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次の日の放課後、俺は担任から職員室に呼ばれる 勿論良い意味で、だ この前の中間考査でまたトップになった俺は担任教師の自慢の生徒だった 「相澤、お前凄いな!本当に先生の誇りだよ」 まるでヒーローでも見るかのような羨望の眼差しに、相澤は嫌気が差していた 「先生、言いたいことはそれだけですか?じゃあ、俺はこれで……」 踵を返して歩き出す。この居心地の悪い自称教育者の溜まり場から一刻も早く抜け出したかった 「あぁ~待て待て相澤!お前は本当にツれないヤツだなぁ、まだ話はある!」 ピタ、と足を止め、きっと何か面倒なことだろうと思いつつ、担任教師の元へ振り返る 「もうすぐ生徒会選挙だろ?お前立候補してみないか?」 やっぱりか、と眉間に皺を寄せたが、解すように指を目頭に当て、口を開く 「お断りします」 そして失礼しますと一言付けたし、担任の呼び止める声を聞き流しつつ、職員室を後にする 相澤は教師が大嫌いだった 期待されればされるほど、慣れない優等生を演じるほど、ストレスは募っていった それが積み重なり、ストレスの解放から、あんな非行に走ってしまった。 誰も残っていない教室に置いていたカバンを取りに行き、相澤はすぐに帰路につく 足早と廊下を歩いていると、ふいに後ろから呼び止められる 「相澤く~ん」 聞き慣れないその男の声を少し怪訝に思ったが、後ろを振り向いた 廊下を見渡すと、自分の隣のクラスの窓越しから金色の頭を出した、同じクラスメイトの東拓海(あずまたくみ)だった 「相澤優斗(あいざわひろと)くんだよね~?キミ」 教室の窓から背を向けた形で呼び止める東の頭は、金髪で、耳にいくつもピアスを開けていて典型的な不良の代名詞のようなヤツだった 学校にもあまり来ておらず全く面識はないはずなのに、進級早々担任とゴタゴタを起こし、目の前で机が舞ったりしたせいで、その不愉快さは相澤の記憶に嫌でも残ってしまっていた

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