33 / 58
第34話
意外にも。料理は旨かった。・・意外なんて言うと二度となさそうなんで、肉と一緒に飲み込んだ。
「何してたの?」
「えっ。」
よく伝わらなかったようで佐々木に聞き返された。「今日?」
「あ~、今日ね。」やっと伝わったようで。
「実家に帰ってた。」
「えっ!」そんな事は一度も聞いた事はなく、びっくりしたと言うよりは驚いた。
その顔が面白かったようで、
「なんだよ。。。その顔。クック」
佐々木に笑われて、「意外な事実」
本日、二度目になる、真実に思わず、食事の手が止まった。
「いや。聞かれた事ないし、」
「………そうだけど。」
「まーご飯のあとに話すよ。」先に食べちゃおうぜ。
軽く流されたような感じはしたが、先に食事を済ます事にした。
食器を片付けながら、の真相は。。。
ゆっくりとあまり聞いてて、いい気分ではなかった。ただし途中まで……
……実は、ここが地元。産まれも育ちも。
で、小さいうちに両親が離婚をした。…ここまではよくある話。なんて軽口をたたいてた。
中学の時に再婚をした母親は、再婚相手との間にできた、腹違いの兄弟を大層可愛がり、
自分はほったらかしだった。
「……そんなことないんじゃないの?」
「いやいや。それがね。なかなかね。」
もう大きいし、自分の事は自分でしなさい。
みたいなねー
「だから料理も洗濯も自分でしたよ。」
笑顔でいわれても。困ってる山崎に佐々木は
「ほら。早く、洗えよ。」
デザートがあるんだからと。やっぱり笑顔で告げてきた。
「えっ。デザート。」
「うん。」
だんだんと顔が赤くなる、山崎に
何考えてるの~。と笑ってニヤニヤする佐々木は「ほれ。」と季節の果物をさしだす。
「お前も食べていいなら。食べるけど。」
なかなかの親父発言をしながら、山崎を後ろから抱きしめながら、話の続きを静かにした。手は山崎の尻を触ってる。その行為にまた、顔が赤くなるのかわかった。
……だんだんと家に居づらくなった。でも高校まではなんとかいて、大学になると同時に家をでた。
その後はほとんど家には寄り付いてない。
だから、ここの工場のことはよく知ってるんだよ。大分、変わっちゃったけどな。。。って。
「じゃなんで帰ったのよ。」疑問がそのまま口にでた。
あんまり会いんじゃないかと思ってたから。
……いや。それがさ。両親はなんとも思ってないけど、やっぱり兄弟は可愛いんだ。まだ学生なんだけど。「お兄ちゃんって。さ。」
「へぇ~。一人?」
「いや。二人。男」……だからたまに会いにいくんだよ。って遊びに付き合わされるんだけど。
さっきよりかなり笑顔になりながら、可愛い兄弟の話を聞かれた。
ともだちにシェアしよう!