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17 俺の(攻め視点)

ぐったりとうつ伏せのまま眠ってしまった俺の番を見下す。 三上さんのことは好きだった。 が、番になったからか、今は存在自体が愛おしく感じてしまう。 「本当に番ったんだな」 三上さんの頸の噛み跡を眺め、それだけでは物足りなく感じて、肩に吸い付く。 きつめに吸って跡をつけると、三上さんが「んっ」と鼻から抜けるような声を漏らした。 それすらも可愛い。 三上さんの白くて、細すぎて肋や背骨の浮いた背中にどんどん跡をつける。 三上さんは元々、痩せ型だとは思っていたけれど、課長になってからさらに痩せた気がする。 おそらく、昼飯をろくに食べていないんだろう。 それどころか朝夜の飯をちゃんと取っているかすら怪しい。 とっとと寿退社なり、妊娠なりして、俺の家庭に入って、のんびりと過ごして欲しい。 三上さんと2人だけの結婚生活ももちろん良いけれど、子供ができたとしても、俺は一緒に育児をして、幸せに暮らす覚悟もできている。 でも、三上さんが起きたら怒るだろうか。 ヒートのΩを家に上げて、挙句、それに当てられて番ってしまった。 後悔するだろうか。 こんなふうに舞い上がっているのは自分だけだったらと思うと、怖くなる。 それでも、三上さんの番は俺なのだから、話すつもりはない。 色んな液体でびしょびしょの三上さんをタオルで拭いて、自室に移動する。 ゲストルームよりいいベッドにしたからだろうか、三上さんは気持ちよさそうに寝ている。 表も跡をつけたいと思い、骨ばった薄い胸に吸い付く。 ハッとして顔を挙げると、可哀想なくらい赤い花が散っていた。 これ以上やったら、三上さんが貧血になってしまうかもしれないと、名残惜しい気持ちを抱えつつも俺も寝る姿勢をとる。 三上さんを抱きしめると、以前よりも自分好みの香りがする。 俺と三上さんは、魂の番…、とまではいかなくても、かなりフェロモンの相性がいいと思う。 軽かった三上さんのヒートが、人並みの重さになる程度には相性がいいはず。 俺好みの匂いを抱きしめ、堪能しながら、俺は幸せな眠りについた。

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