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教えて! エヴァン先生
レオ :ねぇ、エヴァン。
ヴァンパイアにもいろんな組織があるね
ここまでいくつかでてきたけれど、
詳しく聞きたいな。
エヴァン:そうか。人間には馴染みのないもの
ばかりで戸惑うだろう。
レオ :うん、そうなんだよ。
エヴァン先生! 教えてー!
Rubro Libra(ルブロ・リブラ)
エヴァン:まずは、我々の生活に切っても
切り離せない、血液を供給している組織
『ルブロ・リブラ』だな。
レオ :血液を加工してボトルに詰めて
売っているんだよね。
エヴァン:そうだ。独自のルートで血液を入手し、
全世界のヴァンパイアに供給している。
一般的にはワインボトルに入れて管理
されているため、酒屋やバー、ホテル
などで提供されることが多いな。
名前の通り赤い天秤がモチーフとして
扱われている。
レオ :ロスのいるグレイマルキンのように、
ふつうのバーで提供されていたのは
驚いたな。
エヴァン:そうだな。あと『ルブロ・リブラ』は
情報網としての役割を果たしているな。
レオ :情報? 血液だけじゃないの?
エヴァン:あぁ。ヴァンパイア内部でのニュースや
重要な情報を共有する役割も
担っている。
各地に点在し、定期的にヴァンパイアが
訪れる場所だから、
情報の入手も発信もしやすいんだ。
レオ :なるほど! だから、ロスが情報を
持ってきてくれてたの?
エヴァン:それもあるな。俺個人で
『ルブロ・リブラ』につてがあって、
それで助けてもらっていたのもある。
レオ :エヴァンは公爵なんだもんね?
そういうコネクションもあるんだ~。
エヴァン:『ルブロ・リブラ』は、様々な派閥の
あるヴァンパイア内でも中立を貫き、
財力と権力を持つ組織でもある。
人間社会にも陰ながら影響力を持って
いるという噂もあるな。
レオ :なんだか秘密結社みたいだね。
エヴァン:当たらずとも遠からずだな。
俺たちにとって『ルブロ・リブラ』は
血液だけでなく情報面でも重要な存在。
なくてはならない組織だと言えるな。
Alis Argenteis(アリス・アルゲンティス)
レオ :そういえばアリスなんちゃらって
組織もあったよね?
エヴァン:『アリス・アルゲンティス』だな。
ヴァンパイアによる警察のような
組織だ。
レオ :警察ということは、悪いことをした
ヴァンパイアを捕まえるの?
エヴァン:あぁ、そうだな。だが、『アリス』は
特に人間とヴァンパイアとの問題に
仲介するために、比較的新しく作られた
組織だ。
ヴァンパイア間の問題を裁くことは、
これまでもあったが、人間が関わる
問題は『アリス』が登場するまで、
大部分は無視されてきた。
レオ :ええ、そうなの?
それって大問題じゃない?
エヴァン:あぁ、そのせいで人間側には
ヴァンパイアを制裁するために
『ヴァンパイア・ハンター』が現れる
ことになった。
レオ :わ、ハンター! ほんとにいるんだ?
映画の中だけじゃないんだね。
エヴァン:ヴァンパイアの数が減ってからは、
彼らの規模もだいぶ縮まったと聞く
がな。多くが家業として担ってきたが、
現在は警察組織に
組み込まれてきているらしい。
レオ :警察に、
なんか一気にリアルになったな……。
エヴァン:古くから人間に危害を加えた
ヴァンパイアは、ハンターによって命を
狙われ、死をもって制裁を加えられ
てきた。そのような状況から、
死ではなく罪は罪として償うように
しようと掛け合っているのが
『アリス』なんだ。
レオ :死ではなく罪に……
なんだかかっこよく思えてくるな。
エヴァン:実際によくやっていると思うよ。
ハンターによる、無差別なヴァンパイア
の殺戮についても反対していて、
人間とヴァンパイアとの平和的な共存を
目指している。そんな組織が
『アリス・アルゲンティス』だ。
レオ :こんな組織があるなんて、
エヴァンに出会うまで知らなかったな。
まるでマンガや映画みたいだ。
エヴァン:他にもヴィンセントの属する一族
『フィデレス・テネブラルム』や
政治の中枢を担う『スブ・ルナ』なども
あるが、それはまた別の機会に。
レオ :たくさん教えてくれて
ありがとう! エヴァン先生!
エヴァン:あぁ。問題ない。
レオ :次回は俺の『クロオン講座』で
お会いしましょう~!
(ありません)
~エヴァレオ小話~
エヴァンさんは、科学や歴史がめちゃくちゃ好きなので、普通に教えられるレベルの知識がある。理系の先生の白衣姿っていいよね。
レオくんは、バカではないけど陸上に打ち込んでいたので勉強はそれなり。英語ちゃんと勉強していればと最近は思っているとかいないとか。
いつも読んでいただきありがとうございます!!!!
次回からは、またまた新しいキャラが登場しますよ。
少しでも楽しんでもらえると嬉しいです!
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