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01 プロローグ
半獣。それは人間と動物のハーフである。厳密にいえば、動物としての特徴を多く持った種を『獣人』、人間としての特徴を持っており、動物の特徴の割合が少ないものは『半獣』と呼ばれる。どちらもニュアンス的には違いあるが、性質にあまり大差ない。しかし、同時にどちらも百数年前までは拒絶されていた種である。
それもそのはず。なぜなら百数年前、偶然動物と人が交わった際に偶然生まれたのが『半獣』 であるからだ。当時、人と動物が交わるのは現実的にタブーだった。しかし、当時の国は人口減少が著しく、国家滅亡も視野に入れるべき状況だった。その際に政府は人口が増えることをメリットと捕らえ、『半獣や獣人』 の誕生を黙認していた。そして時代は流れ、多様性を認めるように変化していった。その甲斐あってか、「半獣」が始めて誕生した時よりは、「半獣」に対しての偏見や差別は少なくなったといえる。
しかしまだ半獣に対して良いイメージを持たないものも少なくなっては来ているが一定数いる。そんな世界の、とある会社で二人は出会った。
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