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普通のオナニーじゃ足りない…… 5
「先がいいの? それともこの首のとこ?」
「ひぁっ! んんっ……」
高峰が指先でカリカリと引っ掻いてくる……たぶん、俺の手、の?
そのはずなんだけど、なんだけど、チンコを直接触られてるみたいで……おかしいだろ、こんなの。声だけで指示されるのとは違う、他の人の手から与えられる刺激は強すぎる。
「うーん、これは……ちょっと変な気分になるなぁ。ヨシヒサ、可愛いな」
「も、もうっ! もうっ!」
実際触られているって思うくらいに刺激がくるのに全然イケなくて、俺は泣きながら高峰にすがりついた。
「あ、わりぃ。さすがに触れずにウェットは無理だったか……詫びにイかせてやる」
「ぐす……うっ……」
ボロボロ涙がこぼれて止まらない。動けない。
「リンク切るぞ――パチンッ――ヨシヒサ? ……あー、まいったな。悪かったって。……その、触れるぞ?」
高峰が今度こそ本当にどろどろになった俺の下着の中に手を入れてチンコに触れた。そのまま優しく指の間でチンコを挟み込むように握られて、手のひらで亀頭をグリグリされる。
「っ――!」
待ち望んだ本当の刺激で、三擦り半どころじゃないくらいあっけなく俺は高峰の手の中でイッちまった。まだ涙が止まらない。ぐすぐすと鼻をすすっていると高峰が「解除するからも少し我慢して」と呟く。
なかなか落ち着かない俺をなだめてなだめて催眠を解除した高峰は、今まで見たことがないくらい情けない顔をしていた。
「……」
「……」
前みたいに全身汗だくで下もベトベトで気持ち悪いけど、この状態の高峰を放置するのはちょっと、な。
でもなんて声かけたらいいんだ? 俺もクソ恥ずかしいんだけど?
「なんつー顔してんだよ。その……高峰は、俺のお願いに答えただけだろ?」
「……やりすぎた。自分のことは嫌いになってもいいから、催眠は嫌いにならないでくれたら……」
「おい!」
「せっかく、マイナーな分野の理解者が……」
「高峰!」
脇をど突けばハッと高峰が俺を見た。
「とりあえずシャワー借りるから! それに、嫌いじゃないから! もう!」
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