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第三章 ウィルとカイ④*
「そ、そんなのっ……もう何度も見てるだろっ」
「ええ。カイが見た夢のように素晴らしい記憶はあります。でも本当に夢じゃないか現実で見たいです。今」
マティアスはウィルバートから身を離すと寝巻きのボタンを全て外し、ベッドに横たわると前を開いて見せた。恥ずかしさと合わせてウィルバートに『身体を見られたい』、『触られたい』という欲求が膨れ上がっていた。
膝を軽く立てて脚を開き、身体の中心をウィルバートの前にさらけ出す。
ルンデ村の丸太小屋よりも、この寝室は大きなランプが複数ありずっと明るい。こちらを見つめるウィルバートの黒い瞳に自分の身体が映っているのがわかった。
「ああ、マティアス様……美しい……」
ウィルバートが寝転んだマティアスに近づき太腿を撫でてきた。
「もっと、見せて」
そしてその手が内腿へと滑らされ、脚を大きく開かせられる。
「あっ……」
「こんなに勃たせて……可愛い……」
ウィルバートは内腿を撫で回し、マティアスのその中心部に顔を寄せた。
「太腿は真っ白なのにここだけピンクなんて、卑猥ですね……」
するとウィルバートの舌が竿から珠にかけて這わされた。
「ひゃあっ! あんっ、カイっ!」
くすぐったさの中にゾワゾワと這い上がってくる甘い感覚にマティアスは酔った。
「閨 では『カイ』って呼ぶの定着したな」
ウィルバートがクスクスと笑う。先程まで丁寧口調の『ウィル』だったの『カイ』に戻っているようだ。
「ご、ごめんっ。『ウィル』の方が良い?」
「どちらも俺だ。好きに呼べよ」
ウィルバートはそう言いつつ再びマティアスの脚の間を舐める。袋の中の珠を舌で転がされ、内腿に頬擦りされる。ウィルバートの顎髭がチクチクと敏感な肌を刺激してマティアスはさらに昂ぶっていった。
「んぁっ! あ……もうっ……」
そんなマティアスの反応を感じ取り、ウィルバートはマティアスの脚を腹に膝が着くほど折り曲げさせ、後ろの蕾をさらけ出させた。何をされるか察したマティアスが息も絶え絶えに言葉を吐く。
「ん……カイ、香油ある……から……」
ロッタが軽食や着替えとともに香油も用意してくれていた。名目上は髪に塗るとか肌の保湿用だが。
「ん……後で使う」
ウィルバートはそう言いつつマティアスの尻の合間に舌を這わせた。
「んあ……んっ……」
ウィルバートの分厚い舌が蕾をレロレロと舐め回してくる。丸太小屋でも何度もされた行為。多少慣れてきたものの、そんな部分を舐められるなんてやっぱり恥ずかしいし、抵抗がある。しかし感じてしまうのも事実で。
「気持ちいい……ですか?」
再びウィルの丁寧口調で言われさらに恥ずかしくなった。恥ずかしさが快楽にも変わりびくびくと反応してしまう。それに気づかれ舌は更に中まで侵入してきた。
「はぁんっ……ウィル……もう、繋がろ……?」
中を舌で弄られマティアスは我慢できず誘った。ウィルバートが顔を上げマティアスを見てくる。ウィルバートのその瞳も欲情しきっていると感じた。
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