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第1話
この小説は、BLお題ボタンで出たお題で書いています。
『メスイキしないと出られない部屋に閉じ込められた両片想いの二人。ただし受けはオナ含め後ろの経験値はゼロです』
それでは、どうぞー!
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「どういうことだ? これ……」
俺は玄関ドアに貼られている紙を見て、思わずそう呟いた。そこには「メスイキしないとこの部屋からは出られません」の文字。なんだこれ。何かどこかで聞いたことがあるシチュエーションだな。
そう思って試しにドアを開けようとしてみる。けど鍵がかかっているみたいでまったく開かない。もちろん、鍵を開けるツマミも探したけどない。
「えーっと……」
これはいわゆる軟禁というやつだろうか。嫌な予感が一気にしたけれど、部屋の奥の薄暗い照明の下で、ベッドの布団が山盛りになっている箇所を見て冷静さを取り戻す。……奴はまだ起きてないな。
腕を組んでうーん、と考える。気が付いたらナオ──布団に包まっている人物だ──とこの部屋にいて、俺が先に目を覚ました。直前まで何をしていたのか思い出そうとしたけど、なぜか思い出せない。
「そっか……これは夢だー」
棒読みでそう呟くと、部屋の中に戻る。淡いオレンジ色のぼんやりした照明は、部屋の内装と相まってラブホそっくりだ。
「だって、風呂場もあるし……」
先に起きて辺りを調べた俺はそこも確認していた。安いラブホにありがちな、湯船とシャワーだけがある風呂場。けどラブホと違うのは、フロントに繋げる電話がないことや、料金を支払うシステムや設備がないことだ。あと、なぜか俺たちは荷物を持っていなかった。スマホを持っていないから助けを呼べない、と思いかけて頭を振る。
「じゃあ、やっぱこれは夢ってことか……?」
夢とは起きている間に起こったことを、脳が整理するために見るらしいと聞いた。現実と若干違うのは、脳がバグってるだけだ。うん。
それなら、と俺はナオを見る。ベッドにいるアイツは布団の中で小さく丸まっていた。
俺はごくりと喉を鳴らす。これは決して、張り紙や部屋の内装に感化された訳じゃないからな。こうしないと出られないから、こうするしかないんだ。
俺はそう言い聞かせ、丸まっているナオの掛け布団を、そっとめくった。胎児よろしく膝を曲げてスヤスヤと眠るその姿は、普段の活発な彼とは全然違う。
そしてそんなナオの姿を見た俺は、胸がきゅう、と締め付けられた。俺がこんな風に見つめているとすぐに怒るから、今のうちに思う存分眺めていたい。けど、これは部屋を出るためだからな。うん、仕方ない。
「ナオ……」
起こすつもりはない小さな声で、俺は彼の名前を呼んだ。幼い頃からずっと一緒にいた、俺の友達で宝物。
白くサラサラな肌に唇を落とすと、ナオは少し身動ぎした。一瞬起きるかと身構えたが、そのまま寝続けるナオにホッとする。
いつもは俺と目が合うと釣り上がる目尻にキスをし、そっと肩を押してナオを仰向けにした。あとでものすごく怒られて、絶交されるかもしれないと思うけど、こんな状況で部屋から出られる条件がアレなら、我慢している場合じゃない。
「ナオ、お前は俺を嫌ってるかもしれないけど、俺は好きだよ」
眠っているナオになら言えるセリフを呟き、ナオのシャツをそっとまくり上げた。顔と同じく白い肌と、細い腰が見えて心臓がドキドキしてくる。筋肉が付かないと嘆いていたけど、女の子に負けず劣らずかわいい容姿をしているから、細くて少しだけ安心した。この顔で筋肉ムキムキはちょっと怖い。
俺はさらにシャツをまくり上げた。すると穏やかに上下する薄い胸板と、桜色の胸の突起が見えて、俺の息子が完全に覚醒する。
「ここも、ピンク色でからかわれるから嫌だって言ってたな……」
学校のプールでは隠れるように着替えて息を潜めるか、体調不良を装って見学してたっけ。俺を見つけると睨んできて、「減るから見んな!」って怒鳴られて。
あ、やば。思い返したらゾクゾクした。俺は股間を宥めるように撫でる。
「こういう意味で好きだって、お前が知ったらどう思うかな……」
俺の息子が早く挿れろと主張して痛い。俺はナオのパンツと下着に指を掛けると、そっとそれを脱がせた。
体格も小さめだから予想はしていたけど、見えた白く細い足に俺はごくりと喉を鳴らす。体毛も薄いどころかあまりなくて、いわゆる男らしさというものが、ナオにはまったくなかった。だからか、いけないものを見てしまったような罪悪感と、これを今から自分のものにしてしまうんだ、という背徳感が俺を襲う。そしてその胸の痛みと苦しみが、さらに俺を興奮させるのだ。
「すげ……綺麗……」
思わず撫でた太ももは張りがありつつも柔らかかった。マシュマロのような肌触りと柔らかさに全身が熱くなる。寝ている相手にこんなに興奮できるなんて、俺も変態だな、とナオの足の間に付いた男の象徴を見た。
そこは胸と同じく綺麗な色をしている。全体的に色素が薄いナオは、地毛の色も明るめの茶髪だ。だから下の毛も同じような色をしていると思ってた。けど……。
「ほぼツルツルじゃないか……」
年齢を重ねるにつれ、プライバシーを守るようになった俺たちは、子供の頃に見たきりのナオのそこが、どう成長したのか知らなかった。まさか子供の頃のまま、形だけが変化しただけなんて誰が思うだろうか。
「……っ」
俺は思わずパンツと下着を脱いだ。けれどすぐに目的はそれじゃないと思い出し、無防備に眠るナオの足を持ち、再び横向きに寝かせる。
そう、ここから出るには、ナオをメスイキさせないとダメなのだ。俺もナオも大学があるし、部屋から出られなくて落第だなんて、そんなのは嫌だ。
俺は辺りを見回す。『備品』であろうローションとコンドームを見つけて、すぐにそれを取った。
「……よし」
それなら、さっさとナオをメスイキさせて、この部屋から出よう。見たところ飲み水はあるけど食べ物はなかったし、それなら早い方がいい。怒られるのは、それからだ。
俺はナオの尻の肉を掴む。柔らかくてますます俺の息子が元気になる。いてて、と言い宥めつつも、滑らかな足に俺の息子を挟んでもいいな、と変な妄想ばかりしてしまう。
起きるなよ、と願いながら俺はナオの丸い尻を掴み直し、そっと蕾を覗いた。そしてそこにたっぷりとローションを垂らし、ナオの秘部に指を添えた、その時。
「ん、……なに?」
ナオが声を上げる。俺の心臓は飛び上がり、思わず手を後ろに隠した。
ナオは戸惑ったように辺りを見渡す。そして俺を捉えると予想通り目が釣り上がった。
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