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男子校のバレンタインデー
まぁ今回俺の目標は雪ではなく音葉だ。
検討している場所を一つずつまわるが見つからない。
まさかなと思い使われていない教室をまわることにした。
教室のドア窓から中を覗き込むと足が見えた。
いた。
「すーすー」
こんな隙だらけの姫をさてどうするか、というか騎士すらいなかったんだけどもしかして罠か?
持っていたチョコを口に入れようとするが熱で溶けることもなく俺は途方に暮れていると背後に誰か立った気がした。
振り向く前に俺の腕は掴まれ逃げられないようにされる。
「は?」
「喋るな」
俺は頷き従う、王子だろうな。
「お前音葉をどうするつもりだ」
喋るなって言ってる手前でどう対応をしたらいいのか迷っていると
「これがチョコか、音葉に食べさせようか」と言ってきたのは、ラッキーだけど騎士がそのような言葉を吐いてしまっていいのか?
俺の疑問が分かったのか騎士は
「俺、音葉に恨みあるからいろいろしたいんだけど、あんたもそうなの?」
ほぉ、三年に向かってその口調なかなかだな。
ちなみにこいつは二年の王子で早稲田隼斗 、超絶イケメンだが姫をあまり思ってないのも噂で知っている。
「騎士よ、俺と組まないか?」
「組む? お前と」
「そうだ、俺は音葉をぐずぐずのドロドロにしてやりたいんだ」
「ほぉ、いいね、では交渉成立ということで」
さてと許可も下りたところでこの眠り姫を起こすとしよう。
王子はすかさず姫を拘束した。
腹に足を置きさらには腕で動けないようにしていた。
しかし拘束の仕方が本気すぎて少し戸惑うが
「んにゃっ!?」と起きた。
「は……隼斗」早稲田のことをそう呼んでいるということは知り合いなのかそれともちょっとした友人なのかは分からないが状況的には最高のシチュエーションだ。
「お、お前誰だ!! め、命令だ!! 僕から離れろ」
どうしてこう叫んでいるかというと姫曰く、姫の言葉は絶対!! な感じで過ごしているらしく言うこと聞かないとあの憎たらしい口調でいろいろ言われるらしいからああ言っているみたいだ。
でも俺とそこの王子様は聞かないんだけどね。
「一度黙ろっか」となにもためらわずに早稲田と音葉はキスをしていた。
うわぁーいいもん見ちゃった。
「んっんっ ぷはぁ……」鼻も摘ままれた音葉は苦しいのか顔を真っ赤にしていた。
「で、先輩早くチョコを」
「ああ」って俺のこと先輩って分かっていてあの口調なのかイケメンって怖いな。
「いや、やめろっバカ!! んぐっ」ほっぺを二本の指で挟まれチョコは音葉の口の中に入った。
王子の手によって吐き出さないように抑えられていた。
うわぁー無理矢理ご馳走様です。
じーっと見ていたら王子の目配せがあった。
「それ俺も食べて平気なやつ?」
「いや、これは……まずいかもしれない」
「分かった」
口元から手をどかすと音葉は効き目が早かったのかすでに茶色いよだれを垂らしていた。
「いひっ……なっなに入れやがった……」
「はぁ……はぁ……」と息苦しそうな呼吸をし始めた。
王子は拘束を解き教室の床へと体を預けていた音葉は身をよぎらせていた。
やばい、理想。
俺はすかさずごくりと唾を飲み込んだ。
「で、この後はどうするの?」
続きは文学フリマ東京39またはDLsiteまたはBoothにて!
発売に関しては12月1日以降になります。
詳細などはXまたはnoteに掲載してます。
どちらとも枝浬菰と検索を
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