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02-4.

「ひゃああっ!?」  アルバートの指が前立腺に触れた。  その刺激が強すぎたのか。ブラッドは喘ぎ声をあげた。  ……は、なに、これ。  頭の中が真っ白になる。  陰茎を擦られた時とは違う。  お腹の奥が熱くなり、頭の中が熱に溶かされてしまいそうなほどの強い快感だ。今まで感じたことがない刺激に抗うこともできない。 「狭いな。初めてか?」 「ひっ、んんっ、そりぇっやめぇっ」 「質問に応えろ。初めてかと聞いているんだ」  前立腺を激しく擦られる。  一本だけだった指が二本に増やされ、拡張するかのように中を掻き回される刺激と掻き回す度に強く擦られる前立腺の快感に耐えられず、ブラッドは三度目の射精をした。  陰茎に触られていないのにもかかわらず、自身の精液がブラッドの腹を汚す。  それを気にする余裕すらもなく、ブラッドは喘ぎ声をあげた。 「返事は?」  アルバートは問いかけながらも手の動きを緩めない。 「素直に答えた方が良いと思うが」  答えるまで手を止めないつもりなのだろうか。 「んぁっ、ひっ、んんんんっ」 「またイったな。ずいぶんと気持ちよさそうじゃないか」 「あッ、ひっ、んぐぅっ」  達したばかりの身体を刺激され続けるブラッドの眼は蕩け切っており、まともな返事が期待できないことをわかっていながらも、アルバートは何度も問いかける。 「はじめってぇっ! だかりゃ、もう、やめぇっ!!」  喘ぎ声が混ざった声でブラッドは必死に訴えた。  僅かに戻った理性もすぐに快感に飲まれていく。それが恐ろしいのか。ブラッドは涙目で声をあげた。 「そうか。それなら良かった」  前立腺を刺激していた指の動きを止める。  アルバートは納得をしたのか。  素直にブラッドが返事をしたことに気を良くしたのか。  指をゆっくりと抜き取っていく。その動きさえも快感になる。 「俺も限界だったんだ」  アルバートは快感の余韻に浸るように体を震わせているブラッドを眺めながら、ズボンと下着を脱ぎ捨てる。触れていないのにもかかわらず、勃起した陰茎をブラッドの尻に当てる。  ……でかい。  体格に見合った大きさなのだろうか。  ブラッドは快感に支配されている頭でも、尻に当たられた陰茎に興奮をしてしまう。  ……これが、俺の中に入ったらっ。  それが中に入るのだと思うと、恐怖心よりも快感に対する欲求が高くなる。 「一緒に気持ちよくなろーぜ」  達する寸前で指を抜き取られたからだろうか。 「アルバート。それ、早く、寄越せよ」  煽るように言いながら、震えている両腕をアルバートの背中に回す。 「……煽る癖を直せ」  アルバートは自身の陰茎をブラッドの中にゆっくりと入れていく。  散々、指で好き勝手に弄っていたとは思えないほどのゆっくりとした動きではあったが、指とは明らかに違う。 「んっ」  挿入されただけでもブラッドは達してしまいそうになる。  それを堪えながら、ブラッドはアルバートを抱き締める。 「アルバート」 「なんだ」 「キスしろよ」  口付けを強請るブラッドの姿にアルバートの理性が途切れた。  感情のままに腰を打ち付ける。 「おっ!?」  まだ開拓されていない場所に入ったのだろうか。  強すぎる刺激にブラッドは目を見開いた。  そして、そのまま、アルバートはブラッドの唇を奪う。口内を舌で犯しながら、欲望のままに激しく腰を動かした。  ……おかしくなる!  酸素が足りなくなり、頭が回らなくなる。  ブラッドの理性を奪うかのように口の中を舌で掻き回される間も、ゆっくりとアルバートは腰を振り始めた。  慣らされたとはいえ、痛みはある。  しかし、それ以上に快感が頭を支配する。 「んっ、……んっ」  喘ぎ声が漏れる。  互いを求めあうかのように舌が絡み合う。 「ん、ぁっ!」  唇が離れた途端、押し殺せない声が漏れた。  唇が離れたことを惜しむかのように、ブラッドは意識が飛びそうになりつつも、目を開けた。 「あっ、ひっ」  愛おしくてたまらないと言わんばかりのアルバートの顔から目を反らせない。  表情はあまり変わっていないのにもかかわらず、ブラッドを見る目は優しい。  けれども、冷静ではないのだろう。  獣のような欲に塗れた視線を感じ、身体が震える。  目が合っているだけで達してしまいそうになる。  ブラッドはそれを誤魔化すことさえもできず、身体に慣れさせるかのようにゆっくりと動かされる陰茎に理性を持っていかれそうになる。 「アリュ、バートッ」  名を呼ぶ声すらも喘ぎ声が混ざる。 「そりぇ、やめっ」  舌が上手く回らない。  ゆっくりと与えられる快感に気が狂いそうになる。  ブラッドはそれを訴えるかのようにアルバートの背中に両手を回し、縋りついた。 「どうしてほしい?」  アルバートはブラッドの言いたいことを理解しているのだろう。  それなのにもかかわらず、快感に溺れ、頭が回らなくなっているブラッドの言葉を欲する。 「う、ぁ、っ」  ブラッドが言い淀んでいると、アルバートは腰を振るのを止めた。  ……なんで。  なぜ、アルバートの動きが止まったのか、わからない。  ブラッドは困惑した表情を浮かべる。  ……なんで止まるんだよ!!  どうして欲しいのか、言葉にしない限りはアルバートは動かないだろう。  ブラッドもそれを理解していた。  しかし、快感に支配されつつある頭は思うように働かない。 「ブラッド」  耳元で名前を呼ばれただけで達してしまいそうになる。  ブラッドの赤く染まった耳元に息が吹きかけられる。 「ひっ」  それだけで達してしまった。  三度目の射精は勢いがない。  自身の腹を濡らす感覚さえも気持ちよく感じてしまう。  ……これじゃない。  体内に挿入されたままのアルバートの陰茎を締め上げるように刺激する。  無意識だった。  身体の奥からアルバートの精液を欲しているかのような動きを止められない。 「どうしてほしい?」  答えようとしないブラッドに対し、アルバートも余裕がなかった。 「ここか?」  身体を引き、陰茎の先を前立腺に当てる。 「んぁっ!」 「擦ろうか?」 「ちぎゃっ、そりぇ、やめっ」  ブラッドは首を左右に振るう。  指で弄られていた時とは快感が違う。指とは比べ物にならないほどに大きい快感に戸惑い、もうイきたくないと言わんばかりに首を左右に振るう。 「違う?」  アルバートは止まらない。 「ひぐっ、いっ、あああっ!!」  与えられる快感に耐えることができず、ブラッドは四度目に達した。  目の前が真っ白になり、眩しくさえも感じる。  身体中に電気が走ったかのような衝撃が走り、達した時の気持ちいい状態から戻ってこられない。  痙攣するかのように身体を震わせながら、ブラッドは目を見開いていた。  四度目は射精しなかった。  射精することもなく、達してしまったことを理解していないのだろう。 「んっ」  アルバートは苦しそうな声を出した。  痙攣するブラッドの体内に刺激をされたのだろう。  限界寸前だったアルバートの陰茎からは精液が放たれる。  それさえもブラッドにとっては強い快感となったのだろう。

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