱいだった。
ずん、ずん、ずん……
どちゅんと奥に突き当たった屹立は、早速激しく動き始める。
「あっ♡、あっ♡、あっ♡、イイッ♡」
「くっ……、吸い付いてきやがって……」
「はぁ…♡、ディオス、好き♡ もっと……♡」
リシェルがディオスの逞しい背中の筋肉をまさぐると、ディオスは杭を打ち込むかのように、激しく突き始めた。
ばちゅんっ、ばちゅんっ、ばちゅんっ!
「ああぁっ!♡ あぁんっ♡ きもちいっ♡ イッちゃうぅ……♡」
ばちゅんっ、ばちゅんっ、ばちゅんっ!
そうだ、こんな風に好きなように喘ぎ、腰を振ってディオスに抱かれたかった。
無理矢理されることでしかできなかったことが、今は好きなようにできる。
その幸せに浸りながら、リシェルは脳を襲うチカチカとした絶頂に身を委ね、喘ぎ、よがった。
「あぁんっ!♡♡ あぁあぁああんっ!♡♡ イッちゃうぅ──!♡♡」
「もうイッたのかよ。早すぎんだろ」
どちゅんっ!
「あぁぁああん……♡」
飛びそうになった意識を揺り起こされると、正常位でまぐわうディオスの顔が、不敵に微笑みながら目の前にある。
きゅううんっと胸が苦しくなるほど幸せが満ちて、リシェルは口元を緩めて笑ってしまった。
「今の顔……」
ディオスがむすっとした表情で、リシェルの頬に手を当てた。
「え?」
「人の人生を狂わせやがって……」
「なんのことだ?」
「うるせー」
ディオスは、勝手知ったるリシェルの腹の中で、前立腺ばかりを狙ってどちゅどちゅと突いた。
「ああぁぁぁあんっ♡♡♡」
「はぁんっ、ああぁんっ、きもちいっっ、すき、すき♡」
リシェルはディオスの腰を脚で挟みつけて、熱い身体を力いっぱい抱きしめた。
ディオスは、リシェルの腰が溶けてしまうくらい、たっぷりと責め立てた後で、最奥にどぷどぷと精を放った。
◇ ◇ ◇
「初めてした時のこと、覚えてるか」
ベッドで抱き合い、二年ぶりに互いの身体をたっぷり味わった余韻に浸りながら、ディオスがリシェルの頬を撫でた。
「酔っていてあまり覚えていないな」
リシェルは嘘をついてごまかしたつもりだったが、ディオスはフッと鼻で笑った。
「覚えてんじゃねえか。俺がオナニーしたせいにしやがって」
「……すまない」
「ともかく、その時お前がなんて言ってたか覚えてるか」
「お、覚えていないな」
ディオスはくりくりと乳首をつまんだ。
「嘘つくんじゃねーよ」
「あんっ♡」
両手で乳首を好きなだけいじって、リシェルが「はひはひ♡」と息切れするまで責めると、ディオスはリシェルを抱え上げて腰の上に跨らせた。
「同じこと、もう一回言ってみろよ」
リシェルはブルーグレーの瞳を熱っぽく潤ませ、赤紫の痕が散る滑らかな肢体に手を這わせて、尻の窄まりを広げて哀願した。
「ディオス……無理矢理……奪って……♡」
「ちゃんと覚えてるじゃねーか」
ずぷぅんっ!!
「あぁああああんっ♡」
ディオスの屹立が、下からリシェルを貫いた。
──嬉しい……。
ディオスに奪われたかった。
何から奪うのか、どこへ奪われるのか、それすらよくわからなかったけれど、とにかく無理矢理奪ってほしくてたまらなかったのだ。
ずん、ずん、ずん、ずんっ!
「あん♡ あん♡ あん♡ あん♡」
ディオスが尻たぶをつかんで下から激しく突き上げると、リシェルは涙を流してディオスにしがみついた。自らの陰茎をディオスの下腹部に押し付け、ぺろぺろと唇を舐める。
意識が飛びそうになっても、腹の中はびゅくびゅくとうねり、必死にディオスの屹立を貪った。
「はぁんっ♡ あぁああんっ♡ すごいぃ……♡」
「フフッ、こんないやらしく腰振って、皇子様とはとても言えねえなあ」
その通りなので、リシェルの心臓と股間は、かえって悦びに沸いた。
今のリシェルは何者でもなく、ただひたすらディオスの屹立を求めて腰を振る、雌であった。
「あぁぁあんっ♡」
「ここ、何が入ってるかわかるか?」
突き当りを激しくノックしながら、ディオスがリシェルの下腹部を撫でた。
「おちんぽ、ディオスのおっきくてふとい、いっぱい出るおちんぽ様……♡」
言いながら、ディオスのモノが中に入っていることが嬉しくなって、リシェルはきゅんっと中を締めた。
「そうだ。よく言えたな」
ずんっ!
「ひああああぁあんっ♡」
奥の窄まりを亀頭がぐぽっと通り抜け、リシェルは耐え難いほどの絶頂に襲われた。
「あああ!!♡♡♡ たすけて、ディオスたすけて……♡」
涙を流して首を反らせると、ディオスは「くっ……」と余裕なさげに息を詰める。
「わかってる。俺は……一生、お前を守る」
上体を起こしていたリシェルを抱き寄せて腹の上に寝かせ、そのままごちゅっと突いた。
「はぁあんっ♡」
奥の入り口を亀頭が引っかき、秘所をサオがズコズコとえぐる。
「俺だけが、お前を守る。絶対に……」
覆い被さって首にしがみつくリシェルの手を取って、ディオスは大きな手を重ねた。
「ディオス……っ♡、あぁんっ……♡、んんっ……♡」
絡んだ指の温かさに涙が出てきて、胸板の上でくぐもった喘ぎを漏らしながら夢中で腰を動かすと、
「出すぞ……」
と耳元で大好きな声が聴こえた。
「うんっ、あぁんっ、はぁんっ……♡」
大きな手がぎゅっとリシェルの指を締め付けて、
どぷっ! どぷっ!! びゅくびゅくっ!! と思い切り熱い精が噴射され、胎内で渦を巻いた。
◇ ◇ ◇
ティエラモダ王国の歴史書には、武勇の誉れ高きディオス王によって再び独立した王国は、王と賢く慈しみ深い王配リシェルの下で栄え、ついには帝国を滅ぼすに至った、と記されている。
二人は貧しい生まれの子供たちを養子に迎え、幸せに暮らしたという。
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お し ま い
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