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第35話
風呂にやっぱり、二人ではいる。
「だから二人は狭いって。」山崎が抗議の声を
上げても佐々木は、少し笑うだけで、まーまー
と言うふうに、キスをしながら山崎の服を脱がす。
からだを洗って何かあるかと思うって、ドキドキしてたが、何もないと……変に意識をしてしまう。
そんな山崎の姿に佐々木が気づかない訳はなく
「ん?」
顔をみると、そんな顔をされてしまう。
あわてて、俯いても遅く、
「……何かあると思った?…」
耳元で囁かれる。
「……ん。…ン…別に………」
誤魔化してもからかわれるだけだ。
「……何もしないよ。そんなに連日したら、お前の身体がしんどいだろ。」
「……」
思いもよらない、優しい言葉に声を失った。
山崎は…
「………別に平気だよ。…」
消えそうな声で答えた。
なかなか会えないし、ゆっくりも出来ない。だから、会えた時は、抱いてほしかった。
……それが山崎の本音だったが、佐々木の優しさも嬉しかった。
だから、ちゃんと答えられなかった。
「……大丈夫。俺、明日も休みだから、どこにもいかないから。ここにいるよ。」
……佐々木って、こんな優しかった?
今日はびっくりすることばかりだと思った。
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