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第7話 母の再婚7
1ー7 ムカつくな!
僕たちは、牛(カーブ)の世話をしてから隣の鳥小屋にいる鶏(ゴア)の卵を集め、畑から野菜を収穫して家に戻った。
僕は、母さんとアイスハルトのおっさんが一緒に仲良く朝食を作るのを眺めていた。
今までは、母さんと一緒に朝食を作るのは僕の役割だった。
そう思うとなんだか、寂しい気持ちもする。
でも。
僕は、ぶんぶんと頭を振った。
すべては、母さんの幸せのためだし!
僕は、立ち上がると台所を出た。
「アーキライト・・兄さんを起こしてくる」
僕にアイスハルトのおっさんがちらっと目を止める。
「・・兄さんを起こすのか。気をつけてな。あいつは、寝起きが悪い」
僕は、気にせずにアーキライトの部屋へと向かうとばん、とドアを開けて中に入ると怒鳴った。
「アーキライト兄さん!もう、朝御飯だよ!」
「・・んっ・・」
アーキライトは。
ベッドに裸で横たわっていた。
ってか!
シーツで体は隠れているが、ところどころ露出した白い肌に、僕は、なんだか、胸がどきっと跳ねた。
なんというか・・
アーキライトは、すごく色気があって。
僕は、顔が熱くなるのを感じてしまった。
アーキライトは、僕よりいくつ年上なのかしらないが、もう、完全に大人で。
目を開けたアーキライトのとろんとした表情に僕は、心臓が高鳴った。
「あ、朝御飯、だから!」
僕は、それだけ叫ぶと部屋を駆け出した。
僕は、そのまま家の外へと駆け出した。
誰もいない畑の一角まで走ると、僕は、呼吸があがってしまい、その場に座り込んで喘いだ。
アーキライトのさっきの姿が思い出されて僕は、顔がかぁっと熱くなった。
なんだ?
あれは・・・
僕は、前世でも今生でも感じたことがない気持ちを感じていた。
体が熱い。
胸がドキドキして。
もしかしたら、僕は、病気なのか?
僕は、心臓の鼓動が静まるまでしばらく畑に隠れていた。
そして、僕が台所に戻ると、みんな、朝食を食べているところだった。
僕は、アーキライトの横の椅子に腰かけると自分も朝食を食べ始めた。
「顔が赤いぞ、ルルシア」
アイスハルトのおっさんがにやっと笑ったので、僕は、むっとして応じた。
「ちょっと思い出したことがあって畑の方へ行ってたから!」
「なるほど」
アイスハルトのおっさんが訳知り顔で頷いた。
なんか、ムカつくな!
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