露木君の手が、腰を掴んで引き寄せ、彼の腿を跨ぐような形で開かされる。 ヘッドレストの上に無造作に置いてあったローションを手に取ると、それを 手のひらにたっぷり出してから、後ろの窄まりに塗り付けられ、ゾクリと背中を甘い痺れが走る。 「あ……っ」 つぷ、と指が一本潜り込んで来る。ローションを塗り込めるようにしながら、ゆっくりと中を探る指の感触に、思わず露木君にしがみついた。 「ん、ぅ……っ、あ……っ」 ローションのぬめりを借りて、指が二本、三本と増やされ、指が中で動く度に、くぷ、と湿った音が響いて、俺は恥ずかしさにぎゅっと目を閉じた。 でもそうすると余計に露木君の指が与える刺激を敏感に感じ取ってしまって、中が勝手にきゅうきゅうと指を締め付けてしまう。 露木君の指は、もうすっかり俺のイイ所を覚えていて、そこを掠める様にしながら、中を押し広げる。 でも、イきそうになると、わざと外して、また中を広げるように指を動かす。 じれったい刺激の繰り返しで、おかしくなりそうで、俺は露木君の肩を掴んで、そこに顔を埋めながら必死に腰を揺らした。 「ん……っ、はぁ……っ」 「やらしいね、環。そんな腰振ってさ。もう我慢できない？」 露木君が優しい声で言いながら、俺の顔を覗きこみ、そっと前髪を梳くように撫でてくれる。 「んっ、は……ぁっ、も、ほし……っ、ぁ、俺、も……だめ……ぇ」 弱い刺激ばかりですっかり蕩け切ったそこに与えられるばかりの甘い愛撫に、半泣きになりながらコクコクと頷く。 「……っ、環……っ、そんな可愛い事言われたら、僕だってガマンできないよ……っ」 ズルッと指が引き抜かれ、間髪入れずに露木君の両手が腰を掴み、持ち上げて来る。 ぴたり、とそこに熱の塊が押し当てられる。指とは全然違う圧倒的な質量に、息が詰まった。