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第12話 いやじゃないの
「あぁ…あっ…だめっ…いやっ…ああん」
俺は悦楽の絶頂への階段を登りつめようとしていた。あともう少しのところだった。到達するまで。
「…だめなの?ねぇ、いやなの?」
お兄さんは急に指の動きを止めた。俺はもうちょっとで絶頂に到達しそうな時に梯子を外されたような気分だった。目を開けてお兄さんの顔を見ると、ニヤニヤして意地悪な顔をしていた。
「やだっ…もう」
俺は怒った。酷いよお兄さん。
「レオ君がイヤっていうからさ…本当はどうしてほしいの?ねぇ…」
「もう…いやじゃないのっ!」
「じゃあ、どうしてほしいか、ちゃんと言ってごらん」
焦らしプレイは俺は嫌いだ。
「さっきみたいに、指でクイって、摩って…」
「こうかな?」
「あぁ…そこじゃない…もう」
お兄さんに弄ばれている俺。でも、もうどうでもいいから早くいかせてくれ。欲し過ぎて狂いそうだ。
「ねぇ、お願い…さっきみたいにして…ねぇ」
「欲しがりだな…その顔…いいよ」
お兄さんはようやく続きをしてくれた。焦らされた分さっきより余計に感じる。
「レオ…あぁ、可愛いよ」
お兄さんは乳首を強く吸ってくれた。その瞬間、俺の身体は一度大きく痙攣した。お兄さんの指の動きに合わせて、臍の辺りが小刻みに痙攣する。俺はいった。ああ、もう何も考えられない。頂上に突き上げられた俺の身体は、しだいにゆっくり、ゆっくりと落ちていった。そしてお兄さんのいるベッドへと戻ってきた。
俺は目を開けると、優しいお兄さんの顔があった。
「よかった?…泣いちゃって…」
お兄さんは俺の目尻を拭った。ああ、俺は泣いてたんだ。焦らされて、懇願して、いつ涙が出たのかわからないけど、今は満ち足りた気分だ。俺はお兄さんの頬に触れた。
「ありがとう…最高だった」
お兄さんは優しくキスをしてくれた。
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