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第5話
「あ、あんまジロジロ見んな」
「無理だよ、ちゃんとしないと痛いのはナオだし」
俺の視線に気付いたのか、ナオは振り返ってこちらを睨む。しれっと見なきゃいけない理由を言ったけど、ナオは納得したようだ。再び布団に顔をうずめ、早くしろと促される。
「じゃあ挿れるぞ?」
つぷ、と指の先端が入る。すぐさま押し出されるように筋肉が動き、俺はナオの尻を撫でて宥めた。
「ナオ、力抜いて」
「うー……」
なかなか入っていかない指に、先は長そうだ、と気合いを入れる。ゆっくり、じっくり慣らして、ナオに後ろで感じてもらわないと。
何とか指を受け入れてもらい、俺は中のある部分を探す。深さ第二関節くらいの腹側……これかな? 胡桃 くらいの大きさのしこりだ。それを優しく撫でてみる。
「うぁ……っ」
途端にナオがビクッと反応した。俺もビックリして動きを止めると、顔を隠したままのナオを見る。
「ごめん、痛かったか?」
「……」
ナオは何も言ってくれない。どうしたんだろうと思いつつも、断って続ける。しこりを再び撫でると、ナオの手がギュッと布団を握った。
「おい、痛かったら我慢しないで言えよ」
「い、痛くない。……痛くない」
今度は答えてくれたナオは、やっぱりこちらを見ない。心なしか声が上擦っているように聞こえたけど、痛みがあるならもっと慎重にしないと。
ここを開発すれば、いわゆるメスイキができるんだけど、そんなに簡単にはいかないよな。でも試してみないことには……。
「……っ」
するとナオが小さく呻いた。やっぱり痛いのを我慢してるのかな。手を止めて、止めるか? と聞くと、沈黙が返ってきた。
「何か答えてくれないと、俺も分からないよ」
「……っ」
そう言うと、ナオは顔を上げてこっちを見てくれた。その顔に、俺はぶわっと身体が熱くなる。
真っ赤に染まった頬と、唇。潤んだ目はとろんとしていて、半開きの口からは熱い吐息が出ていた。
どう見ても痛がっている様子ではなく、むしろこれ以上ないくらいに感じている──そんな表情だ。
「……ん……っ」
「──初めてじゃないのかよ……」
ピクリと肩を震わせたナオは、また布団に伏せてしまう。声を押し殺していたから大人しかっただなんて、かわいくて俺の息子もまた元気になったじゃないか。
ナオは無言のまま首を振った。白い背中が肩辺りまで赤くなっている。俺はわざと音を立てるように指を動かすと、声を押し殺した吐息がナオから漏れた。
「初めてなのにこんなに感じられるわけないだろ?」
「だっ……」
だって、と小さな声がする。きゅっとナオの尻が締まり、俺の指を奥へと誘った。
「想像だけは、して、たから……っ」
うわ、すごい爆弾発言。俺は思わずひとりで慰めているナオを妄想してしまい、身体が熱くなった。そのせいでつい指に力が入ってしまい、ナオは大きく背中を反らす。
「──あっ! やあ……っ!」
グチュグチュと音を立ててそこを責め立てると、ナオは布団を手繰り寄せて悶える。指をちぎれんばかりに締め付けられ、刺激を受ける度に腰が動いていた。そんなナオの姿に煽られ、俺は早くも中に挿れたいと思い始める。
「やらしいな、ナオ。俺にこうされるのを想像してオナニーしてたのか?」
「あっ、あーっ! やだイクヤ……っ!」
ナオの腰がうねった。逃がすまいと腰を押さえつけ、締まる後ろに包まれた時を想像して、俺は思わず息子を撫でる。こんなにナオがいやらしいなんて思ってもみなかった。嬉しい誤算だ。
「う! んんんんーっ!」
俺ははち切れそうな下半身を抑え、指を増やす。苦しそうに声を上げたナオは、それでも指を飲み込んで離さない。興奮からくる肌の赤みはナオの背中を覆い、太ももまで広がっていく。その赤みと汗で熟れた果実のようになった尻は、食べてくださいとでも言うように揺れた。
俺はそこに思わず吸い付く。汗で滑ったものの、洋菓子のように柔らかいナオの尻は、思わず甘噛みしてしまう。
「やっ! ……そんなとこ、噛むなよ……っ!」
「んん?」
「喋んな……っ!」
べろりと舌を這わせると、ナオは甘い嬌声を上げた。あまりにも触り心地がいいので頬ずりすると、中もきゅう、と締まっていく。どうやらとても感じているらしい。
「ナオ、いけそう?」
「分かんねぇよ! ……っ、それやめてくれっ!」
頬ずりしながら尋ねると、ナオはイヤイヤと首を振った。でもナオの中はこれ以上ないくらい締まってうねっている。最初は萎えていたナオの雄も、再び硬さを取り戻していた。
「どうして? 好きなんだろ? これ」
「んんんんーっ!」
俺はチュッ、チュと尻に吸い付くと、ナオの腰が激しく動く。当然中もずっと責めているから、尻にキスした途端こんなに反応するということは、やっぱりこれが好きなのだろう。脱出できたら、思う存分してやるからな。
でも、こんなに乱れるナオを見て、俺も平静ではいられなかった。ここまで痛がらせることもなくこれたのは、ラッキーだと思うことにする。
「ねぇナオ、……挿れていい?」
尻に唇を這わせたまま俺は喋ると、ナオの太ももが小刻みに震えた。ナオも切羽詰まった声で「だめ、だめ」と言ってるから、もしかしたらこれは本当にいけるのかもしれない、と指を抜く。
「ああ……っ」
指を抜いた刺激で、ナオは大きく身体を震わせた。小さく呻いているナオをよそに、俺はゴムを素早く着ける。
「ナオ、もう無理。挿れたい……」
するとナオが振り返った。真っ赤な顔が見えた瞬間、俺の理性がどこかに飛ぶ。ナオの身体をひっくり返し、驚いたナオの両足を抱えて中に侵入した。
「あっ、ああああ……っ」
ずぶずぶと、俺の楔がナオの中に埋められていく。ナオの中は熱く、熟れて俺の熱をキュッと締め付ける。激しく動きたい衝動に駆られるけど、ナオの身体が小刻みに震えているのに気付き、何とか少し冷静になれた。
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